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よど号 4
sankei 010924
| 平成 13年 (2001) 9月24日[月]
先負 ■正論 現代コリア研究所長 佐藤 勝巳 「テロ支援国家」への警戒緩めるな 《米の北朝鮮政策硬化は必至》 一九九九年版米国務省発行の「グローバル・テロリズムの類型」と題する報告書の中で、「北朝鮮はウサマ・ビンラーディンとのきずなを保ってきた」と明記している(本紙二十一日付)という。米国のこれからの北朝鮮政策は、想像を絶する厳しさを増すことになろう。 それに対して、いま日本で起きていることは、米国のそれと余りにも違っている。 「よど号」ハイジャック犯の妻、赤木恵美子容疑者が九月十八日帰国、逮捕された。よど号ハイジャック犯とその妻たちは、金正日政権に忠誠を誓って、同政権の工作員となり、日本人をヨーロッパなど海外から北朝鮮に拉致(らち)したグループであることは高沢浩司著『宿命』(新潮社刊)に紹介されている通りである。 また、「週刊新潮」八月十六・二十三日合併号で、元よど号ハイジャック犯の妻だった八尾恵さんが、拉致に関与したことを認める手記を書いている。 日本政府は、一九八八年赤木恵美子容疑者らよど号ハイジャック犯の妻五人に、北朝鮮工作員と接触「日本国の利益と公安を害する恐れがある」として、旅券返納命令をだしている。 赤木容疑者は今年七月、旅券を返納、政府の許可を得て日本に帰国したのだが、旅券法違反ならすぐ釈放される。赤木容疑者の思想は今までと全く変わっていないのだから、彼女は、金正日総書記が日本に派遣した北朝鮮工作員と理解すべきである。 また、政府は、先に帰国したよど号ハイジャック犯の三人の子供のうち二人に旅券を発給したが、この子供たちも北が日本に派遣した工作員と捉えるべきである。子供たちは、日本の旅券を手にして新たにテロ活動に参加できる道が開かれたのである。 《テロに対する認識甘い日本》 テロに宣戦布告している米政府や米国民、世界の人たちがこの事実を知ったら、日本政府は、間違いなく糾弾される。わが国の政府や政治家の致命的欠陥は、金日成・金正日政権に対する認識の甘さだ。 北朝鮮は、過去、韓国や日本に対し、朝鮮戦争や大韓航空機空中爆破、日本人拉致など数々のテロをやってきた政権である。 今回の「米中枢同時テロ」実行犯と同質なのだ。「太陽政策」のナンセンスさは、テロ政権から攻撃を受けた当の韓国が、テロ政権にモノやカネを与えて考えを変えさせるというのだ。テロについてこれほどの無知はあるまい。 昨年の南北首脳会談は、金大中・韓国大統領が金正日総書記に騙されただけの話だ。今度は、日本の無知に付け込んで、日本国籍を持つ北朝鮮工作員が空港から日本に乗り込んできたのである。 《テロ破壊工作の情報もあり》 また、最近まで北朝鮮の情報機関で働いていたA氏は筆者に「北の本物のテロリストは、北京から中国旅券で自由に日本に出入国している」と証言している。 それなのに日本にはテロを取り締まる法律がない。こんな国がどこにあろう。 筆者は、最近、北朝鮮筋から、金正日政権は、朝鮮半島で軍事トラブルが発生したら、(1)在日米軍基地を使用不能に陥れる。(2)新幹線を中心とする輸送網の切断。(3)都会の機能を麻痺させる送電線切断などのテロ破壊工作の計画があるとの情報を得た。 そういえば、九八年に奇怪な事件が続発している。(1)二月二十日、香川県瀬戸大橋近くの送電線鉄塔基礎部分の八十個中七十六個のボルトが抜かれていた。(2)三月十二日、千葉県房総半島三芳村の送電線の鉄塔のボルトが緩められていた。(3)四月三十日、東海道新幹線下り関ケ原で、レールのボルトナット二十五本が抜かれていた。(4)九月二十六日(発見)。山口市大内御堀送電線鉄塔のボルト二本、ナット五個が抜かれていた。(5)十二月十一日(発見)。淡路島福良の送電線基礎部分のボルト六本が抜かれ、二十六本が緩められ浮いていた。 五件の共通点は、送電線の基礎部分などのボルトとナットが抜かれたり、緩められたりしていることと、それが九八年に集中して発生、犯人不明である。元北朝鮮地下工作員張龍雲は、北の日本国内のテロ地下組織の「演習」だったと断言している。 外務省と与党は「米中枢同時テロ」発生一週間後に、北朝鮮に昨年援助したコメのモニタリングに入った。自民党筋は、「そうしなかったら次のコメ支援ができないからだ」といっているが、外務省や自民党は、この期に及んでもなお「テロ支援国家」にコメ援助をする気らしい。まさに狂気の沙汰だ。(さとう かつみ) |