江戸暦─正月の行事 其の四
【姫始め】


<合巻『五節供稚童講釈』(天保三年)歌川国芳画>に書かれていた文を現代風にして記載します。
『姫始めを飛馬(ひめ)始めと書きて、馬を乗り走らすことと言えども、乗り初めと暦にあれば、乗るも走るもおなじ事を二つ暦にあるべきいわれなし。
 火水をひめと読ますゆえ、火と水とを使い始めることなりと言う説あり。
 竹才おもえらく、然る時は暦の元日にひめはじめ悪しくあらば、元日には水も飲まれず、灯りを消しておらねばならず。
 また、ある書には、米をひめとも言えば、飯を炊く事をひめはじめと言うことなりと。
 この説色々と迷惑なり。
 元日ひめはじめ悪しく、三日ひめはじめ良しとあらば、二日ひ干しになることが人の難儀なるべし。
 然らばひめはじめとは何のことだと言うに、古人の説さだかならねば、竹才などなかなか知るべきことにあらず。
 ひめはじめを俗に男女の交わりのことと言う。
 いかさま庚申の夜に交わりて子をもうければ、その子親にたたる。
 五月五日の夜もこれに同じと・・・・・・・・・(中略)
 傾城のひめはじめ、下女ののひめはじめ等は、万人はつつしみ候え』
 なかなか面白く、趣きある言ではありますね。(^o^;)
 


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