98年12月12日に4台目のPenが入籍しました。新宿の中古カメラ屋さんで6000円のPen
EESを発見してこれは安いと決めつけて即見せてもらいました。
始めのころは、中古カメラを買うのってすごくドキドキしたんですけど、考えてみるとPenというカメラはすごくタフなカメラで外観がかなり痛んでいても機能そのものはしっかりしているケースが多くて、外観にさえこだわらなければあとは値段が勝負と言えます。安ければそれだけ早く売れてしまいますので、頻繁に中古カメラ屋さんに出入りすることが安いPenと出会うコツじゃないでしょうか。しかし、慎重に、落ち着いてAUTOでのシャッターの作動、赤ベロの作動、マニュアル絞りでの作動などを、チェックするのは大切です。家に帰って落ち着いて作動チェックしてみたら、おかしい事に気が付くってことが良くあります。それとPenというカメラはジャンク品と完動品の価格差があまり無くて(つまりジャンク品が割高い)よっぽど安くないかぎりジャンク品は損のような気がします。ところが最近は、そうとは言い切れない状況になってきています(2000年10月現在)。と、言うのは最近EE系列のPenでも完動品となると結構1万円前後と高い価格設定がされているように感じます。
つまらない講釈はこれくらいにして、Pen
EESですけど、Pen からPen Sへ発展したようにPen
EEのレンズをより明るいF2.8に乗せ替えたモデルです。他にPen
EEが1/60秒の単速であるため撮影できない状況が多発したことへの対応として1/30と1/250秒の2速自動切り替えシャッターとしたことが大きなポイントです。
しかし完成度という点においてはPen
EES2がでるまでのおあずけとなります。そのへんは次回以降のClose
Upで見ていきます。
Specification
発売年月:1962年〜1968年
レンズ: D Zuiko 30mm F2.8
3群4枚
シャッター:オリンパス1/30、1/250秒自動切り替え X接点
ドイツ型シンクロソケット
焦点調節:目測式、3点ゾーンフォーカス 0.9m〜無限
クリックストップ付き
ファインダ−:アルバダ式ブライトフレーム 0.5倍
露出計:セレン光電池 プログラムEE 測定範囲LV8〜17
ASA10〜200
大きさ、重さ:108x66x47mm 400g
フィルム送り:リアーワインデイング
発売価格:11800円
EESではF2.8として焦点調節も可能となりました。レンズの外周には近接、中間、遠景の3つのマークとクリックストップがついています。なにげなくEEとEESを見ていると気付かないんですけど横に並べて比べてみると、EESになってレンズが意外とでっぱってるんですね。それからレンズの周囲にあるサークルアイ式のセレンの受光部なんですけど、Pen
EESとEE2でちょっと違うんです。ガラスの凹凸がEESは小さい玉でEE2は大きい玉なんです。なぜこのようなちがいがあるのか、米谷さんに質問したところ、単なるデザイン上の変更で特に機能面での違いはないそうです。
このところ、焦点調節のマークについて話題になっていますので、再度取り説を確認しました。取り説によると、人が一人のマーク(またはCloseの文字)のクリックストップ位置が1.2m、3人の赤マーク(またはGroupの文字)のクリックストップ位置が3m, 山のマーク(またはSceneの文字)のクリックストップ位置が15mです。このようにクリックストップの表示方法はピクトグラムのタイプと文字のタイプの二種類が存在します。また人がひとり(またはCloseの文字)の位置を超えて止まるまでレンズを回転させた時の距離は、最近接距離である90cmで、山のマークを超えて止まるまでレンズを回転させた時の位置は無限遠にセットされます。ただしこのクリックストップ位置での実写テストをされた林さん(B級カメラ解体新書の執筆をされた方です)によると、最近接距離がちょうど60cmだったという情報も入っています。様々な仕様が存在するのかも知れません。
-Shutter-
Pen
EEからEESへの変更点の二番目はそのシャッターに有ります。Pen
EEは1/60秒単速のシャッターでこれだと明るすぎたり暗すぎたときにシャッターロックがかかって写せないという状況が発生しやすく、これを解決するために1/30秒と1/250秒の2速シャッターを搭載しています。Pen
EESの偉大なところは、このシャッタースピードを撮影者が選ぶのでは無くカメラが自分で選ぶようにしたことです。当然絞りも自動です。今日では当たり前のプログラムEEというやつですが当時はまだ実用化されて無かったそうです。
米谷さんはどうせ自動露出にするのならば絞りもシャッタースピードも自動の夢のボタンカメラ(米谷さんは押すだけのカメラをこう呼んでいます。)を目指して開発にはげんだと書いてありました。女性でもシャッターを切るだけできれいな写真が撮れる夢のプログラムカメラ、、それがPen
EESとして実現しました。機械式プログラムシャッターとしてはもちろん世界初です。
Pen
EEは単速ですのでプログラムという点でちょっとだけ足りないですね、、。ただ今日の目で見ると、EESはフィルムスピードの範囲がASA10〜200と少し狭いです。ASA400まで対応するのはEE2/EES2までのおあずけとなります。