Hexarthrius属

インド南部〜北東部から中国大陸、インドネシア島嶼にまで分布する大型〜中型の少数グループ。シノニムや亜種降格を整理すると12種が含まれる。触角が6節であるという特徴をもつ。

  Hexarthrius parryi Hope,1842
  パリーフタマタクワガタ

分布・インドダージリン周辺 India

体長・52〜80mm

データ・Darjeering

亜種・ssp paradoxus Möllenkamp,1897 マレー半島、スマトラ Malay Pen.,Sumatra
    ssp deyrollei Parry,1864     タイ、ミャンマー Thailand,Myanmer
    ssp elongatus Jordan,1894
   ボルネオ Borneo

シノニム・syn.rollei Möllenkamp,1904
      syn.rufipes Boileau,1904 共に ssp elongatus のsyn.

特徴・ 大顎基部に上向き、下向きの突起を有する。先端は三叉している。
    頭盾は一本の角状で下に向かって二分する。原名亜種は大顎が最
    も太いことで区別ができる。

流通・ インド産の標本が少ない今日購入は難しいのではないだろうか。
    他の亜種は普通。

ssp parryi paradoxus Möllenkamp,1897

Mt.Dempo,W.Sumatra Oct.1991

大顎の基部がえぐれる亜種。小型個体はどの亜種も区別がつかない。

Hexarthrius buquettii (Hope,1843)
   ブケットフタマタクワガタ

分布・ジャワ Java

体長・41〜84mm

データ・Mt.Gede,W.Jawa Jul.1994

シノニム・syn.falciger Hope et Westwood,1845
      syn.longipennis Hope et Westwood,1845

特徴・ パリーフタマタがジャワ島で独自の進化を遂げた種ではないか
    と想像される。大顎基部の裏側に突起がなく先端は二つに分
    かれる。頭盾はパリーフタマタに似るが大きい。

流通・多い。生き虫も見かける。

Hexarthrius nigritus Laxroix,1990
  ニグリトゥスフタマタクワガタ

分布・タイ(カオヤイ) Thailand(Khao Yai)

体長・48〜80mm

写真のデータ・Khao Yai

特徴・ パリーフタマタに良く似る。頭盾が目立たず、パリーとは
    一目瞭然である。大顎のパターンも異なり先端について
    はパリーは大きな三叉状になるのに対し、本種は細かい
    内歯がいくつも出現する。体色は黒色から黒褐色であり
    パリーのように橙色の斑紋を有する個体は見たことがな
    い。

流通・ カオヤイ周辺の採集事情が厳しく、軍事施設の灯火に飛来した
    個体が入手できたが、採集禁止地区になって以来、見かけるこ
    とも少ない。各業者の在庫の古い個体だけが流通。

Hexarthrius rhinoceros Olivier,1789
   リノケロスフタマタクワガタ

分布・ジャワ Java

体長・56〜96mm

写真のデータ・Mt.Gede,W.Jawa Feb.1998

亜種・ssp chaudoiri Deyrolle,1864 スマトラ Sumatra
    ssp sadaoi Mizunuma,1994 パガイ島 Pagai I.

シノニム・syn.vitulus Hope,1843

特徴・ 学名の通りサイのツノを思わせる頭盾が特徴。全体として
    パリーに似るが、分布から想像するに進化の早い段階でス
    マトラあたりでこの2種が分化し、インドネシアの各島が陸
    続きであった頃に南下してジャワに到達したものではない
    だろうか。(パリーは逆に北上し大陸進出し、タイでニグリト
    ゥスフタマタに分化したと思う)

流通・ 標本は在庫も多く、生き虫も最近入り始めたようである。