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「StrangeHighway」 第2章 その夜は、北西から秋の嵐がやってきて、星一 つ見えない闇夜だった。 10代の頃、ジョーイ・シャノンはしばしば2階の 自分の部屋の窓辺に腰掛けて、星を見ながら果てし ない未来の可能性に思いを馳せたものだった。 しかし、今40才になった彼は星の替わりにジャッ ク・ダニエルズのボトルを抱いていた。稼いだ金を ほとんど酒に費やすので酒の趣味だけは良いジョー イだった。 |
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20年前の10月、彼は奨学金を受けながら週末のバイトで稼いだお金で学費を払っ ていたShippennsburg State Collegeから帰省していた。母は彼の好きな料理を作って くれた。彼の兄、P.J.(Paul Jhon)もその週末は家に帰っていた。兄は何にでも優れ ており、高校時代は卒業生の総代。大学も。フットボールのヒーロー。ポーカーでも滅 多に負けない。可愛い女の子にもモテモテ。そして何よりも人をそらさない非凡な才能。 PJはいつも人々の中心にいた。PJは素晴らしい兄だった。ここ数十年、PJは成功 に成功を重ねていたが、ジョーイの方はそうは行ってなかった。 最後にこの家で夜を過ごしたのは、1975年10月25日の土曜日だった。今日は 1995年の10月21日、土曜日。土曜日は彼にとっては一番嫌いな曜日である。自 分でも何故か知らないが。 この部屋で彼は8〜9才の頃、魔法の王国やモンスター、月への旅などの初めての小説 を書いたものだった。子どもの頃彼は本が好きで将来は小説家になりたいと思ってい た。しかし、一度もその夢に挑戦することなく今に至っている。あの1975年の10 月の週末以来、彼は書くことをやめていた。 寝付けないその夜、半日後には父親を埋葬しなければならない。眠らなければならない と思いつつも、何か不安な気を感じてか、2階の窓に鍵をかけドアにバリケードを築く ジョーイ。 ベッドの隣に血まみれの女がいる夢を見た。「私と愛し合いたい?」夢の中で彼女は尋 ねた。彼女は彼の方へ顔を向けた。その顔に目はかった。その空洞は今まで見たどんな 暗闇よりも暗かった。「私はあなたのものよジョーイ。」彼はすすり泣きながら目覚め た。恐ろしさよりも哀しみを感じる。時計を見ると午前3時30分。外は暗く雨は降り 続いていた。ボトルに残ったジャック・ダニエルズを手に取る。窓にはもつれて濡れた 髪の死んだ女(目がない)の姿が映るような気がする。その女と一緒に嵐の中に放り込 まれる予感。 ボトルを片手にベッドに戻りながら、これは飲み過ぎのせいかそれとも正気が失われ つつあるのかいぶかるジョーイ。驚いたことに、彼は酒を飲まずにボトルのふたを閉め た。 つづく |