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ローレライ
「亡国のイージス」で絶賛された作家・福井晴敏と、平成「ガメラ」シリーズで実力を発揮した特技監督・樋口真嗣が、映画用のオリジナル・ストーリーを共同で考案、それぞれ小説と映画を発表するコラボレーション企画を立ち上げました。
小説は「終戦のローレライとして発表され、数々の賞を獲得、そしてその映画版がこれ。
ドイツから接収した謎の潜水艦に与えられたミッションは、米軍の原爆を積んだ輸送船を沈めることでした…。
ドイツ軍が開発した特殊兵器<ローレライ・システム> というのがこの作品のキーですが、これがトム・クルーズの“あの映画”と同じんなですね。あの時代にこれ?と、ちょっとひっかかるものがありましたが、役所広司の人間味あふれる艦長ぶりと、妻夫木聡のさわやかさが支えてくれます。
堤真一が狂信的な大佐を演じていますが、ここのところこういう役どころが多いですねぇ。もう少し違うキャラクターで使って欲しかったと思うのは私だけでしょうか。
それにしても、CGは良くできてるし、戦史には残っていない日本海軍最後の決戦は最後に希望をもたらしてくれるので、後味の良い作品でした。
3月5日より全国東宝邦画系にてロードショー 配給:東宝
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恋は五・七・五
「バーバー吉野」で注目された荻上直子監督最新作。
統廃合の危機にさらされる地方高校の校長は、何か全国大会で優勝することで学校の存続を狙います。そのひとつが、俳句甲子園。
毎年四国で行われるこの大会を目指すチームを構成するのは、なかば強制的だったり、選ばれたメンバーに憧れる者などの5人。俳句なんかダサイと思い、反発していた主人公の帰国子女をはじめ、みんな次第に自分の思いを17文字にこめることが楽しくなって来るのでした。
監督も言っているように、この動きのない俳句という題材でどう展開していのか、確かにかなり苦しい。しかし、それぞれの動機とエピソードで工夫し、軽妙な笑いをふんだんに盛り込んださわやかな青春映画になっています。
さすがにクライマックスが動きのない大会シーンで、つらいものがありましたが、随所で笑わせてくれるのでなんとか持ちこたえられました。
ヒロインの関めぐみが、とっても魅力的!
3月26日より渋谷シネ・アミューズ にてロードショー 配給:シネカノン
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村の写真集
徳島県の静かな山あいの村、ここは近い将来ダムに沈む運命にあり、なんとかこの美しい村を記録したいと、役場は写真館に村の人々の写真を撮るよう依頼します。
東京でカメラマンを目指している主人公は、役場からの電話で、疎遠になっている父と共にこの写真集作りを手伝うことになります。頑固者の父と、山間の険しい道を黙々と歩きながら一軒一軒を訪ね撮影していきますが、そこには深い溝があり、彼らの歩みが近づくことはありませんでした…。
過疎、父と息子の確執など、めずらしくない題材ですが、美しい自然と立木義浩撮影の村の人々の写真のコントラストが見事で、永遠のテーマである家族の絆がじんわりと浮かび上がります。
動画の中で、こんなに静止画がものを言う、語りかける効果はなかなかありません。
タイトルもイメージも「山の郵便配達」とダブってしまうところがありますが、それもアジアを愛する監督の思惑の中では、折り込み済みなのかも知れません。
野良猫ロックの藤竜也が、こういう日本の頑固親父をやるようになったのも、時の流れですねぇ。
4月23日より東京都写真美術館ホール・梅田OS劇場C.A.Pほか全国順次公開 配給:ワコー
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イン・ザ・プール
心のモヤモヤは自分の知らぬ間に正常な心を蝕んでゆく。そんな現代社会の犠牲者とも言うべき、ちょっと変わったビョーキの患者たちが、自分よりも普通じゃない医者と出会ったら…という奥田英朗の同盟小説の映画化。続編の「空中ブランコ」が直木賞を受賞、このヘンな精神科医とセクシーナースが直木賞コンビなのです。
プール依存症、継続性勃起症、強迫神経症という深刻な問題を抱えた患者たちが、いい加減でハチャメチャで常識なんて一切通用しない、かなり変なおやじである精神科医に私生活まで入り込まれ、振り回されます。
しかしいつの間にか病気が治っているという、もしかして究極の名医?
