同志社大映画
(像)学概論
(2003年後期開講)
 
レポート要領

 下記の説明をよく読んでレポートを作成してください。
 「よくある質問への答え」コーナーも参照してください。

・課題
 映画、マンガ、写真、広告などから例を選び(講義中に言及しなかったものも可)、講義で触れた論点や方法論を用いてその分析を行いなさい。映画やマンガの場合は、とくに効果的であると思われる部分を素材にして分析すること(例 シーンやシークエンスのまとまり(映画)、1ページから数ページに至るまでの見開き(マンガ))。

提出期限
1月20日(火)の最終講義時間の終わり(4時15分から30分まで)。
提出のしかた
(1) 分量; 
A4用紙(縦)。ワープロ横書き、40字×30行のフォーマット(2枚程度)。全2000字程度(1900字以上、オーバーはかまわない。例えば2400字でも可。ただし埋め草的な冗長な説明は不要)。適当な大きさの字(フォント数10程度)、字間、行間で作成すること。最終的には「右上」を綴じて提出すること。

(2) 欄外記載事項; 1枚目の欄外上部に
「学籍番号 学部 氏名、レポート・タイトル、作品情報を明記すること。作品情報とは、分析例に選んだジャンルによって異なるが、映画の場合は「作品名・監督名・製作年・分析シークエンスの開始終了時間」、マンガの場合は選んだ作品名(作者名)、雑誌名とその掲載年月、制作年等を記載すること。欄外記載なのでこれは字数にはカウントしない。

(3) 参考文献や註について; 参考文献があればレポートの末尾に列挙すること。ただしこれも字数にカウントしない。註も同様に字数にはカウントしない。本文中での叙述では説明不足と思われる事柄があったり、本文中に挿入すると全体の叙述のバランスが悪くなったりする場合にはその部分を註に回すこと。

(4) 各事例の添付資料として、レポートの最後の頁(A4用紙)に図を貼り付けること。見やすいことが望ましい。例えば広告の場合はその広告全体のコピーを(写真の場合も同様)、マンガの場合は見開きページ全体を、コピーして付けること。映画の場合、映像を添付することは技術的に難しいこともあるため、次のようにする。手書きのショット分析図をつける。例えば5分間のシーンで20のショットがあれば、そのそれぞれのショットを手書きでコピーしてそれを添付する。映画に限らず、その分析事例に関して、補助的な説明図が必要だと思われる場合にはそうした図をつけること。これもA4サイズの紙で作成すること。なおかつ文字の紙と合わせて綴じる。

注意事項
書き方;書き方の基本として、その作品を選択した動機、その作品の一般的な評価、それに対する自分のスタンスをできるだけ明確にし、最終的には分析の結果えられた事柄から何らかの結論を引き出すことが望ましい。学級新聞的な羅列に終わるのは文学部系レポートとしては物足りない。
剽窃(既存の書物の丸写し、ウェブサイトのコピーペースト)は評価しない。
・主観的な思い込みの吐露や印象批評ではなく、その論拠を述べつつ論理的に論述すること。「レポートは小型の論文である」ことを繰り返して強調しておく。
・字数稼ぎの埋草的データは不要。必要な情報と思われるデータは、もしそれを挿入すると大幅に字数を越えてしまう場合には、註番号をふり、註として文章の後につけること。
・提出遅れは認めない。無理な言い訳はしない。
・レポートの課題をまったく無視したものは評価しない。

以上、注意を守り、仕上げて期日どおりに提出してください。

 

(2002年12月17日)

FAQ――よくある質問への答え

Q:論点や方法論などについて良い参考書はないですか?

A:という質問をいくつか受けました。教科書の巻末に参考文献がたくさん挙がっています。講義中に紹介したものもいくつかありました。それ以外に、例えば用語集として日本語のもので使えるのは、例えば、用語集的なジェイムズ・モナコ『映画の教科書』(フィルム・アート社)とか、モラ『写真のキーワード』(昭和堂)なども挙げておきます。

Q 作品の添付形式は? 

A 上に書きましたので参照してください。

Q 類似した例、対照的例も挙げてよいのですか?

A はい、かまいません。効果的に説明をできるならば比較例は歓迎です。ただしよくあるケースですが、埋め草的な例の羅列をするのはやめましょう。そもそもの議論の焦点がぼやけてしまいます。

Q 分析することは何でもよいのでしょうか? 分析の方法は?

A この講義では視覚的制作物のさまざまな分析方法を紹介しています。
 全体に関して大まかにいえば、人がイメージを見る際のコードやコンテクストの可変性をイメージを見る主体(意識や無意識や身体や諸感覚)と社会とからめながら議論していく可能性、それをいろいろな形で提示しています。そのうえで個別のジャンルに関しての分析の仕方ですが…
 例えば、写真を説明するにしても、その形式的特徴の分析や特徴的な技術について触れ、どのような効果が生み出されているのか、そこで写しとめられている被写体がそうした形や技術によってどのように切り出され、なおかつその写真が流通した展覧会や雑誌などの経路をおさえて社会のなかでの写真の存在様態を考えながら、視覚文化の一部としての写真を分析する。
 あるいはマンガであれば、夏目のような形式的分析方法を行いつつ、そこでどのような時間と空間が編集されているのかについて特徴的な部分を特記し、しかも形式的分析では収まりきらないマンガの読書的、身体的次元に話を開いてもよいでしょう。
 映画に関して言えば、その映画作品のある効果的なシーンのなかでショットのモンタージュによっていかにして空間と時間が構成され、ショット間の関係が創り出されていくのかをレンズやカメラの動き、映像と音の関係、プロットの構成などを参照しつつ分析することができます。あるいはその映画ジャンルへの監督の意識はどのようなものかなどをおさえたり、物語と映像との拮抗についての監督のどのような取り組みがそこではなされているのかとか、作品全体、全作品、当時の映画業界のなかでその映画が有していた意義とか、その映像がそもそも観客に与える身体的効果とか、話を広げていくこともできます。

もちろんすべてを上のような書き方に制限するつもりはありません。注意すべきなのはイメージを中心にすること、そのイメージによって何が起きているのかを捉えることです。

Q 2つの媒体、例えば映画と写真の両方から例を挙げて分析をしてもよいのでしょうか?

原則的にはひとつの媒体のほうがよいとは思います。複数の媒体を挙げることで説明がより効果的になるのであればそれはそれで構いませんが、論点がぼやけないように。

Q & A
別に質問はないのですが、例の選び方には充分注意してください。なぜなら、分析するにくみしやすしと思った分析対象が、ただ構造が単純であり、分析しがいのないものである場合が過去の例から考えてみても結構多いからです。そのイメージを見た後に引っかかる感は、それまで視覚イメージについてどれだけ考えてきたかに依っています。ここのところ、充分に留意して選択をすること。

Q よく他の授業で「この授業では…割しか通らない」という相対評価について話す先生がいるのですが、この授業はどうなのでしょうか。
A そんなことはありません。
 たしかに経験上、登録人数の何分の一という割合が単位をとることのできた学生数になっている。そのことは、経験値から言うことができます。しかし、良いレポートが数多くあれば、その分単位は多くでるはずです。「何分の一」という物言いは、たぶん学期末に慌てて講義に出てきたり、授業終わりに出席のためだけにやってきて「…は奥が深い」などという「浅い」アンケート回答をだしている学生にたいするその先生の警告と考えたらいいのではないでしょうか。良くは分かりませんが、腹を決めて軸をしっかりすればそんな無意味な振る舞いやそれにたいする警告も無意味でしょう。

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