ホームページ運営の醍醐味 「オペラ座のなにじん?--田辺とおるのドイツ便り」の6ヶ月
田辺とおるオペラ倶楽部会報「とおる」第3号(2000年8月1日発行)より
帰宅してすぐ、パソコンのスイッチを入れると、服を着替えている間に「オペラ座のなにじん?」の<掲示板>が画面に出てくる。今日もたくさんの書き込みだ。「オペラとオペラ歌手」「劇場運営」「ドイツのビール」などいくつかのテーマに分かれて、毎日、世界中の仲間たちの間で議論がたたかわされている。常連以外にも、初めて訪れた人が自己紹介をしてくれている。私は、そのうちのいくつかに返答を書き、メールを開く。フランクフルトの田辺君から、今日もビデオ付きのメールが届いている。昨晩のミュンヘンでのリサイタル初日の第一報である。ビデオをみると大盛況のよう。さっそくアップしなければ・・・。
・・・というのが、私の今年の初夢でした。でも、ここに描いた<夢>の何割かは、すでに実現されています。半年前に、このホームページを立ち上げたときには、予想すら出来なかったことですが。
高校以来の友人である田辺君のバリトン歌手としての活躍、そして在独日本人としての鋭い日本社会への批評をインターネットを通じてぜひ多くの人に知ってもらいたいと思っていましたが、具体的にホームページの開設を準備し始めたのは、昨秋、9月のことでした。ちょうど田辺君がインターネットを始めたので、メールでやりとりをしながら毎日少しずつ作成し、11月4日にオープン。以来、この5月までに総アクセス数5,000を超えます。
このホームページで何をやっているかは、見ていただくのが一番よいのですが、少し紹介をいたしましょう。ご承知のとおり、田辺君は健筆家ですから、オペラ出演記は他ではめったにおめにかかれない舞台裏がまざまざと伝わってくるし、オペラだけでなくドイツの文化についても鋭い観察眼で報告してくれます。「ボエーム日記」「こうもりツアー日記」「ベルリンくいある記」などが好評です。また、少し専門的な論文として「ミュージカルと発声技術」「ドイツの地方劇場、組織と運営」。過去のステージ写真を集めた<写真館>などがあります。
私は彼の送ってきた文章を編集するだけですが、私の方で気を配ったのは、堅苦しい一方的な宣伝だけのホームページにはしないことでした。そのために、<掲示板>を設置して、このホームページを訪れた方々が、自由に意見を書けるようにしました。これが意外に好評で、これまでに350件を超える書き込みがありました。発声技術やワーグナーに関する意見の交換から、われわれ高校の同窓生のおしゃべりまで。この掲示板を通して、知り合いになった方々も何人もいます。
はじめは、こわごわ始めたホームページでしたが、応援してくれる方々の暖かい励ましのおかげで、楽しい経験をさせていただいています。インターネットのすごさは、ドイツと日本という空間をこえて共同作業が簡単に出来ることはもとより、全然面識のない人がいきなり読んでくれ反応してくれることでしょう。話としては聞いていましたが、実際に体験してみるとそのすごさを改めて痛感します。
とはいうものの、まだまだ開発途上であり、今、ホームページの改築を計画しています。そのポイントは、第一に、田辺君もドイツや日本で相当な公演を積み重ねてきたので、そのデーターベース化を図ることです。ビジュアルの面がまだまだですので、画像を含めた記録性を高めること。第二に、<掲示板>は今、さまざまな意見の交換があるのですが、テーマ自由としているので、なかなか議論が深まりません。これは議論の設定の仕方が悪いので、それを工夫して、テーマ性を高めること。第三に、リアルタイムの情報発信です。田辺君もデジカメを使うようになったので、どんどんドイツの今を伝えてくれるでしょう。
冒頭の<夢>は、もうすぐそばに来ているかもしれません。「オペラ座のなにじん?」進化中です。
(ホームページ管理人 あっちゃん)