松尾スズキが、このいい加減さをとってもいい感じに演じてますし、オダギリジョー、市川実和子、田辺誠一といった個性派がおかしなビョーキ持ちを淡々と表現。全体にカラッとしたテイストに仕上がっていました。
5月中旬、テアトル新宿、シネセゾン渋谷にてロードショー公開 配給:日本ヘラルド映画
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オペレッタ狸御殿
これまでに何度も映画化されてきた「狸御殿」を、鈴木清順が監督、章子怡が日本映画初主演ということで話題を呼んでいます。しかもオペレッタ。
清順と狸御殿、うん、なかなかいい組み合わせかも…と思っていたのですが、大はずれでした。
書き割りのようなセットで繰り広げられる狸と人間の恋、長年のコンビ木村威夫の美術は相変わらず素晴らしいのですが、演出の狙いが全くわかりません。日活時代のハチャメチャぶりとは違う訳のわからなさ。こんなにわかりやすい題材を何故に?
やはりお金のないところで、如何に自分の撮りたいものを撮っていくか、という作品が一番面白いかも知れません。
ただ、CGによる美空ひばりが、サンプリングしたデジタル音声で歌うシーンはすごい!技術の素晴らしさを実感しました。 今、ノリにノっているオダギリジョーは、何をやってもいい結果を出していますね。この作品の中では歌も歌っていて、勢いって、こういうことですよね。
5月28日より丸の内ピカデリー2他全国松竹・東急系にてロードショー公開 配給:日本ヘラルド映画
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交渉人 真下正義
「踊る大走査線」の脇役を主役に据えた外伝ですが、これがなかなか面白かった。
2004年12月24日、夕闇迫るクリスマス・イブの東京で、警視庁史上、最悪の緊急事態が発生。最新鋭地下鉄実験車両<クモE4−600>が何者かに乗っ取られてしまいます。
犯人はその車両を遠隔操作し、 交渉の窓口として真下正義を指名して来ます。受けて立つ真下、二人の頭脳ゲームの結果は…。
主役のキャラが“青島くん”ほど濃くないので、地下鉄のコントロールセンターを主な舞台に、様々な登場人物がバランス良く描かれ、キャラの描き分けもきちんとできています。姿を現さない犯人と、不気味な実験車両の恐怖が緊張感を盛り上げ、犯人と主人公のやりとりも面白いです。
サイドのラブストーリーが出しゃばらず、サスペンスとして、よくできていると思いました。
5月7日より全国東宝邦画系にてロードショー公開 配給:東宝
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帰郷
2年ぶりの西島秀俊主演作品です。
母親の結婚式に参列する為に帰郷した主人公は、かつて愛した同級生と再会。結婚に失敗して返ってきた彼女には一人娘がいて、彼女の言動からこの子は自分の子供かも知れないと思うようになります。
再び一夜を共にした翌日、彼女は失踪。主人公は、残された少女と一緒に母親捜しに奔走することに…。
どこか頼りなげでほんわかした主人公、西島秀俊の魅力が過不足なく出ています。それもそのはず、脚本の段階でこの役は西島秀俊に当てて書かれたものだそうです。
謎をかけられ、まさかと思う気持ちがだんだん確信に変わり、一人の男が父親として成長していく姿を、西島秀俊はふわりとした持ち味で演じています。
少女とのミニ・ロードムービーの部分では、近づいたり離れたりする二人の心の距離感がとてもリアル。子役の巧さにも驚かされますね。
かつて愛した人、少女の母親は片岡礼子で、これまた素晴らしいキャスティング。
見終わった後の爽やかさの中に、何かを大事にする気持ちがこめられた、とても良い作品です。
6月11日より新宿武蔵野館にてロードショー公開 配給:ビターズエンド
