Gnaphaloryx 属

サビクワガタの仲間はDorcus 属と本属に分断されている。ともに表面には毛を有し、泥を身につけているため褐色に見えるがパックをすると黒色のものが多い。本属は複眼後方に突起を有する、大あごが非対称、前胸がえぐれるなどの特徴があるが、一定していない。また、ネブトクワガタにも近縁種がいるため連続した差異が見られる。
16種ほどから構成されている。

Gnaphaloryx opacus Burmeister,1847
     オパクスサビクワガタ

分布・ フィリピン(ルソン島、マリンドゥケ島、ネグロス島、
    パラワン島)、スラウェシ、タフナ島、ボルネオ、バリ島、
    ヤムナデ島、バチャン島、マンディオリ島、ジャワ、
    ティドレ島、セラム島、ニューギニア、カルシタ島
    ニューブリデン島、カンゲアナ島、シマルエ島、
    スマトラ、マレー半島、アンダマン、ニコバル島、
    ミャンマー、ベトナム

体長・18〜38mm

写真のデータ・PNG Jun.2000

特徴・ 複眼後方の突起は発達し、頭盾は凹状、他のサビ
    クワガタと比べ大型。大あごは左右対称。

流通・普通種。

Gnaphaloryx perforatus Ritsema,1885
   ペルフォラトゥスサビクワガタ

分布・マレー半島

体長・16〜32mm

写真のデータ・nearKeningau,Sabah Jun.1998(ssp sabanus)

亜種・ssp sabanus Nagai,1994 ボルネオ

特徴・ 大あごは非対称。大型になると頭部の角が頭盾を超
    えるほど発達する。体色は明るい褐色のものが多い。

流通・やや少ない。

ssp perforatus Ritsema,1885 Cameron Highland,Malaysia Jun.2004
Gnaphaloryx horridus (Benesh,1950)
     ホリドゥスサビクワガタ

分布・フィリピンルソン島

体長・18〜27mm

写真のデータ・N.Luzon Jun.1989

亜種・ssp gunjii Nagai,1994 フィリピンミンダナオ島

特徴・ 大あご基部に内歯をもち、先端は三歯状。同所に産す
    るG.haddeni は内歯が中央よりになり、大あごの間の頭
    部がへこむことで区別できる。

流通・大変少ない。フィリピンの標本商でも見かけない。

Gnaphaloryx miles Vollenhoven,1865
      ミレスサビクワガタ

分布・モルッカ諸島(テルナテ島、バチャン島、マユ島)

体長・15〜26mm

写真のデータ・Sulawesi(ssp sulawesiensis)

亜種・ssp sulawesiensis Nagai,1994 スラウェシ

特徴・ 大あごは非対称型。頭部に一角を持つがG.perforatus
    のそれより太く短い。大あごは基部付近で斜め上向き
    の内歯をもつ。

流通・スラウェシ産以外は見たことがない。

Gnaphaloryx dilaticollis Parry,1864
  ディラティコリスサビクワガタ

分布・マレー半島、スマトラ、ボルネオ、ジャワ

体長・17〜28mm

写真のデータ・Kampong Raja,Cameron Highland,Malaysia 3.Mar.1994

特徴・ 頭盾は王冠状三突起。大あごは中央に大きな内歯を持ち先
    端はかぎ爪状に二又に分かれる。

流通・ 大変少ない。年間数頭の流通。

Gnaphaloryx capreolus Boileau,1903
     カプレオルスサビクワガタ

分布・フィリピンパラワン島、ボルネオ、スマトラ

体長・14〜23mm

写真のデータ・Keningau,N.Borneo May.1996

特徴・ 頭部の一角は前種よりも小さい。内歯は基部付近に有
    り、先端は三歯状。

流通・多少なりとも見かける。

Gnaphaloryx squalidus (Hope et Westwood,1845)
       スクアリドゥスサビクワガタ

分布・ジャワ、バリ島、カンゲアン島

体長・15〜24mm

写真のデータ・Cameron HL,Malaysia 31.May.1996(ssp ericsoni )

亜種・ssp ericsoni Boileau,1911 マレー半島、スマトラ

特徴・ 大あごは左右非対称、右側は次種よりも内歯の数が多
    い。左側は先端〜基部まで内歯を有する。頭順は台形
    状で小さい。

流通・少ない。

Gnaphaloryx sculptipennis Westwood,1864
   スクルプティペンニスサビクワガタ

分布・ニューギニア

体長・13〜19mm

写真のデータ・Fak Fak,Irian,Indonesia Jun.2003

特徴・ オスの上翅縦溝は隆起が著しい。前胸側縁やフ節
    がギザギサな点では、同じ島内に生息する
    Cherasphorus inflatus Bomans,1988と共通する。き
    わめて近縁な種類と思う。

流通・ 少ない。

Gnaphaloryx notarii Lacroix,1986
      ノタリサビクワガタ

分布・チモール、スラウェシ

体長・15〜25mm

写真のデータ・Sumbawa Is.(ssp gracilis )

亜種・ssp gracilis Nagai,1994 スンバワ島、フローレス島

特徴・ 前種とは大あごの形状で簡単に見分けられる。右側は
    内歯一本、左は先端〜中央に内歯を欠く。

流通・スラウェシ産を多少見かける。他産地は少ない。

ssp notarii   Timor Jun.1996

この他に次の種がある
 G.laticollis Boileau 1903 ニューギニア(G.miles の亜種?)
 G.haddeni Benesh,1950 フィリピンルソン島、ネグロス島、ミンダナオ島
 G.pollinosus DeLisle,1974 ブーゲンビル島(メスのみの記載)
 G.tricuspis
Ritsema,1882 スマトラ、ボルネオ
 G.curtus
Kirsch,1877 ニューギニア
 G.dain Kriesche,1920 ニューブリテン島
 G.stigmatifer De Lisle,1974 ソロモン諸島