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-Lens/Shutter-

Photo/LensPenを開発するにあたって当時オリンパスの主力レンズであったD.Zuiko 40mmを利用して28mmにすることになりました。こうしてポケットにも納まるコンパクトなボデイーが実現できたそうです。また写りにこだわった米谷(note1)さんはコスト的に厳しいのを承知で前玉繰り出しではなく、全群繰り出し焦点調節を装備することを迷わず選択したそうです。このTessor Typeのレンズのコストだけでもう6000円のうちのほとんどを使ってしまい,他はなんとかするからと設計陣を説得したそうです。その他の部分で徹底的にコストを下げようとしたわけですね。

 

Photo/Lensレンズ鏡胴(note2)には外からシャッタースピード、ピント、絞りの各リングが並んでいます。シャッターはコパルの#000でボデイーの奥深くにおさめられており、ビハインド式です。ピントリングには2mと5mにクリックストップがついていて非常になめらかな動きです。そして一番内側に絞りリングがあります。見た目は小さくて操作性が悪そうでが、リング自体に適度な高さがあり使いやすいです。ただ失敗しやすいのがピントを合わせた後で絞りをいじると、ピントがずれてしまうんです。先に絞りを決定してその後で、ピントを合わせるようにしないといけません。シャッタースピードはBと1/25 - 1/200 秒、絞りはF3.5 - 22です。絞り羽は4枚で構成されています。ちなみにPen EEシリーズでは2枚、Dシリーズでは5枚構成となっています。

ss pen lens実はこのレンズ鏡胴(note2)の表示には何種類かのバリエーションが存在します。上の画像は、自社製造後に吊り金具が2個に改修されたモデルの画像ですが、初代Pen すなわち三光商事にて製造されたPenでは左の画像の様に、専用フラッシュを使用する場合の有効範囲を示すオレンジ色のFLUSHというマ−キングが施されています。

 ここで、アサヒカメラに掲載された距離目盛りの精度に関する記事を紹介します。
「このカメラについているレンズの焦点距離は28mmなので、被写界深度が非常に深い。たとえば5メートルに合わせて絞りをF5.6まで絞ると、ピントは2.45メートルから無限遠まで合う。したがって距離計を省略して目測に頼るだけにしたことは、値段やスナップカメラの性質上からもうなずける。だが頼りにするのは距離目盛りだけだから、立体チャートの撮影試験によって正確かそうかを調べてみた。
 その結果は、無限遠から1メートルまでの間はすべてフィルム面に換算して0.02ミリの前ピン(つまり2メートルの被写体に合わせるとピントは1.88メートルのところに合い1メートルに合わせるとピントは97センチのところに合う)、また60センチでは0.06ミリの前ピン(60センチに合わせると57.8センチにピントが合う)という測定値が出た。ところでシングルフレームサイズに許し得るピント面のズレは、ボケの限度を直径1/44ミリと仮定すると、F3.5レンズの場合±0.08ミリとなるから、前述の誤差はこの許容範囲に入り、絞り開放でも安心して頼れることになる。なお特にこの判の将来性がある点を考慮して、フィルム一本分72コマにつき、コマごとのフィルム面の浮動を詳細に測定してみた。浮動はすべて0.045ミリ以下におさまっており、F3.5のレンズに許される深度0.08ミリから見れば十分に小さいといえる。またもしF2のレンズを使ったとしても、その許容深度は±0.044ミリだからそれにもほぼ堪える勘定になる。ただしフィルム面は初めの40コマあたりまではかなり安定しているが、後半からはやや乱れてくる。これは購入のカメラのフィルム圧板のスプリングが弱いことと、フィルム巻き上げが後半しぶくなりことと関連しているらしい。前述の距離目盛りの誤差は、もちろんフィルム面の安定性の良い部分で繰り返し測定した平均値である。」

 それからPenのフィルターですが、この小さなレンズ部には22.5mmのねじが切ってありますので、専用フィルターやその他の市販されているフィルターを装着できます。そしてこれは知っているかたもいるかとは思いますが、ピントリングの内側に34mmのねじが切ってあります。34mmフィルターの枠をねじ込むとライツ社製のフード、キャップ等が使えるようになるのです!(もちろんフィルターのガラスを外してしまえば、、ですが)これはLeicaを愛用した米谷(note2)さんが、Leicaのサブカメラとしての設計をした!という逸話が、まんざら単なる噂ではないことを物語っています。


-Finder周辺-

Photo/FinderPenのファインダーカバーはPenの各シリーズの中でも最も小型です。またファインダーの形式も採光式の逆ガリレイ式で枠の線がクリアーで大変に見易いファインダーです。このブライトフレームを表示するためのハーフミラーは非金属の3層膜で視野がやや暗くなるものの、フレーム自体が明るくくっきり見えます。アサヒカメラの診断室記事によれば「ファインダーブロック内の内面反射が多く視野の四隅にいやな光が見えるのは是非改善してほしい」とあります。
 ファインダーの倍率は0.5倍で、ファインダー視野とフィルム面に写る範囲とを比較すると、左右、上下ともに約85%、最短撮影距離では89%となるが、パララックス補正目盛りを使えば85%となります。画面中心と視野の中心はだいたい一致しています。

