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〜カウンセリングと抗精神剤(薬)〜
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 カウンセリングをしていますと、いろいろな方が来られます。失恋、親子問題(子どもまたは親の立場)不登校、隣人や職場の人間関係の問題、夫婦、何かよく分からない不安、寝むれない、閉じこもり、DV、または「前世療法で〜といわれましたが」などいろいろな状況があります。そして、それらがひどくなっていくと“うつ”になっていく方も少なくないものです。その際、精神科または精神科クリニックまたは心療内科に行くと、軽いうちは心因性反応またはうつ病と診断され薬が処方されます。そこでの薬は不安やイライラの症状を軽減したり、手足の震えを抑えたりするものが多く、また睡眠剤もあわせて処方されるケースが多いようです。
 私のカウンセリング・ルームに薬を服用しながら、カウンセリングを受けたいと来る方がいます。カウンセラーは薬を処方できませんが、抗精神剤や睡眠剤のことについて情報として知っておく必要があります。私たち(心理カウンセラー)にとって、クライエントの心的反応は大変に重要な手がかりになるからです。しかし残念ながら、私の今までのケースで薬を服用している方のカウンセリングは難しいとしかいいようがありません。薬の作用でクライエントの心的反応が表に出なくなってしまうからです。ですから、薬を服用されている方のカウンセリングではほとんど心理療法が使えなくなってしまい、ロジャースのカウンセリングしか手立てが無くなってしまいます。そして、長い時間が掛かってしまいます。またそのカウンセリングにおいても薬の副作用でクライエントの頭がぼーとしたり、時には今話したことを急に忘しかし薬と症状がうまくマッチして不安が抑えられカウンセリングが可能の場合もあります。でも時間が掛かってしまうことが多いものです。(私のせっかちの問題だと思うのですが、不安を持ち苦痛で居るよりいいのかも知れません)
れたり、脱力感や眠気に襲われたりしてカウンセリングができなくなってしまいます。
 (薬の作用で頭がぼーとしたり、脱力感があったりするとカウンセリングは難しくなりますが、薬を使っていないときも上記の状況が診られることがあります。それらはクライエントの心的反応として表出しているもので、カウンセリングまたは心理療法としてトライが可能です)

また薬を服用している場合、多くのクライエントは薬に依存してしまい、自ら立ち直ろうとする姿勢までも弱くしてしまい、薬との依存関係からなかなか脱却できなくなってしまうようです。(カウンセリングにおいても、もちろん初期は依存関係からスタートするのですが)ですから薬を服用しながらのカウンセリングは時間を掛ける必要があるのでしょうが・・・・。もし薬を使っていなければと、悔しい思いをすることもあります。薬を服用しているカウンセリングはもっと別な方法があるのかもしれません(私の不勉強)、反面クライエントの辛い思いや気持ちに接していると薬を使いたくなる衝動にかられることもあります。(私は薬を使える立場にないのが幸いだと思います)不安やコントロールできないイライラそして強い焦燥感に苦しむよりは、やはり薬を服用した方がいいのかと思うことがあります。そのような気持ちになってしまうと、私自身が無力感に陥ってしまいます。
 薬を服用する場合、勝手に止めてしまうと幻聴や不安が更に強くなり不安定になってしまいます。これらはクライエント自身の病的症状でなく、薬を急に止めた為の副作用として表出するものです。決して悪くなったと言うものではありません。ですから薬を服用する場合は副作用や注意事項などをドクターとよく話すことです。

 声を小にして言いたいことがあります。どんなに苦しくても抗精神剤は使わないで欲しいと・・・・。でも声を大にしては言えません。クライエントの苦しみをみると。

<参考>
 精神科医はクライエントの情動反応を脳の機能的障害、ホルモンの異常からの障害または神経系統の異常から起こっている「病状」として診ることにより、診断及び治療を行います。このことはクライエントの情動反応は「脳の機能的障害」「ホルモンの異常」「神経系統の異常」などを原因としたアプローチをしているわけです。反面、カウンセリングはまったく逆のアプローチをしています。それはクライエントの自己不一致から情動反応として怒り、不安、焦燥感、孤独感などとして表面化され、それらが心身のアンバランスと共に「脳の機能的障害」「ホルモンの異常」「神経系統の異常」を引き起こしていると考えています。したがって、カウンセリングはクライエントの自己一致を助けることに主眼を置いているわけです。カウンセリングと似たようなアプローチをする心理療法はクライエントの情動反応としての感情(怒り、不安、焦燥感、孤独感など)や言動に対してアプローチしていく方法をとっています。
 従って、カウンセリングや心理療法はクライエントの情動反応としての感情(怒り、不安、焦燥感、孤独感など)や言動は「病状」でなく「必要として起こってくるクライエント自身」として関わっていきます。ですから、服薬によって情動反応が抑えられると、クライエント自身の一部がそこに居なくなり、アプローチが難しくなるわけです。
 カウンセリングは情動反応もクライエントの一部として関わっていくことが大変に重要になり、それがカウンセリングそのものです。時にカウンセラーが心理テストなどを使い治療(?)の参考にしていますが、それはあくまでも参考程度にすべきで、やはりカウンセラーの前に居るクライエントと関わる(一緒に苦しんだり、不安になったりする)ことが重要だと思います。

 私たちの仲間で、精神科またはクリニックのカウンセラーのことをミニドクターと呼ぶことがあります。それはクライエントの情動をドクターと同じように「病状」として捕らえてしまいクライエント自身に関わることを忘れてしまっているのではないかという意味で使っています。上で書きましたようにドクターとカウンセラーはまったく異なるアプローチをしているものです。ですから、その専門領域(持っている情報)もまったく異なります。カウンセリングは薬を使わない(使えない)ということが重要な意味があるのです。
 社会(産業界、教育界、地域、家庭など)の持つ「ひずみ」が今大きな音をたてています。従って私たち自身や周りで今後、鬱や心の悩みが多くなることが予想されます。その中でカウンセリングや精神科の役割も増大すると思われます。しかし、カウンセリングや精神科的治療にも限界があります。今後、クライエントの為に精神科医とカウンセラー(心理療法のセラピスト)双方が「違う専門領域」から積極的に協力できるようになり、またそれ以外の手法も活かされるようになればと願ってやみません。