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Pen・Pen D 雑学の森/うんちく編  

01 Penを設計した人はどんな人か?

PHOTO/Mr.MaitaniPenの設計の中心者は米谷美久氏と言われている。香川県観音寺市の醤油醸造会社に生まれ、幼少のころより家にあったライカで写真を撮っていた。(リッチな環境ですね)数々の写真コンクールで賞を取るほどの腕前。早稲田大学卒業後1956年にオリンパスに入社し、入社3年目にしてPenを世界に送りだした。1992年にPMAのHall of Fame賞、1994年には、科学技術庁庁官賞を受賞している。1996年にオリンパス光学工業を退社し1999年現在はオリンパス販売(株)の監査役を勤めている。ちなみにPenの生みの親は当時オリンパスで米谷氏の上司であった設計部長の桜井栄一氏と言われている。

02 なぜPenという名前なのか?

1958年に作られたこの小さなカメラの企画書には"MEMO OLYMPUS"と書かれていた。メモを取るように写真を撮ることのできるカメラ、、ということだったのだそうである。そこから発展してPenとなった。MENOに書き込むのは、Penなのである。その他の名前の候補としてミニチュア、ミニ、マイクロ、18(エイテイーン)、ミッチーというのがあった。18はハーフサイズの18X24mmの18をとったもの。ミッチ−は1959年の皇太子殿下の御成婚(美智子妃殿下)で日本中が沸いていた為。Penの生みの親である桜井栄一氏はこの名前の決定にはかなり悩んだそうで、桜井氏が所属した桐畑会の写真仲間でオリンパスで特許関係の仕事をしていた弁護士の「桜井さん、ペンに決めなさいよ」の強い一言で決意したそうだ。結局記録の為のカメラと言うことから、Penに決定された。

03 Penはなぜハーフサイズなのか?

Penの生みの親である桜井氏と設計者である米谷氏はカメラマンとしてカメラに求められる条件としてコンパクトであることを重要視していた。そして次に速写性。コンパクトさだけであれば、フルサイズでもスプリングカメラ型式にすれば可能だそうで、しかし速写性に欠けてしまう。それならばいっそ16mmフィルムを使えばという事になるが、一般性に欠ける。世界中で広く使われている35mmは絶対条件であった。またハーフとすることで必要とされるレンズの焦点距離が短くできレンズの小型化にも一役かうことができる。また一般大衆に広く受け入れられるためには経済性も欠くことのできない条件と考えていた。ハーフサイズとすることでカメラを安くそしてコンパクトにできると共に、DPEを考えた上でもランニングコストを低く押さえることが可能と考えたそうである。

04 Penは世界初めてのハーフカメラか?

Penは世界初めてのハーフカメラではありません。1912年にツーリストマルチプルというカメラが誕生しています。これは専用マガジンに50ftもの長さのフィルムを入れて使うカメラだったそうです。

Tourist Multiple

1923年にはフランスのSeptという超多機能ハーフカメラが誕生しています。このカメラは、ハーフ撮影の他に、映画撮影、映写機、スライド映写機、スライドビューワ−、引伸し機、などの機能を有するものだそうです。(使うハーフサイズカメラより)

Sept

そして1925年にアンスコメモが誕生してます。これも50枚撮りの専用マガジンを使用するボックスカメラだったそうです。

今日的なコンパクトさを兼ね備えたカメラとしては1933年にドイツからコレレKが誕生しています。当時は大判カメラが主流であり、ダブルフレームの先駆者ライカですら、ネガが小さすぎ画質に難点有りとされていた時代ですので、ハーフサイズのカメラはあまりにも時期尚早であったと思われます。

Korelle K

その後アメリカのマ−キュリ−が誕生してます。ロータリーシャッターを装備しPen Fの先輩とも言えるカメラですが、その大きさはお世辞にも小型とはいえず成功したとは言えないそうです。

Mercury

つまりPenの先輩にあたるハーフカメラは存在していたものの、Penほどに世間に広まった(成功した)カメラは皆無だったようです。

05 1959年当時ハ−フカメラのニーズは存在したのか?

1950年代、小形で機能がシンプルなハーフカメラが欲しいという要望は、桜井さんのもとへ、かなり多く寄せられていたそうです。カメラ界のベテランの多くは、28mmx18mmのハーフサイズで小形なカメラが欲しいという点では一致していたものの、細部においては好みのちがいが多々あったそうで、具体化されたPenの姿にはいろいろな意見がだされたそうです。桜井さんは「レンズだけは、コストの許す範囲で、口径比を3.5に抑えたものの、4枚構成のDズイコーを装着しましたので、必ずや満足いただけるのではないかと考えた」と語っておられます。Penが発売されるや、「我こそが、オリンパスをしてPenを作らしめた先達なり!」と語るベテラン写真家や作家が多かったそうです。


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