公 演 報 告  
募金総額  231,494円
 終演後、出口でソリストと指揮者が募金箱をもってお客様に呼びかけたところ、上記の金額を集めることができました。残念ながら入場者がとても少なかったので入場券収入から純益を捻出することは難しい状況ですが、上記の会場募金は全額ユニセフ(国連児童基金)のイラク緊急援助に寄付いたします。御協力にこころより感謝いたします。

 この公演に関する話題は掲示板「いいたい放題2」の

http://www.yk.rim.or.jp/~hirata/minibbs2/minibbs.cgi?view=771&page=771  もご参照ください。

プログラムに掲載したご挨拶 

ご来場ありがとうございます。
 イラク攻撃が始まってしまった3月下旬、僕たちはホームページ掲示板上の「イラク戦争を憂う」と題した意見交換の場で「外交努力を尽くさずに武力に訴え、それによって罪のない市民に犠牲が出るのは遺憾だ」と表明し、多くの方々からも励まされて音楽家という立場からどんな行動ができるかを考えた結果、本日の公演を慌しく立案しました(www.tanabe.de参照)。ドイツと付き合いの長い僕たちは、その名も「バグダッドの理髪師」という時宜を得た楽しい曲がドイツ国内各都市の劇場で人気作品になっていることを知っていたので、是非日本初演を果たそうと話は盛り上がりました。しかしながらオペラ公演というのはとても一月あまりで準備できるようなものではなく、今回も歌手が楽譜を手にして歌う「演奏会形式」というところまでが精一杯でした。御理解を賜りたくお願い申し上げる次第です。
 お蔭様で僕たちの些か青臭い情熱に賛同してくださった様々な方の御協力を頂戴することができました。個々に紹介する紙数はありませんが、演奏者とスタッフ全員、衣装や宣伝面の御協力などは、すべて無償のボランティアです。本公演は、入場料と御寄付を一円でも多くユニセフに回そう、という理念への賛意の賜物として開催の運びとなりました。
 残念ながら熱しやすく冷めやすい気質の反映なのか、日本ではイラクのことはもう「流行らなく」なってしまい、新聞各紙の非常に好意的な報道にも関わらず入場券販売には大変苦労しておりました。しかし、復興支援が必要なのは、実はこれからです。若き美男美女のカップルのまわりをお節介でおっちょこちょいの床屋がウロチョロ、という古典的喜劇オペラに笑いながら「バグダッドというのはフセインとブッシュの対立の焦点であるずっと以前にメソポタミア文明とアラビアンナイトを生んだ町じゃないか!」と思い直して頂ければ幸いです。このドタバタ喜劇は作曲者コルネリウス本人の台本になるものですが、考えてみると、キリスト教の隆盛衰えぬ19世紀ヨーロッパにおける劇場演目で、その終幕大団円にアラーの神を讃えても検閲を通過して上演できたというのは、現代社会にとっても教訓となる、随分寛大なことなのではないでしょうか。
 皆様の御浄財は責任もってユニセフに寄付致しますので、是非お帰りには募金箱にお立ち寄り下さい。お願いもうしあげます。

発起人:杉山直樹・田辺とおる

日本ユニセフ協会からのメッセージ



  ご出演の皆様のご協力で、大変多額のご寄付を お預かりできることになり、イラクのスタッフにかわり深く感謝申し上げます。

さて、募金の使用例ですが、20万円のご寄付では下記物資を現地の子どもたちに送ることができます。

 例1)緊急栄養補助食「高蛋白ビスケット」1万3720食分を栄養不良で衰弱した子どもに提供することができます。
 例2)重度の栄養不良にかかった子どもに飲ませる治療用ミルク800人×1日分を提供することができます。
 例3)消毒薬や治療用の抗生物質などが入った基礎医薬品キット10万人×1ヵ月分を提供することができます。
 例4)安全な飲み水を供給するための給水タンク(5000リットル用)2基を設置することができます。

チャリティー公演終了!ありがとうございました。


喜劇オペラ「バグダッドの理髪師」
Peter Cornelius: Der Barbier von Bagdad
Komische Oper in zwei Aufzuegen

作曲・ペーター・コルネリウス(1824-74, ドイツ)
初演・1858年ワイマール,指揮フランツ・リスト

原作・千夜一夜物語

日本初演・演奏会形式・原語上演・日本語語り付き(田辺とおる担当)

