Pen D Close Up 1
-General/Specification-

1998年11月25日にようやく3台目のPenが我が家にやってきました。秋葉原の中古カメラ屋さんで出会ったこのPen
Dは、意外と価格が安かったので、すぐに小生の目に飛び込んできました。すぐにそのPen
Dを見せてもらったのですが、店の社長さんが、あれこれ安い理由を親切に教えてくれるので、不安と是非とも欲しいという葛藤で頭の中がおかしくなりそうでした。
社長さんの説明では、その1.
Top
Coverにへこみあり その2.
Lensをばらした形跡がある その3.
巻き上げが重い 以上3つの理由で安いと言うのです。いじくり回すこと約20分。露出計、絞り、シャッターに異常が無さそうだったので一抹の不安と一緒に小生はそのPen
Dを買いました。
店を出た小生はすぐに安売りフィルムを買い、試し撮り(note1)をしました。できあがったプリントを見たとき、、、安堵で肩をなでおろしました。腕のせいでろくな写真はありませんでしたが、写りそのものはどれも満足できるものでした。
note1= Trial shot (take a photo for trial)
Pen
Dはより高度な撮影にも使用できる高級機として設定されたPenシリーズのデラックス版です。
1960年に入ってハーフカメラで進撃するオリンパスを追撃すべく各メーカーから各種のハーフカメラが発売され、これに対抗すべく1962年に発売されました。合わせて、女性指向だったPenシリーズに対してPen
Dシリーズはより高性能を前面に出すことで、男性層を獲得する目的もあったようです。
Penシリーズと比較するとPen
Dは大口径レンズ、高速なシャッター、露出計、フリーライトバリュー式シャッターとそれこそ機能のオンパレード状態です。外観もPenシリーズのやさしい感じから、どっしりとした、いかついデザインに変化しています。おおきなレンズ、セレン光電池の窓、直読式(note2)の露出計、前方に張り出したヒサシ(note3)のようなファインダーカバーなどなど。持った感じもずっしりと重たく、かなり印象が変化しています。しかしその寸法はPenより少しだけ厚みが増しただけのコンパクトなサイズに納まっています。Penに対して重量は70g増加しました。
note2=Direct reading / note3=Eaves
Specification
発売年月:1962〜1966
レンズ: F. Zuiko 32mm F1.9
4群6枚
シャッター:コパル#000 B. 1
/ 8 - 1 / 500 秒 X接点
ドイツ型シンクロソケット
焦点調節:目測式、直進 Helicoid 0.8m〜無限
ダブルクリックストップ付き(3m,1.2m)
ファインダ−:アルバダ式(note4)
Blight Frame 0.5倍
露出計:セレン光電池、単独LV値
直読式(note5)
測定範囲LV7〜17 ASA10
- 400
大きさ、重さ:108x67x50mm 420g
フィルム送り:Rear Winding
発売価格:\13800
note4=Albada type / note5= Direct reading
type
Pen
Dの発売から2年後の1964年にはセレン光電池から高性能Cds露出計(注釈を参照)に改装したPen
D2が発売されました。これにより露出計の精度向上、測定範囲の拡大が図られました。外観は写真のように丸い測光窓とPen
D2のロゴが入りました
注釈: Cdsとは硫化カドミウムのこと。光を受けると電気抵抗が変化する性質を利用して露出計に用いられる。セレンに比較すると計測範囲が広くまた精度や応答性に優れる。ただしセレンと異なり、それ自体は発電能力がないので、電源が必要となる。当時のカメラでは水銀電池が用いられた。
オリンパスのPen開発はとどまることなくD2発売の翌年である1965年にはPen
D3が発売されました。世は大口径レンズの大ブームでありF1.9と他社に対して劣勢であったD2にF1.7のレンズを搭載したモデルです。Easy
Loading
を示すELのステッカーが前面に貼られました。(ついにステッカー時代の到来です。なんでもかんでもステッカーをべたべた貼る軽薄な世の中になりました。)
Pen
Dシリーズは1962年から1969年までの8年間製造されその後消滅してしまいました。現代においてもその高い性能により比較的人気のあるシリーズとなっています。次回はPen
DのレンズをClose Upします。