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発売年月
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1961年8月
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レンズ
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D Zuiko 28mm F3.5/3群4枚
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シャッター
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オリンパス1/60秒(後期モデルは1/30秒と1/250秒の2速)
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焦点調節
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固定焦点(3.2m固定。4mは誤り)
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ファインダー
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アルバダ式ブライトフレーム 0.5倍
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露出計
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セレン光電池サークルアイ式ASA10〜200
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フィルム送り
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リヤーワインデング、セルフコッキング
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大きさ
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108x66x42mm 350g
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発売価格
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10000円
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-ズイコーレンズ-
PEN-EEのレンズは、3群4枚のD.ZUIKO
28mm
F3.5で焦点調整は無く、その焦点は4m固定と言われていました。ところが小生が師と仰ぐれんずまにあ氏から得た某カメラ誌の中で、あの米谷さんがEEシリーズの焦点は3.2mにセットされていると書いていたのです!Penに関しては、バイブル的扱いをされているクラシックカメラ専科別冊「オリンパスのすべて」の中では4mと記載されていたのを真に受けていままでずっとそう信じて疑わなかっただけにこの3.2m説は小生にとっては衝撃的でした。ちなみにPen
EF(ストロボ内臓のEEです)はなんと2.7mに焦点がセットされていると米谷さんが語っており、誕生後40年もの歳月がたって真実が明らかになるとは、奥の深い世界だなーとつくづく思いました。Pen
EEのこの先進的な割り切り、すなわち焦点調整を無くして、固定としたことはEEシリーズの基本的な設計理念すなわち誰にでも簡単に写真撮影ができるカメラという事を形にした結果であり、当時このあまりの割り切り方に対して批判的な意見も少なからずあったようです。
ただし米谷さんには固定焦点としても十分に期待に答えられるだけの性能を発揮できるという、確信があったようです。すなわちハーフサイズとした関係で標準レンズとしての画角を得る為に必要なレンズの焦点距離がフルサイズよりも広角となるという事実です。これによって十分な被写界深度が得られピントもばっちり行ける、ということです。
ただし固定化には他にも理由があって、要するに価格をPenの延長上、すなわち安いカメラである必要があったのです。プログラムEE化による価格の上昇を固定焦点化で押さえたと言えます。シャッターはオリンパス式1/60秒の単速という割り切りがされています。但し後期モデルにおいては1/30秒と1/250秒の2速シャッターが搭載されたそうです(2速モデルが存在することはゲストブックに書き込みして下さったkinjiさんと研究員さんから教わりました)。このカメラはフィルム性能の著しい向上を見据えた上で40年前に今日の使い捨てカメラ的発想を具現化していた、とも言えます。
このシャッター開発には、やはりドラマがあります。当時すでに生産、販売されていたPenおよびPen
Sには、米谷さんの小形化へのこだわりから、コパルに特別に発注した小形な#000シャッターユニットが使用されていました。米谷さんは、PenのEE化を図る上で、明るさを計る露出計の測光部をカメラのどこに置くかで、試行錯誤の末、レンズの周囲に置くことがもっとも合理的であるとの結論を出しました。しかし小形化の為に部品でびっしりの#OOOシャッターをさらに小形化しなければ周囲に測光部を配置するのは困難であることが解ったのです。ただでさえ無理を言ってコパルに作ってもらったシャッターユニットをこの上さらに小型化してくれとは、さしもの米谷さんも言いかねたそうです。結果的に、米谷さんはその不可能とも思えたシャッターユニットを、自分で設計することにしたのです。それは、ひとえにPenサイズを維持しつつ、EE化を実現したいという、米谷さんの熱意からであり、若い米谷さんをシャッター開発へと駆り立てたのだそうです。EEシリーズのシャッター名「オリンパス式」にはこのような経緯があるのでした。
通常のシャッターメーカーが作るシャッターユニットはそれひとつが商品単位のなので、メカニズムもシャッター単体で完結しています。しかしその単体のシャッターをカメラのメカニズムと連動させるのが設計者にとっては難しいところだそうです。カメラ設計者であった米谷さんは、どうせ自分でつくるのなら、カメラのメカニズムと一体になったシャッターを作ろうと決めたそうです。レンズ部にシャッター羽根だけを残して、残りを全てカメラと連結しやすいフィルム巻き上げ軸の近くに配置し、カメラとシャッターのどちらにも都合の良いように混ぜん一体に融合させた新しいシャッター駆動部を作り上げたそうです。このメカニズムは非常にシンプルですが、シャッター開閉、フィルム自動巻き止め、二重巻き上げ防止、シャッターのセルフコッキング、巻き上げ途中でのレリーズ防止といった5つの機能を一挙に解決しているそうで画期的なシャッターというかカメラメカというか、、そういうメカニズムが誕生しました。米谷さんは、既成のシャッターを知らなかったからこそ、過去にとらわれずできた結果で、できてみると、何故今までこんな発想がなかったのか不思議だったと語っています。このシャッターをコパルに見せたところ「こんなのシャッターじゃないよ」と笑われ、精工舎(現在のセイコー)にみせたところ「これは凄い。こんなシャッターは見たことがない。どなたの設計ですか?」と評価されたそうです。このシャッターは特許十数件をとりすぐに生産されることになったそうです!
