リ・クワンユー

   BS−1で李光耀(リ・クワンユー)の特集をやっていた。
   TVでは彼に敬意を表して一応きれいごとばかり言っている。確かに彼はシンガーポールを成功させたが、
   成功したシンガポールの市民は彼の政策には既に飽きている。

   「飴と鞭」のかっての支配者である英国人がやった統治法を、その本国で学んだ彼が引き継いでここまで
   やってきたのだが、国民も個人と同じく大人になれば自分の頭でモノを考えたくなるものだ。
 
 
  
昔、ジャカルタでマニラに向かうフライトを捜していた時に、ダイレクト便がほとんどなく、一度シンガポールに
   出るとアジア各地への便が連日何便もあることに気づいた。
   しかし、今のような管理社会を維持したままのシンガポールは、これまでのようにアセアンの首都のような立場
   でいられるのだろうか。

   もともとアセアンのどの国の国民もシンガポールに文化的な魅力を感じていたいたわけでなく、その金融経済
   の力とマネージメントの能力に一目置いていたのである。
  
   しかし、97年の金融ショックで叩きのめされたバンコックやクアラルンプールも一度はシンガポールと張り合う
   ところまで伸びてきていたし、再び立ちあがろうとしている。何より後背地を自国内に持っているのは強みである。

  
シンガポールもというか李光耀もそれを知っているから、中国との結びつきを深めようとしているのだろう。既に
  終わっている日本の戦後処理を言ってみたり、台湾問題でも江沢民に擦り寄っている。

  自分の国も華人人口が8割もいるのだから、台湾を言う前にシンガポールが中国のなかの新嘉坡省になれば
  いいと思うのだが、自分の国がそうなるのは嫌なのである。


   中国は街中でのゴミ捨てを減らすのにこの国を真似て罰金制度を取り入れたりしているし、ああした家父長
  主義的な統治方法は大好きなのである。家父長主義的といえば北朝鮮もシンガポールの成功にに習おうとし
  ているようだ。

  同じ客家とはいえ、李光耀と李登輝とはその政治手法が全く異なる。これはかっての宗主国であった英国と
  日本の違いということなのだろう。
  (27Feb00)

 

 P.S.:Yomiuri On-Line / 経済 (14May00)