ACT.1

1960年2月7日、マサチューセッツ州のボストン生まれ。
両親とも教育者という堅い家庭に育ち、名門のハイスクール
「フィリップス・アンドヴァー」に通いながら、演劇コーチ
について演技を学んでいた。
在学中に俳優になる決心をし、両親を説得。姉二人も教師の
道を進んだスペイダー家においては大変な事件だったが、彼
の熱意に負け、卒業後単身ニューヨークへ行くことになる。

ニューヨークでは、肉体労働など十数種の
仕事につき、翌年78年に、演劇の名門
アクターズ・スタジオに入った。
ここのワークショップで様々な役を演じて
腕を磨き、舞台「ヴェロニカの部屋」
「サンダウン・ビーチ」で主演、ブルック
ス劇場の「エクウス」や「冬のライオン」
「欲望という名の電車」などでも重要な役
を演じて、徐々に注目されて行く。

そして、80年に「エンドレス・ラブ」で本格的映画デビューするのだが、このキャ
スティングについては、ロケを見ていてスカウトされたという説とオーディション
を受けて合格したという説がある。
どちらにしても、ブルック・シールズの兄役でメジャー・デビューを果たし、この
ファースト・ステップで同じような駆け出しのトム・クルーズと共演した。これは
現在の二人を見る時、たいへん興味深い出来事だった…と思うのだ。


『僕はフィルム・スターであって、ムービー・
スターではない。
ムービー・スターというのは、観客がそのキャ
ラクターになりたい、自分のものにしたいとい
う対象。
フィルム・スターは、観客が望むキャラクター
を演じる必要がありません。
観客に嫌われる役、観客を驚かす役、色々な役
を演じることができます。』


初来日の時の彼の言葉だが、ここに集約されるスペイダーのアクター・スピリッツ
を、これから様々なエピソードから探ってみたいと思います。