その後営業サイドからのEEシリーズの増産要請に応えるために、このシャッターをBS-18のコード名でコパルと精工舎でも作ってもらうことになり、カメラメーカーが設計し、シャッターメーカーが製造する史上初めてのシャッターとなりました! 米谷さんの非常識とも思われた発想によるシャッターが、これほどまでに繁殖することになろうとは、誰も想像しえなかったことでしょう。さらにこのシャッターは、技術的に優れていただけにとどまらず、経済的効果をも生み出すことになりました。シャッターメーカーによるシャッターユニットを買い入れるよりも、自前のシャッターを使うことにより、1台につき1000円も安く上がり、おまけにカメラ側のメカニズムも400円安くなって、合計で1400円もの製造原価の低減となったそうです。Pen
EEおよびトリップ35に搭載するために合計約2100万台も製造されたこのシャッターの原価低減は合計286億円にも達します。Pen
EEおよびトリップ35の原価率が良かったのは、このシャッターによるところが大きかったわけです。(この話しは、クラカメ専科に詳しく書かれています)
絞りはF3.5からF22まで。LENSの周囲にあるガラスの部分が、セレン光電池と呼ばれる受光素子の受光部分。この電池は半永久的な耐用年数を誇るそうです。
このセレン光電池のレイアウト=レンズの周囲に配置する手法には米谷さんの様々なオモワクがあったようです。自分自身で開発した小型のプログラムシャッターにより、レンズ周囲に空間がとれるようになり、そこに大型のセレン電池を配置することで、大きな起電力が得られることになりました。従って強くて壊れにくいメーターを使うことが可能になるのです。小さな起電力にも反応するメーターはそれなりに繊細でなければならず、それはすなわち壊れやすいということにつながります。強力なセレン電池を搭載することは、壊れにくいファミリーカメラを造る上では必須項目であったというわけです。またレンズ周囲にセレン電池を配置することでカメラを構えたときに、手で電池を覆う失敗が少なくでき、またフィルターを使う際にレンズとセレン電池を同時に覆うので露出倍数も自動的に補正されます。さらにレンズキャップを付けると、セレン電池も暗くなってレリーズロックが働き、キャップをつけたまま撮影してしまうという失敗も防げるようになるなど一石二鳥、、いや、、一石三鳥の効果がもたらされたのです。
EEシリーズのフィルター径は、22.5mmで今日ではなかなかお目にかかれません。(このフィルターサイズはレンズ部分のみを覆うサイズです)ちなみにセレン部分の外周のフィルターサイズは43.5mmのようです。このサイズもずいぶんと中途半端ですよね。何で43mmにしなかったのでしょうか?また初期EEではフィルターネジが切られていません。
-Top Cover-
Pen
EEのトップカバーはこのように平滑です。携帯性を重視した設計だそうで、深く埋まった巻き戻しクランク、突起のないファインダーカバー、フィルムカウンターで構成されています。唯一円筒形のシャッターボタンだけが飛び出しています。
設計者である米谷さん自身、「長方形シャッターボタンはPenの原点」と言っておられるのに何故このEEシリーズは普通の形なのか?という謎が出てきます。「EEシリーズの内部構造上の理由により長方形シャッターボタンを採用できなかった」という答えをいただきました。おそらくEEシリーズが採用した段カムスキャン方式と呼ばれる機械式プログラムシャッターの特徴でもある「シャッターストロークが長い」ことと関係があるのだと思います。
EEシリーズの中ではこのEEとEESだけがアクセサリーシューを装備しておらず、すっきりしたデザインです。またこのEEとEESのトップカバーに入っているモデル名はプレスの突出しなのですがEE2以降は反対に凹みなんです。これも何故かな−なんて、、まあどうでも良いですけど、、気になる。それとトップカバー周囲の段付きの絞りがオリンパスのカメラの特徴です。現代のOMシリーズにまで引き継がれています。
フィルムカウンターは手動逆算式ですので、最初にフィルムの枚数(ハーフなので倍)をセットします。これを忘れるとあとで非常に困ります。いつまで撮れるのやら、、特に36枚撮りを入れてある場合には驚異的撮影枚数の為、不安になってくることまちがい無しです?
