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今週のこの一枚(1999年5月)

(1999/05/30)

Sonia:Play It On The Bossa Nova

CD/Freeway Records/FRCD-1001

 今回の紹介も、ボサノヴァでございます。

 このユニットは、ボーカルのポーラ・テリーを中心とし、サックス、ギター、キーボード、ベース、ドラムで脇を固めているグループです。ただこのユニットは、メンバー、バックに多くの日本人を擁しているところが、異色といえば異色です。
 このレーベルは、以前も「ベレーザ」「SOP」などのおしゃれなアーティストを排出しており、今後も注目していて良いのではないかと思います。

 10曲収録、選曲はボサノヴァの定番曲と、ポップの定番を、上手くアレンジして一つのアルバムとして成り立つように作られています。「ガブリエラ・アンダース(ベレーザ)」とかが好きな方ならば、迷わず買いのディスクです。
 日本人が多く関わっているグループは、どのジャンルもライトにアレンジされ、ポップに近づく傾向がありますが、このグループの方向性は、それがよい方向へ進んでいるようです。適度なお約束が、安心して聴ける要素となっています。
 おすすめは1曲目「Manic Monday」、3曲目「Just The Two Of Us」です。このけだるい雰囲気が、やはりボサノヴァです。安心して流しておけます。

 ボサノヴァ二連続の次は、ジャズにでもしようかな。

(1999/05/23)

Saoli Sendo:Mosaico

CD/Rip Curl Recordings/RCIP-0014

 今回の紹介も、おしゃれなディスク。

 ボサノヴァの新星、仙道さおりのファーストアルバムです。以前紹介したこともある、リップカールレーベルからのリリースです。
 ブルー基調のジャケットで、ディスクの内容同様、おしゃれなものとなっています。このレーベルは、音はもちろん、ジャケットもかっこよく仕上げており、アダルトなコンテンポラリーサウンドが好きな方には安心できるレーベルではないかと思います。

 12曲収録、その中でボサノヴァではおなじみの曲は2曲のみ、あとはほとんど仙道さおり自身が曲を手がけています。
 仙道さおりは、ボーカルのみでなく、パーカッション、マリンバもしています。今後どのような方向に進んでいくか、楽しみなアーティストです。
 まず聴いて欲しい曲が、1曲目の「Batucada Surgiu」。スタンダードナンバーです。作者のマルコス・ヴァーリとともにボーカルをしていますが、これが非常に美しく重なり、聴き惚れてしまいます。

 さて、小野リサを越えられるか、楽しみです。

(1999/05/16)

Yoshiko Kishino:You Are So Beautiful

CD/Universal Victor/MVCJ-29002

 そろそろ、まともなディスクの紹介に戻ろうかな。

 ジャズピアニスト、木住野佳子の4枚目のアルバムです。
 全曲インストです。ボーカルが無く、ピアノを中心とし、ベース、ドラムを重ねています。人によっては味気なさを感じるかも知れませんが、じっくり聴くと、ピアノの柔らかさを感じとることができるはずです。

 収録曲は11曲。
 その全てがスタンダードナンバー、メジャーなジャズナンバーです。安心して聴ける反面、木住野佳子ならではのアレンジも聴くことができ、ずっと手元に置いておきたい一枚となるでしょう。
 おすすめ曲は、1曲目の「Israel」と、6曲目の「O Grande Amor」。1曲目は、早めに、アグレッシブに演奏され、心躍るジャズナンバーとして楽しめます。6曲目はボサノヴァで有名なアントニオ・カルロス・ジョビンの曲です。軽やかに演奏され、さわやかに耳に入ってきます。

 ずっと流しておくこともでき、またじっくり聴くこともできるディスクです。

(1999/05/09)

井上喜久子:井上喜久子の新お姉ちゃんといっしょ春の号

CD/Pony Canyon/PCCG-00495

 今回の紹介は、もはや音楽ですら無いディスクです。

 知っている人は知っている、人気声優のディスクです。かといって、最近はやりの、声優が歌っている歌が収録されているわけでもなく、ただラジオのDJのように、視聴者からのお手紙に答えたり、おしゃべりをしたりという、訳の分からないディスクです。

 値段はシングル並で、収録時間はアルバムいっぱいです。お得なのかそうでないのか分かりません。
 以前は1月号から12月号まで、一年間制覇したシリーズです。井上喜久子も最近お母さんになったようで、仕事を減らすためかどうか分かりませんが、「新」シリーズになってからは季刊となっており、この春の号は2巻目です。
 肝心のおしゃべりの内容は、最近のぶりっこ、天然ぼけを装っているほとんどの声優と異なり、「本物」ぶりを遺憾なく発揮しております。

 このディスクの紹介は、ちょっと行き過ぎたかなと反省。

(1999/05/02)

Mai Takematsu:Fire Dance

CD/DENON/COCO-80592

 今回はクラシック。しかもハープです。

 演奏者は、1980年生まれのハープ奏者、竹松舞です。若いです。若すぎます。その若さで、もう2枚のアルバムをリリースしています。
 先日、その竹松舞は某所でコンサートを開きました。私はコンサートへ行き、2枚ともCDを持っているというのに、会場で売られていたCDを買い、ジャケットにサインをもらいました。今回の紹介は、そのサインをもらったディスクです。2枚のうちの、ファーストアルバムの方です。
 そのサインをもらったディスクは家宝にします。半分本気です。

 さて、このディスクの収録曲数は12曲。
 ハープという題材から予測され得るように、最近流行のヒーリングミュージックを求める方にも良いかと思われます。
 ただ、収録曲は、演奏者の好みを反映して、1曲のみ、あのロックのエアロスミスの曲が、ハープで編曲されて収録されています。また、竹松舞本人作曲のエピローグも収録されています。
 まさに予想され得るように、演奏者の瑞々しい感性がほとばしるような内容です。この若々しい感性が硬直しないように、これから成長していって欲しいです。感受性がいびつな形で完成しないように祈るのみです。

 ハープというマイナーな楽器が、こうした素晴らしいアーティストの登場によって広がってくれると嬉しい限りです。