スペイダーの作品の中で、未公開ビデオ
のみというのがいくつかありますが、こ
の「トゥルーカラーズ」なんかは、監督
はハーバート・ロスだし、共演もジョン
・キューザックと、公開されてもよさそ
うな布陣ですよね。
ビデオ屋で3回ぐらい借りて見たのです
が、昨年の秋葉原お宝GETツアーで手に
入れ、やっと私のスペイダー宝物殿に奉
納されました。
二人の青年の友情と正義をドラマティッ
クに描いた作品で、スペイダーは上流階
級の正義感あふれる弁護士役です。



トゥルー・カラーズ
(原題 True Colors)


開票結果を、あと数分後に控えた選挙事務所の喧噪の場面から始まります。顔を上気
させて結果を待つ候補者ジョン・キューザック、そして白いワイシャツ姿(これ、こ
れ好きなのよね!)のスペイダーが忙しく電話を取っている。
そこへシャンペン片手に何故か悲しげな表情のイモジェン・スタッブスがやってきて、
スペイダーのモノローグから回想シーンへと展開していきます。車をぶつけて主人公
二人が出会う大学のキャンパスのシーンは、ふたりのキャラクターを的確に見せて、
とても効果的。
他人に対して高圧的な態度で臨むことで、自分のコンプレックスをカバーしようとす
る野心家…というおいしい役所のキューザックに対し、いかにも育ちが良く正義感の
強い“よい子”を演じるスペイダーは、ともすれば影が薄くなってしまうのだが、そ
こはそれ、彼の美貌とさわやかさで負けていません。

この二人、政治家と弁護士を目指しながら友情を暖めていくのだが、目的の為に手段
を正当化するキューザックと、生来の正義感で何事にも屈しないスペイダーの間には、
当然の事ながら次第に本人達も認めたくない溝が広がっていきます。
なんたって、上院議員を父に持つスペイダーの恋人に「弁護士の妻にはなりたくない」
と言われて、あっさり恋人をあきらめちゃうほどの正義の人です。スペイダーは。
その恋人は、当然の事ながら野心に燃えるキューザックがしっかり持って行ってしま
いますけどね。
そして、キューザックが政界入りの為にあやしい不動産屋と組んでスペイダーを欺い
た時、彼は持ち前の正義感と復讐心で迷わず親友を告発する役割を買って出ます。
この辺の苦悩がスペイダーの演技力の見せ所ともなっていて、“ああ、苦悩するスペ
イダーはほんとうに美しい”と実感することまちがいなし。
この次の「ストーリービル」では弁護士から政界入りする野心家を演じるので、「ト
ゥルーカラーズ」のあまりにまっすぐな正義感は、痛々しくさえあります。

ビジュアル的には、さわやか大学生のかわいらしさと、ビシッとしたタキシード姿が
楽しめてステキ!
でも、ほんのちょっぴりあるバスケシーンで、ジャージなんです。これが見事に似合
わない。トホホ。
それから、スペイダーお約束の官能シーンは残念ながらありません。ベッド・シーン
があるにはあるんですが、なんにもおいしい所がありませんので、悪しからず。

                                 (by ねり)