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戦国自衛隊1549
70年代に話題になった作品を、単なるリメイクではなく、新たな構想で創り上げた映画です。
陸上自衛隊東富士駐屯地で、プラズマシールドの発生実験中に予期せぬ暴走事故が発生。実験に参加していた第三特別実験中隊が、460年前の戦国時代にタイムスリップしてしまいました。
同時に過去への干渉が原因とみられる虚数空間ホールが日本各地に出現。次第に成長しながら現代を侵食しはじめた為、日本の未来を守るため、主人公達は危険を冒して戦国時代へのタイムスリップを敢行することになります。
戦国時代に取り残された第三特別実験中隊
主役のキャラが“青島くん”ほど濃くないので、地下鉄のコントロールセンターを主な舞台に、様々な登場人物がバランス良く描かれ、キャラの描き分けもきちんとできています。姿を現さない犯人と、不気味な実験車両の恐怖が緊張感を盛り上げ、犯人と主人公のやりとりも面白いです。
サイドのラブストーリーが出しゃばらず、サスペンスとして、よくできていると思いました。
6月11日より全国東宝邦画系にてロードショー公開 配給:東宝
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夢の中へ
いかにもインディペンデントという、型破りな作品です。
最初は10分の短編を撮るはずがどんどん長くなり、2週間で撮ったとか。
パッとしない役者の主人公が、同棲相手から愛想をつかされ、もう一人の彼女ともケンカ。疲れ果てて眠ると、夢の中にテロリストの自分が出て来ます。その夢から醒めると、取調室で詰問されている自分が…。もちろんこれも夢。悪夢から逃れようと、同窓会話きっかけに実家へ帰ろうとするのですが、その電車の中でも繰り返し悪夢に悩まされます。いったい、どれが夢でどれが現実なのか…。
ほとんど園子温監督と主役の田中哲司で作っていったらしく、見ながらついていくのがけっこう大変。(^o^)
懐かしい同級生が久々に顔を合わせて立ち話するところは、全部アドリブだそう。オダギリジョーと村上淳と3人で、本当にそこらのにいちゃんの会話をしています。
市川実和子といい、岩松了、麿赤児、温水洋一などひと癖もふた癖もある個性派俳優がずらり。体力がある時に見るのをお薦めします。
6月11日よりテアトル新宿にてレイトロードショー公開 配給:アルゴピクチャーズ
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リンダ リンダ リンダ
バンド・ムービーの秀作です。めちゃめちゃ面白いです。
高校最後の文化祭間近、オリジナルをやると決めたのにケンカとメンバーの怪我で出場危うし…のガールズバンド。ひょんなことから韓国からの留学生がボーカルとして参加することになり、ブルーハーツのコピーならできるかも知れないと猛練習が始まります。
ちょっとしたいさかいや、好きな男の子になかなか思いを伝えられないもどかしさ、微妙な心模様がとてもうまく描かれ、さわやかな達成感を一緒に味わうことができます。
留学生を演じるペ・ドゥナが最高!歌もいいし、たどたどしい日本語、カルチャー・ギャップをものともしない図太さ、彼女のもつライトなコメディ・センスは本当に素晴らしい。
見事なスティックさばきを見せる前田亜季、勝ち気なギタリストの香椎由宇、本物のベーシスト関根詩織、それぞれのキャラがきちんと立っています。
大きな大会で優勝するというサクセスストーリーとは一線を画し、等身大のリアルな青春模様に、切なさと愛おしさを感じました。
7月23日よりシネセゾン渋谷、新宿K's cinema、吉祥寺バウスシアターにてロードショー公開 配給:ビターズ・エンド
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