戦火にさらされたアラビアンナイトの故郷には、6千年の歴史を支えた人々の暮らしがあります。

★私たち、平和を愛する音楽家は、この緊急チャリティー公演を通じて即時停戦を訴え、復興を支援します。

★本公演の純益・出演料・皆様の御寄付はユニセフを通じて、イラクの子供たちの医薬品に充てます。



時・場所
: 2003年5月16日(金)19時開演
  大田区民ホール・アプリコ (JR蒲田駅前)
指揮 : 杉山直樹
管弦楽 : 日独楽友協会シンフォニッシェ・アカデミー
合唱 :  東京都民オペラソサエティ合唱団有志(予定)

配役
理髪師アブル・ハッサン : 田辺とおる(バリトン)
ヌレッディン : 小林大作(テノール)
マルギアーナ : 橘由理(ソプラノ)
ボスターナ : 小畑朱実(メゾソプラノ)
カリフ : 江原実 (バリトン)
カーディ : 土崎 譲 (テノール)
全自由席  一階席4000円 二階席3000円 学生券1000円(二階席)
チケット取り扱い : サウンドポート 045−243−9999
: チケットぴあ  0570−02−9990(発売4月23日)
: または田辺とおるまでメールtoruopera@infoseek.toでどうぞ
主催 : 「バクダッドの理髪師」日本初演実行委員会(発起人・杉山直樹、田辺とおる)
協力 : (有)サウンドポート・コンサートイマジン・月刊ぶらあぼ
衣装提供 : 東京都民オペラソサエティ
あらすじ
舞台は物語の時代のバグダッド

第一幕
金持ちの若者ヌレッディンは恋煩いで寝込み、うなされてマルギアーナの名を叫び「まだ生きていたのか」を歌う。親戚の娘ボスターナは彼女も彼に気があることを告げ、父親のパパ・ムスタファが祈るためにモスクにでかけている隙に手引きする。ヌレッディンは逢引の前に髭を剃ろうと、理髪師アブル・ハッサンを呼びつける。ところがアブルはおしゃべりのトラブルメーカー。どたばた劇が始まる。

第二幕
ムスタファ家の居間で令嬢マルギアーナはヌレッディンを待つ。父親が出かけると若い二人は甘い愛に酔う。ところが愛の歌を歌おうと付いてきたお節介なアブルが騒ぎを起こし、事態はややこしくなるばかり。果たして恋人たちの行く末は・・・・・・?!
新  聞  記  事  集
 2003年5月13日付朝日新聞 文化総合面

「バグダットの理髪師」演奏
19世紀の喜劇オペラ イラク復興へ純益寄付

 イラク復興を唱える音楽家たちが16日、東京・蒲田の太田区民ホールアプリコで、「千夜一夜物語」に題材を採った19世紀ドイツの作曲家ペーター・コルネリウス作曲の喜劇オペラ「バグダットの理髪師」を演奏する。現在ではほとんど演奏されていないが、「アラビアンナイトの故郷を救おう」との趣旨から白羽の矢がたった。
 3月の開戦後、指揮者の杉山直樹さんが、フランクフルト在住のバリトン歌手田辺とおるさんに提案、田辺さんがドイツの出版社から譜面を借りてきた。二期会メンバーにも参加を促し、4月上旬に練習を始めた。
 モスクで父が祈っている間に女の子とあいびきしようとたくらむ貴族の若者が、デート前にひげをそってもらおうと理髪師を呼びつけ、とんだトラブルに・・・というドタバタ劇。音楽は「ワーグナーをちょっと軽めにした感じ」と杉山さん。「バグダットは、ヨーロッパの芸術をも刺激してきた文化都市なんだということを、今改めて思いおこしてもらえれば」
 この作品は数々のピアノ曲で有名なフランツ・リストの指揮で1858年にドイツで初演されたが、反リスト派の陰謀で失敗したと伝えられる。
 演奏は杉山さん指揮、日独音友協会シンフォニッシェ・アカデミー、4千、3千円。学生千円。公演の純益、出演料などはユニセフを通じて子供たちの医療品代としてイラクに送られる。電話045・243・9999(サウンドポート)。
2003年4月17日付毎日新聞 

