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さよならみどりちゃん
モテモテのだめんずを一途に思う主人公の、一途な恋物語です。
みどりちゃんという彼女がいると解っていても、だらしなくても、ついほだされてしまうOLの主人公。
彼に言われるままにスナックでバイトし、嫌な客につきまとわれている時、彼とみどりちゃんがタクシーに乗り込む所を見てしまいます。
はまり役といか言いようのないダメ男の西島秀俊。彼の為に書かれたようなキャラにみせてしまうのが、すごい。
星野真里が等身大のOLを演じていますが、同世代だったら感情移入できるのかも知れませんね。
8月27日より新宿トーアにてロードショー 配給:スローラーナー
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深紅
脚本家、そして作家としても活躍していた、野沢尚の小説の映画化です。
小学校の時に家族を惨殺された主人公は、自分だけ修学旅行で難を逃れたことで心に大きな傷を持ちますが、カウンセリングによって克服、普通の社会生活を営めるようになりました。
しかし、事件に詳しいジャーナリストから犯人の娘の消息を聞き出し、素性を明かさずに会いに行きます。
犯罪者と被害者の娘が、互いのトラウマを抱えながら微妙なバランスで探り合い、そして再生への心模様をきめ細かく描いて、サスペンスとしても、心理ドラマとしてもなかなかの出来映え。
主人公の二人を演じる内山理名と水川あさみが、少女の残酷さと優しさ、相手を受け入れる事で自己再生への路を模索する姿を熱演しています。
9月17日より渋谷シネ・アミューズ、銀座シネパトスほか全国ロードショー 配給:東映
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この胸いっぱいの愛を
「黄泉がえり」のスタッフによる、新たな恋愛ファンタジーです。
出張で少年期に暮らした町に行った主人公は、かつて過ごした祖母の家を訪ねると、玄関から飛び出してきたのは、なんと昔の自分でした。
20年前の故郷にタイムスリップして呆然とする主人公の前に、同じ飛行機に乗り合わせた男が現れます。
“過去からの黄泉がえり”と、映画の予告でもネタばらしをしているように、思い残した事にもう一度向き合うチャンスを与えられた人々が、どのように決着をつけていくのか、と言うのが見どころです。
伊藤英明の真っ直ぐなさわやかさ、味わい深い宮藤官九郎らに加えて、中村勘三郎や吉行和子といったベテランが、良い役どころで固めているので、ラストの甘すぎるシーンが長いのが残念。
10月8日より全国東宝洋画系にてロードショー 配給:東宝
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NANA−ナナ−
矢沢あいの、人気コミックスの映画化です。
同じ名前の少女二人が偶然新幹線で出会い、同居生活を始めます。
上京した恋人を追って来た手間のかかる子と、クールなミュージシャンという一見ミスマッチな二人ですが、互いの足りないところを埋めて、幸せを求めて生きていくというお話。
いい加減にしてくれと、見ている方までうざったくなる女の子を宮崎あおいが好演、プライドの高い男前なミュージシャンとして、中島美嘉が歌はもちろん演技でも魅力的です。
しかし、緩急の付け方が甘いので、作品全体は平均点どまり。
気になったのは、二人が同居するレトロなアパート。これがとってもいい感じで、セット?ロケだったら、ぜひ行ってみたい!
9月3日より全国東宝洋画系にてロードショー 配給:東宝
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SHINOBI
山田風太郎の忍者小説の映画化です。
今、旬のオダギリジョーと仲間由紀恵が、敵対する伊賀と甲賀の忍者役で、愛し合いながらも戦う運命にある悲恋を描いた作品。
山里の風景の美しいこと。映像はとても素晴らしいのですが、ドラマの方が盛り上がりに欠け、消化不良の感があります。
二人の出会いをもっときめ細かく描いてくれると、その後の悲恋が生きてくるのですが、ちょっと大味。
忍者同士の戦いもメリハリが少なくて、ラブストーリーもアクションも、もう一つ気持ちがのらない。
オダギリジョーにしては、まともすぎて、食い足りないキャラクターだったのでは…。
9月17日より全国ロードショー 配給:松竹
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ジーナ・K
同じミュージシャンを主人公にした「NANA−ナナ−」とは対照的な作品。地味ですが、パワーのある作品です。
博多のライブハウスで歌っているジーナKは、カリスマ・ヴォーカリストとして毎晩多くの観客の声援を受けていました。
ところがある日、ジーナKが死んだという噂が流れ、事実を究明する為にドキュメンタリー作家が母親である伝説のストリッパーを訪ねます。
そして、彼女の口から、親子の確執と共に、ジーナKの物語が語られていきました。
シンガー・ソングライターのSHUUBIが、迫力あるライブシーンはもちろん、母親への複雑な思い、ひたむきな恋などを体当たりで熱演しています。母親役の石田えりも迫力ある演技で、倒れても、傷ついても立ち上がるジーナKのひたむきな姿を、効果的に浮かび上がらせています。
