
「労使一体」で建設産業をアピール!
日建協はこれまで、建設産業が社会資本整備において果たす役割について少しでも多くの方々に理解していただこうと、他産別労働組合のみなさんに対し、(社)日本土木工業協会(土工協)が主催する「100万人の市民現場見学会」への参加を呼びかけてきました。
その第1回目として、10月28日、損害保険労働組合連合会(損保労連)の執行委員他17名が参加する「100万人の市民現場見学会」を、首都高速中央環状線(新宿線)の大型開削工事「SJ35工区(3)トンネル工事」にて開催しました。施工は、錢高・日本国土・本間建設共同企業体です。
日建協と土工協の連携という「労使一体」の活動で建設産業の魅力向上をはかろうとする今回の取り組みは、産業内でも注目され、当日の様子は建設専門紙でも大きく紹介されました。
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損害保険労働組合連合会 (損保労連)とは? |
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損保労連(中央執行委員長梅本修氏)は、1967年2月に結成され、現在、加盟組合20単組、組合員62,700名の損害保険産業を代表する産業別労働組合です。損保業界に働く組合員の労働条件の維持・向上と産業の健全な発展に向けて、幅広い視野に立ち中長期的な視点から損保産業全体にかかわる諸課題や単組活動の支援などを積極的に取り組んでいます。損保産業は、風水災害に関する保険をはじめ建設工事保険や請負賠償責任保険など、建設産業との関わりは非常に深く、新執行部が発足して1ヵ月余りの多忙な時期にもかかわらず、興味を持って見学会に参加されました。
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栗本議長 |
ようこそ建設工事現場へ
見学前の説明会では、土工協の広報委員である錢高組東京支社の中山昭明常務役員土木支店長から「建設産業を知るきっかけとしていただきたい。」と開会の言葉がありました。
続いて栗本議長は「インフラ整備や風水災害の防止にむけた公共工事の現状と、その一翼を担う建設産業に働く私たちのありのままの姿を見て、いろいろなことを感じてほしい。」と挨拶しました。
JVの小山田均所長から工事の概要説明を受けたあと、現場見学に移りました。

ライフラインを守りながらの施工
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| 錢高・日本国土・本間JV 小山田所長 |
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今回見学させていただいた錢高・日本国土・本間JVが担当する工区は交通量の絶えない山手通りの真下に位置し、「中野本町出入り口」を深さ約20m・延長約180mにわたり道路巾全面覆工で施工しています。既設のライフライン(水道管、ガス管、電話回線等)を生かしながら、工区の地下を走る都営地下鉄大江戸線に対しても細心の注意を要求される難工事です。「ライフラインをストップさせたら終わりです。」という小山田所長の説明には、社会に対する責任の大きさと都市土木ならではの近隣住民に対する重圧が感じられました。

道路の下は別世界!
普段、足を踏み入れることのない覆工板の下に広がる別世界を初めて体験した損保労連の参加者は、作業所職員の説明を熱心に聞きながら、「予想していた以上に現場がきれいだ」、「大規模であるにもかかわらず、作業をしている方の数が少ない」、「日頃は目にしない道路の裏側で、さまざまな設備や機械を使って支えていることを知った」などの感想が聞かれました。
また、現場見学後の質疑応答・意見交換の時間には、「安全管理の具体的な方策」や「環境に対する配慮について」など、損保産業ならではの質問が寄せられていました。
最後に、土工協の榎本晶夫常務理事は、「一つひとつの公共事業をしっかりと見てほしい。それぞれに必要性があり、いろんな人が議論し調整しながら事業化しているものばかりです。」と挨拶し、人々の豊かで安心した暮らしを支える社会資本整備の重要性をあらためて訴えかけました。
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首都高速中央環状新宿線とは? |
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| 首都高速中央環状新宿線は、目黒区青葉台4丁目を起点に板橋区熊野町を終点とする延長11kmの道路で、渋谷・新宿・池袋の各副都心が便利に行き来でき、首都機能をさらに高める路線です。東京圏が抱える過密、渋滞、環境悪化、都市機能低下といった様々な問題を解決すべく、平成18年度の完成をめざしています。ほぼ全線が地下トンネルで、工事中は地上の交通や騒音振動の影響を抑え、開通後も騒音や排気ガス対策を効率よく行えるよう配慮されています。 |
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首都高中央環状新宿線 開通後イメージ
(資料出所:首都高速道路公団ホームページ) |
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(社)土工協 榎本常務理事 |

「もっと国民にアピールしなきゃ。」
見学会終了後のアンケートでは、「私たちが利用するまでの苦労がよくわかった。」、「私たちが何気なく生活できているのは建設業がかかわる社会資本整備のおかげとつくづく感じた。」などの感想が寄せられました。また、「国民に対し社会資本整備の全体像を常に示し続けていくことで公共事業への理解も高まる。よりPR活動に注力すべき。」、「今回のような体験ができることをもっと広報してほしい。」、「現場の方々の苦労もあると思うが、社会資本整備の必要性を労使で訴えていくことは重要だ。」などの意見をいただくこともできました。

私たち一人ひとりの使命です
日建協はこれまで、公共事業や建設産業に対する様々な批判に対して明確な回答・対応をしてこなかった建設産業界のあり方が、さらなる社会の不信感を招いたとして、産業自らが積極的に発言していくことの大切さを指摘してきました。
今回の現場見学会を通して、産業外に発言していく本当の主役は、「建設現場に働く私たち一人ひとり」であることを改めて認識することができました。建設産業のPRは、誰かがどこかでやってくれるものではなく、職場単位、作業所単位、個人の単位で地道に取り組んでいくものです。それら個々の活動の総和が、この産業にさらなる魅力と発展をもたらすのです。
現在、教育関係や金融関係等の産別組合にも見学会参加の呼びかけを行っており、今後も他産別労働組合の参加する「100万人の市民現場見学会」を継続していきます。みなさんが働く建設現場を見学させていただくことがあるかもしれません。建設産業の明るい未来に向かって、一緒になってこの活動を盛り上げていきましょう。 |