ホームページ上へのタレントの写真掲載

Question 

僕は、ある女性タレントの大ファンで、
個人的にそのタレントを応援するホームページを開いています。
彼女のことを考えると夜も寝られず、おかげで今度は翌朝起きられません
(←結局寝てる)。
僕が個人的に撮った彼女の写真を、ホームページに載せたいのですが、問題あるでしょうか。
個人的に撮った写真でなく、雑誌や写真集の写真を取り込んで使ったらどうでしょう。

Answer

タレント本人(所属事務所)、写真撮影者(出版社)の承諾を得ないと問題が生じ得ます
(前者の場合、説が分かれる)。

僕が元弁護士じゃなかったら、ケチケチせんとバンバン使うたらよろしいわと言いたい。
でも残念ながらそうもいきません(あぁキュークツ)。

<まず、写真集や雑誌の写真を使う場合>

写真は、それ自体著作権法の「著作物」として保護されます(著作権法10条1項8号)。
写真集・雑誌の写真には、
撮影者(あるいは、権利の譲渡を受けた出版社)の著作権が及びます。

その写真をホームページのファイルに取り込み、サーバーに送信することは、
著作権者の権利のひとつである「公衆送信可能化権」の内容です
(同法23条1項、2条9号の5イ。
これって日本語か?)。
したがって、著作権者にライセンス料を払うなりして承諾を得ない限り、
他人がこのような行為はできません。
勝手にすると、サーバーに送った時点で送信可能化権を侵害したことになり、
行為の差止め(侵害の除去)や損害賠償を求められることがあり得ます。

<自分で撮った写真を使う場合>

この場合は、写真の著作者は自分だからいいですが、
タレントの「パブリシティ権」という権利が問題になります
(厳密には、写真集などの利用でも問題ですが)。

パブリシティ権とは、タレントなどの著名人が持つ、
自分の氏名や肖像に対する財産的権利です。
タレントの写真や名前をつけた商品は、「顧客吸引力」があります。
買いたいという人がいます。
この質問者のような方ですな。こうして、儲かるところは儲かるわけです。
そこで、タレントは、自分の氏名、写真を排他的、独占的に利用でき、
他人が勝手に使うことを排除できる(著作権者同様、ライセンス料などを取れる)
権利があると言われるのです。
強いものはどこまでも強くなるようにできているのね。

このような権利については、過当保護であるとか、
法律上の根拠が明確ではないという理由で批判も強いところですが、
裁判例でも「物権的権利」として、限定的ながら認められています。

しかし、ここまでで分かるように、パブリシティ権は、タレントの写真などを、
商業的なかたちで、営利を得るために使うことに着目したものです。
そこで、まったく私的・非営利のファンサイトで自分が撮った写真を使うのは
かまわないのではないかという疑問が出てきます。

この点は裁判例もなく、流動的ですが、現実の営利の有無を問わず、
反復・継続して写真が使われれば、
それだけでパブリシティ権の侵害になるという見解と、
「非公認ファンクラブ・ホームページなどは若干微妙なものがあるが、
継続して存在し定期的に書き換えがされても、なお個人的なものにとどまる
(権利侵害にはならない)との見方も可能」という見解があります
内藤篤・田代貞之『パブリシティ権概説』木鐸社)。
僕個人としては後者の考え方に賛成しますが、
いまのところ、議論がある、としかおこたえできません。

ホームページで広告収入などを得ていれば、
営利的な使用とされることがあるので注意がいります。
また、タレントの私生活の
隠し撮りなどは別途プライバシー権の侵害となります。

ちなみに、僕はこのパブリシティ権論に反対です。
富士山の山頂は浅間神社の所有物らしいです。
でも、富士山の絵はがき作るのに浅間神社の承諾いらないよね?
測候所作るのはどうか知らないけど。
それと同じで、著名人の顔は国民の共有財産。
「タレント富士山論」
誰も相手してくれないけど。
人気稼業ならそのくらい腹の太いところ見せてよ。

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