ACT.3 1983年〜1984年

Episode

初めて自分自身を大きなスクリーンで見た時の事を、
インタビューでこう答えている。

それはきっと「エンドレスラブ」だったと思うんだけど、
僕の感じというと そうだねぇトイレに行きたい気分か
な。
それは今でも、自分の出てる映画を最初に見るときはい
つもそうなんだけどね。途中でトイレに行きたくなるん
だよ。
初演の時に監督達が見ている時も、僕が立ち上がって出
ていくと、「なんてこったい、みんな出ていったぞ!
(映画がつまらなくて)」と彼らは嘆くけれども、僕は
ただトイレに行きたかっただけなんだ。


ジェームズ・スペイダーの明日に向かって走れ

1983年から1984年にかけて、スペイダーは3本の
TVムービーに出演している。

まず、デニス・ウィーヴァー主演の一般社会でのコ
カインの恐怖を描いた「コカイン 戦慄の罠」だ。
ウィーヴァー扮するベテラン不動産ブローカーが、
仕事の行き詰まりからコカインに手を出していくと
いうもので、スペイダーは彼の息子を演じ、若々し
い姿を見せてくれる。ハイスクールのレスリング部
という設定で、そのユニフォーム姿はファンにとっ
ては一見の価値があるかも知れないが、作品として
は啓蒙色が強く、スペイダーの美しさだけが印象に
残る。

続いてロバート・ミッチャム主演の「ジェームズ・スペイダーの明日に向かって走れ」
は、実話の映画化。囚人の父親を三人の息子たちが脱獄に手を貸し、逃亡中に殺人を
犯しながら破滅していく姿を描いたドラマだ。スペイダーは、凶暴な父に反発する長男
に扮し、妖しいまでの美しさを披露している。当時新人だったスペイダーの友人エリッ
ク・ストルツ共々演技が光っていたが、いかんせんお粗末な脚本と演出で、スペイダー
の名を冠した邦題とはまったく違った作品だ。
84年に入って、ステファニー・パワーズがNBC-TVのために製作・脚本・主演した「フ
ァミリー・シークレッツ」(当初のタイトルは「グラディオラの女たち」The Gladiola
Girls)に出演。祖母(モーリーン・ステイプルトン)、母(ステファニー・パワーズ)
娘(メリッサ・ギルバート)の三代にわたる女たちとの葛藤を描いたもので、スペイダー
はローウェルという青年役だった。