煙草を吸ってみよう。
(現代の日本では、未成年は吸っちゃダメなんだよ。(笑))


 現代では嫌われ者の煙草ですが、我が国に入ってきたのは意外と新しく慶長十年(1605)に種を輸入して長崎桜馬場に植えた記録があります。

 コロンブスがアメリカ大陸を発見(1492)してトウモロコシやジャガイモと一緒に煙草を(ついでに梅毒も(^^;))ヨーロッパに持ち帰ってから百余年で日本に入ってきています。
 その後、欧米では「パイプ」「葉巻き」「紙巻たばこ」(番外で「噛み煙草」)と様々な楽しみ方が生まれましたが、何故か我が国では「刻み」一辺倒。
 それを「煙管」で吸うと言うのが江戸の間中続きます。(尤も欧米で紙巻きたばこが生まれるのは近代に入ってからですが。)

 当時は現代と違って「煙草税」なるものは存在しませんでしたので、火災の原因となりやすい煙草には度々禁令が出ています。特に慶長十七年から元和二年までの五年間には続けざまに五回の禁煙令が出ています。
 これ程までに禁令が出ると言う事は、逆に言えば禁令が全く功を奏さなかったと言う事です。
 八代将軍吉宗の時より殖産奨励に転じましたが、江戸時代を通じて煙草は老若男女にこよなく愛されたようです。当時は喫煙の年齢制限等はありませんでしたので、小さな子供ですらも吸っていました。
 ちなみに江戸は木と紙で出来た都市ですので、歩き煙草は江戸時代を通じて厳禁とされていたようです。

 刻み煙草と煙管は現在でも割合簡単に入手出来ますので、愛煙家の方は是非一度試してみてください。
 フィルターを通さずに直接煙を吸いますのでキツイと言ったイメージがあると思われますが、途中の竹がタールを取ってくれますので案外軽くなります。
 また、吸い方はパイプなどと同じように口中で留め、香りと味を楽しむものですから却って紙巻きよりも良いかもしれません。
 そうでなくても紙などの余計なものがない分、煙草の味を純粋に楽しむ事が出来ます。


 さて、実際に刻み煙草を吸うには右の図のように「煙管」が必要になります。
 刻み煙草を火皿に入る位の大きさに丸めて詰めたら火を付ける。
 一服二服したところで「灰吹き」に「コーン」と雁首を叩いて灰を叩き落とす。

 基本的にはこの動作の繰り返しですね。
 煙草盆は特になくても大丈夫ですが、本格的に楽しみたい場合には是非とも欲しい一品ですね。

 歌舞伎では煙管の持ち方一つ取っても役の身分によって全て違えるようになっています。
 武士・百姓・町人によって各々羅苧の真ん中を持つとか、雁首の所を持つ、あるいは受けるように持つのか摘むのか等々細かく決まっていますが、実際にはその様な決まりはなにもなく(恐らく、その様に持ったほうが「らしい」と言う事なのでしょう)自由に持って頂いて構いません。


道具については下記を参照してください。
  煙管
  刻み煙草
  煙草盆
  煙草(莨)入



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