 Penのファインダー構造には様々な特徴があって、まず第一にファインダーの光学系を固定したファインダーブロックは通常であれば、カメラボディーダイキャストに固定されるているのですが、Penではグレーのファインダーカバーにビス留めされている点です。距離計を装備していない為、レンズからの連動機構が不要となり、ボディー本体から分離できたそうです。またこのファインダーブロックは通常であれば金属ダイキャストで作られますが、Penではプラスチック製のブロックが使用されています。これはひとえにコストダウンの為でしょう。さらにコストダウンの為にガラスレンズでなくプラスチックレンズを使用しているそうです。本格的カメラとしてプラスチックレンズがつかわれたのは、Penが最初かもしれません。ただし当時プラスチックレンズなどという物は無くシャツのボタン屋さんの型を参考にしたそうです。しかし性能的にもコスト的にも当初のもくろみ通りにいかず、途中からガラスレンズに変更したそうです。後のPen S及びPen S3.5、Pen Wも基本的に同じファインダ−を装備しています。
 また半透明鏡(ファインダーにブライトフレームを浮かびあがせる為のもの)は非金属の3層膜で、反射優先のため、視野はいくらか暗いかわり、ブライトフレームは明るくくっきり見えます。ただしブロック内の内面反射が多くて、視野の四隅にいやな光が見えるのはぜひ改善してほしいとの記述がアサヒカメラにありました。

Dicast Finder Cover ところで先日、小生は下記のようなメールをいただきました。「私の所有している物ですが、プラスティック製のはずのファインダーカバーがボディーと同じダイキャストでできています。」さらに「オリンパス製の吊り金具が両側にあるタイプ(三代目)です。ばらされた跡があるのでなんとも言えないですね お手上げヽ(´ー`)ノ ファインダーカバーに関しては、ちりめん塗装のPen Sがダイキャスト製(のはず)なのでそれを流用したのかな?」この謎のPenはいったい何なのでしょうか?単なるマニアのお遊びによって生まれたPenなのか、、はたまた実際にオリンパスで製造されたレアPenなのか、、?御存知の方がいらしたら、是非お教え下さい!

 

Photo/Top Coverトップカバーの右部分です。Penの特徴である長方形のシャッターボタン。これは平滑性と縦位置撮影での操作性向上の為の形だそうです。シャッターのフィーリングも最高です。不思議なことにPen全般に言えることなんですが手ぶれ写真が少ないんです。何故かは解りませんが、シャッターの位置、ストローク、切れまでのフィーリング、重さ、カメラの重量バランスなどさまざまな理由からだと思うのですが、とにかく素人にとっては最高のシャッターだと思います。フィルムカウンターは手動逆算式(note3)で撮影前に枚数をセットするタイプです。フィルムを入れるたびにハーフならではの倍の枚数が撮れることを味わえます。始めにセットを忘れると驚異的な撮影枚数が故に、いつになるとフィルムが終わるのか不安にすらなります。当時「お正月からクリスマスまでフィルムが持つ」などとさえ言われたそうです。

そしてトップカバーの後側にはRear Winding knobがあります。コストをおさえる目的としてこれ以上の発明は他には無いと言われ、お金のかかる歯車を減らすために巻上げスプールに直接巻き上げノブを配置しノブ下にある歯車で巻取りスプールを駆動させる画期的な巻き上げ機構です。この発明はPenシリーズ全体で見た場合には数十億円のコスト削減になったと書いてありました。しかも操作性がとてもいいです。それとハーフカメラで多い縦位置での撮影においてはこのRear Winding knobは非常にあんばいがいいんです。レバー式よりも快適に巻き上げられますし、携帯性においてもレバー式より優れていますよね。
 アサヒカメラの記事では「巻き上げ機構は、普通の35ミリ判カメラが、フィルムスプール軸に巻き上げレバーまたはノブを固定し、歯車を介してその回転をスプロケット軸に伝えているのに対し、これは巻き上げノブをスプロケット軸に直結し、逆に歯車を介してスプール軸とその上部のフィルムカウンターを動かすようにしている。この構造は機構を簡略化すると同時に、巻き上げノブを親指の位置に持ってくるのに役立っている」と評価されています。

 また「フィルム送りのストロークは、35mm判の半分であるため、2回ほど指を動かすだけですむ。ただノブのギザギザが普通の歯車型なのは考えもので、手袋をしたときなど滑って巻き上げにくい。歯形をノコギリ歯状にすべきではないだろうか。ノブの下側にプラスチック製の指受けがついているのは、長年使用の際にノブ下側の塗装がはげるのを防止するうえからいっても親切である。」とあります。


note1=The name of the designer of Olympus Pen is everywhere translated as Mr.Yonetani, this is an error by translation software.
exact -- It is Mr.Maitani.

note2=Lens body

note3=Count down type set by manual


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