江戸暦─卯月の行事 其の弐
言わずと知れた、お釈迦様のお誕生日ですね。
釈迦如来がお生まれになったときに天龍が降ってきて水をそそぎ、釈尊に浴びせたといいます。
これを取り入れた行事が灌仏会(別名:花供養、花祭り)で、一説によると推古天皇の頃からの行事だそうです。
「花御堂の中に唯為我独尊の尊像を案置し、千歳茶(あまちゃ)を濯がしむ。此濯ぎし千歳茶を戴き、墨にすり流し、五大力菩薩と三行書きて、衣類の櫃に入置く時は、衣類の虫喰(むしばみ)の害を防ぐ。
また「千早振 卯月八日は吉日よ、かみさけ虫をせいばいぞする。」と書きて家の柱に張る時は、毒虫の害なしとて家々皆是を行ふ。
当日灌仏式ある寺院の門前にて、青竹にて手桶を造りて商ふは、千歳茶を戴く器にするためなり。
また、葭(よし)の芽ざし及びペンペン草と俗称する草を売。
葭の芽は児童笛にする。
ペンペン草は是又毒虫の害を去るとて、毎夜ともす行灯につり、また雪隠の隅につるし置くなり。
此の日早天より児童早起して千歳茶を戴きに行を楽みとせり。
正午過ぎれば終ること常なり」(『江戸府内絵本風俗往来』より)
一向宗以外の寺院では大変賑わったようです。(一向宗はやらないようです)
江戸ではこの日、新茶を煮て仏に供え、卯の花を節分の柊の様に門口に差します。
大坂では家毎に竿の先につつじの花を結び付け屋上に立てます。
京都では卯の花とつつじを竿の先に結び付け、九輪の塔のようにして家々に立てました。
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