[ 目 次 ]      月刊・お好み書き 2004年3月号


 特別付録
吉野家風牛丼のレシピ公開

 

★牛丼(4人分)★
 1人分や2人分で作る時も玉ねぎとお肉の分量以外は減らさないで下さい。
■具■ (1人分)
牛バラ肉 80〜100g(一口大にカット)
白ワイン 適量
しょうが汁 少々
玉ねぎ 1/4個(くし切り、4人分)
牛バラ肉 320〜400g(一口大)
白ワイン 適量
しょうが汁 30ml
玉ねぎ 1個(くし切り)淡路島産は甘味が強いので、吉野家で使っていたものに近いでしょう
■旨味だしの素■
牛脂 20g(スーパーの精肉コーナーに無料であります)
干し桜えび(荒みじん) 20g(30g/¥100が相場です)
おろししょうが 4〜8g(チューブの生姜でもOK)
にんにくチップ 3〜4枚(スーパーに売っています。にんにくをスライスしてカリカリになるまで炒めるか、トースターで焼いてもできます。)
オニオンチップ 10g(なくてもOK)
しょうが汁 30ml
■つゆ■
600ml
固形コンソメ 1個(ブイヨンキューブでもOK)
昆布だしの素 3g(かつおだしの素でもOK)
白ワイン 200ml(辛口の方がおすすめ)
しょう油(薄口) 40ml
さしみ用しょう油 10ml(なければ濃口でOK)
みりん 50ml
砂糖 適量(早くこくを出すには多めに入れてもよいでしょう)
味の素 少々(煮込み終わってからお好みで加えるべし)

 

 牛肉ですが、一般的には肩のバラ肉しか店頭にありません。これは、あまり煮込み系にはむいていないので、なるべく脂身の多いものを選ぶか、精肉専門店で「おなかの方のばら肉はありますか?」と聞いてみてもよいでしょう。最近はダイエー系列で『牛丼用』と明記されたお肉が発売されていました。(タレ付き)国産で¥300〜¥400/150g、豪州産で¥250/150gでした。

 

■下準備■

(1)一口大に切った牛肉に、しょうが汁を入れよくもみます。白ワインをお肉に絡む位の量を入れて、またよくもみます。ラップをして冷蔵庫へ。
(2)材料を全て計量し、切るものもカットしておきましょう。
(3)お米は硬めに炊くのがよいので、水につけておかずにすぐに炊飯器のスイッチを入れましょう。

 

■作り方■

(1)鍋をよく温め、牛脂を入れて溶かし(弱火で)刻んでおいた干し桜えびを入れ、焦げない程度に炒める。
(2)香りがしてきたら、にんにくチップ、オニオンチップ、おろししょうがを加え、つゆの材料(砂糖、味の素以外)を加える。
(3)一度、煮立ったら茶漉しなどで漉して、お鍋に戻す。
(4)くし切りにした玉ねぎを鍋に入れ、中火にしておく。
(5)冷蔵庫から牛肉を取り出し、フライパンに汁ごと入れて、さっと炒める。
 *焦げ付かないようにしてください。
(6)フライパンに(4)の汁を少量加え、肉汁をフライパンから取り、(4)のなべに加え、ひと煮立ちしたら味見をし、好みで砂糖、味の素を加えて調味する。
 *1〜2人で食べる場合、つゆが残りますがこれがコクの素になります。
 *つゆを漉して、冷蔵保存しておけば3日前後はもちますので、またつゆを作り足せば、吉野家さんのコクに近づけるのでは?と思います。

 

 今回のテーマは、いかに短時間でコクを出すかに重点をおきました。もともと牛丼は牛鍋という料理の残り汁をご飯にかけた事がルーツのようで、煮込みきった後の汁をかけている事になります。なので、野菜やお肉のエキスがたっぷり出ていなければなりません。後、食べるニーズを想像し、なるべく揃えやすいもの、単価の低いものに重点を置き、わかりやすく素早くできるものを、と努力してみましたので、一度お試しください。

 

■牛丼をおいしくする為のポイント■

(1)まず、レシピにある材料を全て調理できる状態(カットや計量をしておく)に置いておく。
(2)『牛丼』は煮込み料理の為、タレの分量は4人分以上ですること。(牛肉と玉ねぎは人数分でOK)
(3)"めんどくさい"など邪念がはいった時点で、まずくなる事まちがいなし。

 

■お肉をやわらかくするには■

(1)塩、胡椒をふる。
(2)マリネ調味液(酢*ワインビネガー*油*ワイン*レモン汁*生姜*香辛料*塩)を混合した調味液に漬けておく。
(3)果物(りんご*キウイ*パイナップル*パパイヤ*メロン*洋なし等)の絞り汁に漬けておく。

 

 肉を叩いたり、フォーク等でざくざくと突き刺して漬けると肉全体に浸透するので、より高い効果が得られますよ。上記の中から料理に適したもの使って下さい。こうしてお肉を漬けておくとジューシーで柔らかくなります。

Adolph(エイドルフ)

 肉を柔らかくするパウダー
 パパイヤを粉末状にした粉。フィリピンのお肉は煮ても焼いても叩いても固いらしく、こんなものが販売されているようですよ。

 

★『牛丼』=『吉野家』★

 これはすでに辞書を引けば当然載っていてもおかしくないくらい、一般的な常識になっていますよね?
 まず、牛丼をテーマにするにあたって思ったのが、他店は同じ名前のメニューでよく勝負をしていたなぁと思いました。その方程式がある限り、牛丼を食べるお客様は全て吉野家と比べることになるのでは??? 私がお店を持つの であれば、あまり良い土俵では戦えないんじゃないかと思いました。
 うちの実家は食堂を営んでいて、昔から『肉どんぶり』という名のメニューがあります。昔から『牛丼』との違いが私にはわかりませんでした。確かに、味も作り方も違いますが、でも、『肉どんぶり』を食べる時には吉野家の事は連想しないような気がします。なので、みなさんに一度食べていただきたいと思い、今回『牛丼』の他に『肉どんぶり』のレシピも加えてみました。

 

★おやじの肉どんぶり★

■具■
牛バラ肉        400g(一口大にカット)
青ねぎ 叉は 白ねぎ  適量(大きくななめにカット)
■A■
うどんのだし      400ml(市販物でOK)
(配合は私にも秘密なのだ)
砂糖          大2
酒           少々
■つゆ■ 白だし         700ml(基本は水1に対し、昆布1〜2%、かつお節2〜4%です。こちらの配合も秘密です)
酒           鍋にひとまわし程
みりん         100ml
しょう油(淡口)    100ml
■作り方■
(1)Aの調味料をひと煮立ちさせ、バラ肉を甘辛く煮込んでおく。
(2)白だしに酒を鍋に1周ほど入れ、みりんとしょう油を加え、ひと煮立ちさせておく。
(3)どんぶり用の鍋につゆを取り、牛肉とタレを適量、ねぎを加えてひと煮立ちさせたら、出来上がり。

 

 ちなみに、玉子を加えると他人どんぶりになります。こちらも肉を炊いたタレは捨てずに、だしを足しては使用していますので、コクがで ますよ。

(文・必殺調理人 井上奈知)

 

 今回「吉野家風牛丼」の調理をお願いした井上さんだが、文中にもあるとおり実家は食堂。《お食事処いのうえ》大阪市住之江区浜口東3-1-2(TEL06-6678-5944)です。
 ぜひ「肉どんぶり」をお試しあれ。


”お食事処いのうえ”とその付近の地図

 

 


  [ 目 次 ] [ 上 へ ]     月刊・お好み書き 2004年3月号