-Finder Cover-
Pen
EEのファインダーカバーはこのよなシンプルで、なんの変哲もないデザインなんですけど、意外とこういうファインダーカバーってあまり見受けません。これがまさしくPenの目印というか、アイデンティティ−です。
シンプルですけど、存在感のようなものを発射してます。なんて考えるのは私だけか、、。このなにか憎めない、ひょうきん者みたいな顔つき。控え目なOLYMPUS-PENの文字とその下にある6本の溝。カメラボディーの小ささに比較してやけに大きくみえるファインダー。やはりこの顔つきは、憎めないし、このカメラを向けられてブスっとしてる人は、まずいません。みんな思わず笑ってくれる。EEシリーズはシリアスなシーンにはちょっと不向きかも、、。このOLYMPUS
PENのロゴがちょっとしたミソでして、単速仕様(1/60秒)のEEはここがOLYMPUSのロゴで2速仕様(1/30と1/250秒)のEEはOLYMPUS
PENのロゴのようです。合わせて単速は貼り皮がシボシボ模様(オリジナルPenと同じ)で2速仕様は格子模様のようです。(情報を提供して下さったRABBITさん、ありがとうございます。)
それとこのレンズの指標となるピンがどうしても気になります。コストを下げる為ならこんな指標をわざわざつけなくてもカバーに1本だけ縦のスジでもいれて済ませば良いのでは?と思うのですが、これも基点だぞ、というこだわりの表われでしょうか?もっともこのピンはファインダーカバーの下側が浮き上がらないように抑える働きもしています。
それからこのファインダーカバーは一見プラスチックのように見えるんですけど、これが金属製なんです。見た目はひょうきんでも、しっかりとしてます。
オリジナルのPenシリーズでは採光式の逆ガリレイ式ファインダーの為、採光窓がこの部分にあったわけですがEEシリーズにおいては、ある重要な機能部品がここに納まってて、その為に採光窓を設置できなくなりました。いったい何が納まっているのでしょうか?あとでわかりますから、お楽しみにとっときます。あわせてファインダー型式もアルバダ式に変更されました。
-Finder & Rear Winding-
Pen
EEのトップカバーの後側はこのような感じで本当にシンプルです。特にファインダーの接眼部などは、味もそっけもありません。接眼レンズとカバーの間には大きな隙間があるためモルトが劣化してくるとゴミが入りまくりとなります。これがまさしくPenのチープシックな良さだと思います。
EE2以降では接眼部にはプラスチック製のトリムが装着されています。そして右側には大発明であるリアーワインディングのノブが有ります。これは巻き上げスプールと同軸上にノブを配置することで巻き上げ機構に必要となる歯車の数を減らしてコスト削減を求めたものです。
しかしこのリアーワインディングは非常に使い勝手が良く、特にハーフサイズカメラで多用される縦位置の構えにおいては明らかにレバー式よりも速写性があります。
-Bottom 1-
Pen
EEのボトムはこのように結構メカメカしい感じです。実はEEシリーズの中でEEとEESだけが後蓋引き下ろし式になっていてこの底蓋もろともガバッと外れる仕組みになっています。
手前のごついノブは後蓋のロック解除用のノブです。ノブを起こして180度回転すると後蓋のロックが外れます。その横は一般的な三脚のネジ穴。
その横の大きな窪みの中にあるボタンが巻き戻しボタンです。後蓋が底蓋もろとも外れてしまうために、このボタンは一度押すと巻き上げまで保持される機構がついていません。ずーっと押し続けなければなりません。