チャリティーオペラ
子供らに医療品を
平和訴え「音楽化が先頭に・・・」
「バグダッドの理髪師」初上演

 戦火で傷ついたイラクの子供たちに医療品を送るため、日本の音楽化が来月16日、東京都内でチャリティーオペラを上演する。
 演目はドイツのペーター・コルネリウス(1824〜74)が作曲した「バグダッドの理髪師」。欧州では広く知られている喜劇オペラだが、日本では紹介されておらず今回が初上演となる。
 企画したのはバリトン歌手の田辺とおるさん=写真右=と指揮者の杉山直樹さん=同左=。初上演実行委員会を作り、フルオーケストラで臨む。舞台装置もなく配役の6人が歌と演技だけで勝負する異例の公演となるという。
 「理髪師」は千夜一夜物語を題材にした全2幕。相思相愛の男女を結びつけようと、おしゃべりな理髪師がおせっかいをやき逆にトラブルを巻き起こすがハッピーエンドで締めくくられる。
 田辺さんは「イラクはアラビアンナイトの国で、世界中の人が親しめる文化を持っていることを知ってほしい」と話し、杉山さんは「ドイツやアメリカでは音楽家が先頭に立って平和を訴えているが、日本では不十分だと思った」と語った。
 大田区蒲田5の「太田区民ホール アプリコ」で午後7時開演。1400席すべて自由席で、1階席4000円、2階席3000円、学生1000円。チケット販売は23日からサウンド・ポート(045・243・9999)またはチケットぴあ(0570・02・9990)で。売り上げはユニセフ(国連児童基金)を通じイラクに送られる。【沢田石洋史】
 2003年4月27日付 しんぶん 赤旗

緊急チャリティー
オペラ「バグダッドの理髪師」
”戦争で傷ついた人のため” アラビアンナイトの国に思いはせ

 5月16日、音楽家たちが「戦火にさらされたアラビアンナイトの故郷には、6千年の歴史を支えた人々の暮らしがあります」と銘うった緊急チャリティー・オペラ「バグダッドの理髪師」を上演します。会場は東京太田区民ホールアプリコ(JR蒲田駅前)。午後7時開演。
 原作が千夜一夜物語というオペラ「バグダッドの理髪師」は19世紀のドイツ人、ペーター・コルネリウスの作曲(全2幕)で、日本初演。演奏会形式の原語上演ですが、幕間に日本語による説明があります。
 物語の舞台はバグダッド。恋わずらいの金持ちの若者が、念願かなって意中の女性とあいびきをすることになります。その前にひげをそろうと呼びつけた理髪師アブルはおしゃべりのトラブルメーカー。アブルが引き起こす、恋人たちを巻き込んでのドタバタ喜劇、恋の行方は・・・。
 公演の発起人はカタラーニ国際オペラコンクールで現代オペラの最優秀演奏の特別賞を受賞(1994年)するなど、海外で活躍するバリトン歌手田辺とおるさんと指揮者の杉山直樹さんの二人。
 イラク攻撃の開始直後、田辺さんが自身のホームページで「イラク戦争を憂います」(本紙3月29日付3面で紹介)と呼びかけたところ、以前から交流のあった指揮者の杉山さんが、「戦争で傷ついた人のために何かしたい」と賛同を寄せ、今回の企画が持ち上がりました。その後、多くの賛同者が集まり、即時停戦を求め、復興を支援しようと一ヶ月で準備が進められました。
 イラク攻撃について、「日本はアメリカの側にたって行動して、本当に主権国家なのかと疑問をもった」(杉山さん)、「アメリカが自分のやり方を押し付けるのは許せない。その国のことは、国民が決めるべきで、これは内政干渉です」(田辺さん)といいます。
 今回の公演について田辺さんは、「ディズニーも取り上げたアラビアンナイトの国を身近に感じてほしい。作品の持つ力を借りることは大切で、熟成された芸術はメッセージに転化できると思う。喜劇の笑いの中で、イラクの問題を考えてもらえたら」と話します。
 出演者は、杉山直樹(指揮)、小林大作(テノール)、橘由理(ソプラノ)、小畑朱実(メゾ・ソプラノ)、田辺とおる(バリトン)、江原実(バリトン)の各氏ほか。管弦楽は、日独音友協会シンフォニッシェ・アカデミー。公演の純益や出演料はユニセフを通じてイラクに送り、子供たちの医療品などに充てられます。
 主催は「バグダッドの理髪師」日本初演実行委員会。チケットрO45(243)9999サウンド・ポート。