特別出演の永瀬正敏が、少ない出番でさすがのインパクト。
8月27日よりシアター・イメージフォーラム他にて全国順次ロードショー 配給:シグロ
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容疑者 室井慎次
ご存じ「踊る大捜査線」 のスピンオフ作品第二弾。
警視庁の室井管理官が自らが捜査の指揮をとった殺人事件の捜査の責任をとらされ、逮捕されてしまいます。
室井を救おうとする若き女弁護士、警察の不正を暴くという大義名分をかざして室井を追い詰める弁護士、そこに警察庁と警視庁の確執が絡み事態は最悪の状況へとなだれ込みます。
今回初のメガホンをとる君塚良一、もちろん脚本も担当しているので、とても描写が細かいですね。
国家機構の暗部をシニカルに描いて、シリーズ本体や、前作の「交渉人 真下正義」に比べるとかなり重いのば仕方ないでしょう。
田中麗奈の新米弁護士や、カルトな辣腕弁護士八嶋智人のカルカチュアぶりが、アクセントになっていると同時に、これについていけないと、かなり辛いかも知れません。
真矢みきの抑え気味の演技が効果的で、現場の刑事を演じる哀川翔が予想外にマッチ。配役の妙が楽しめます。
8月27日よりシアター・イメージフォーラム他にて全国順次ロードショー 配給:シグロ
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同じ月を見ている
窪塚洋介の復帰作品で、香港の若手俳優陳冠希(エディソン・チャン)が共演していることでも話題になっています。
幼なじみの鉄矢と不思議な能力を持つドンは、隠れ家の近くで出会った少女と仲良しになり、いつも3人で遊んでいました。高校生になったある日、山火事で彼女の家が全焼、父親が犠牲になってしまいます。警察は近くにいたドンを犯人として逮捕、ドンは何も言わずに服役します。
数年後、彼女に心臓病を治したい一心で医師を目指す鉄矢は、ドンが脱走したと聞き…。
深作健太監督だけに、アクションというか、チンピラのいざこざのシーンはトーンが高く、いささかバランスが悪い。
そして、すっかり先が読めてしまう展開は、もう少し何とかならなかったものか…。
しかし、自分の弱さと向き合えずに、過去との葛藤に悩む青年を、窪塚洋介が気負いなく好演しています。しかし、それ以上の熱演が陳冠希(エディソン・チャン)。激しい情熱を内に秘めながら、親友と愛する人の幸せを願う姿に胸打たれます。
主演二人の存在感と演技には、拍手を送ります。
11月19日より全国ロードショー 配給:東映
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カミュなんか知らない
柳町光男の新作です。
都心の大学のキャンパスでは、映像ワークショップの学生達が映画製作に向けて奮闘中。テーマは、平凡な高校生が冒した不条理殺人。クランクイン直前の慌ただしさの中で、スタッフそれぞれが恋と友情、映画にかける情熱の交錯していきます。
全編、ビスコンティやトリフォーの名作へのオマージュというか、パロディというか、それらがいくつも散りばめられ、映画好きにはたまりせん。
「ザ・プレイヤー」や「アメリカの夜」のごとく映画に関わる学生達の人間模様に、かつて名監督だった教授の孤独がからみ、見事な構成になっています。
そして、現実と虚構の垣根を消してしまった、終盤のシーンの衝撃!柳町監督のパワーは衰えていませんね。
学生達を演じる柏原収史、前田愛、吉川ひなの、中泉英雄、黒木メイサらが、それぞれ個性豊かに好演しながら、アンサンブルがとても良いです。
見終わって時間がたてばたつほど、この作品の凄さを実感します。
2006年お正月、ロードショー 配給:ワコー/グアパ・グオポ
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春の雪
三島由紀夫の最高傑作と言われる原作の映画化です。
侯爵家の子息と伯爵家の令嬢は、幼なじみからいつしか恋へ。しかし、不器用な男は自分の心に向き合うことをせず、彼女の気持ちを弄んでしまいます。
ひたすら彼の本心の吐露を待っていましたが、しかたなく宮家の縁談を受けてしまう彼女。その婚約が決まって、ようやく彼女への激しい思いを押さえきれず、禁断の恋へと走る二人でしたが…。
何と言っても、原作の素晴らしさが一番。三島は天才だ!と、あらためて痛感しました。
それを監督の行定勲による丁寧で緻密な演出、台湾の李屏賓(リー・ピン ビン) の見事な映像で芳醇な作品に仕上がっています。
運命に流される悲恋ではなく、全て自分の意志と選択で突き進む青年を演じた妻夫木聡が、巧くなりましたね。自分の未成熟さを認めたがらずにシニカルになる愚かさ、そして気持ちのすれ違いから亡くしたものを必死に取り戻そうとするがむしゃらさ、主人公の心の成長の軌跡をきちんと見せています。
一途に彼を思う気持ち、この時代にあっても凛とした選択をする令嬢役の竹内結子も、清純さと大胆さの表現に成長を感じます。
そして、なんと18年ぶりの映画出演という若尾文子が、ひときわ巧い。さすがです。
10月29日より東宝洋画系にてロードショー 配給:東宝
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