nekocame

Olympus Pen FT  (Japan 1966) 

 

世界唯一のハーフサイズ一眼レフというのは、ペンFシリーズを語るときには頻繁に添えられる言葉である。
かの歴史的天才設計者である米谷(まいたに)氏の独創的な拘りに成るコンパクトで秀逸なデザインのボディに納められた一眼レフの機能には、様々な工夫が見られる。ハーフサイズの縦長の窓に対応してレフミラーを縦に設置し、受像をポロプリズムとミラーによってファインダーに導いている。恐るべき発想である。そしてそのために僅少となったシャッターのスペースの問題の解決と耐久性の確保のために、シボを押した無塗装のチタン薄板から成るメタルロータリーフォーカルプレーンシャッターを採用している。他に類を見ない独創性の塊のようなカメラなのである。
その結果組みあがった筐体は、とても信頼性が高く使いやすいものとなっている。ペンFシリーズは、亜流のFBを除くと初代F、FT、そしてFVの3機種があり、画像はFの後継機であるFTのブラックボディである。Fとの違いはTTL露出計の内蔵、セルフタイマー、一回巻上げ、フォーカシングマイクロプリズムの追加といったところが主であるが、それ以外にも様々な改良が加えられている。ただ、TTL測光にするために途中にハーフミラーを介してCdsに受光させているので、フルミラーだった初代Fに比べてファインダーが暗くなってしまった。暗いと言っても実用には問題ないのだが、露出計が死んでしまったFTのハーフミラーをフルミラーに交換して使う人もいるようだ。また本体とレンズが連動しておらず、開放値の読み取りがされないためTTLナンバー方式を採用しているが、連番で絞りを合わせることには少々抵抗を感じる。しかし私の個体は露出計が正確に作動しているので、わざわざFに改造して外付露出計を使う気にもなれない。TTL測光ができるのは、やはり便利である。
フランジバックが短いので、マウントアダプターを介することで様々なレンズを装着できるのも魅力である。画角はフルサイズ換算で1.4分の1になるが、M42、キヤノン、ニコンのレンズをつけて楽しむこともできる。ライカのLマウントも中距離レンズとしてなら使用可能である。
もちろんペンFシリーズ用としても20mm〜800mm(35ミリ換算28mm〜1100mm)の豊富なレンズ群が用意されていた。上の画像のレンズは、パンケーキと呼ばれる38mmレンズであり、通常のレンズより薄型のものである。左はシルバーボディのペンFTに、8枚のレンズを駆使してf1.2の明るさを得たH-Zuikoの42mmを装着したもの。
これらのレンズ群から得られた撮影結果には、本当にこれがハーフサイズかと驚愕させられる。フィルムの性能が高い現代においてはハーフサイズが再び脚光を浴びているが、この一眼レフのレンズ群が結ぶ光の像には、小さなハーフサイズカメラのレンズでは太刀打ちできないことは否めない。

人気があって中古相場が高いので、面白そうだというだけで買い求めるわけにはいかないが、「非常に実用性の高い芸術品」と言えるであろうこのカメラは、是非所有することをお勧めする。

 

 

 

薄くてコンパクトなパンケーキレンズ

PEN-Fのボディに刻まれていた米谷氏
のデザインによるロゴの入ったキャップ。
セルフタイマーは、画像のように非常に
見やすい位置を移動する。
ボディ前面に配されたシャッター
スピードダイヤル。デザイン性と
機能性を兼ね備えている。

 

 

 

   

 

 

TTLナンバーに抵抗がある場合は、絞りリングを持ち上げて回転させることで通常の絞り表示にもできる。
慣れればこの方が感覚的に露出を把握しやすい。

 

豊富なマウントアダプターが用意されている。画像はニコンアダプターとテレコンバーター。 ニッコールの200mmをつけてみる。
カメラよりレンズのほうが巨大。

 

 

 

 

Olympus
24x18mm on 35mm film
ex. F-Zuiko f1.8 38mm
B,1-1/500

カメラに戻る

HOME

■60年代70年代のこと    ■カメラ    ■猫のイラスト しっぽ   ■犬のイラスト dog.gif (2466 バイト)      

■ミルメーク  ■食に遊ぶ

■拘りのサウンド       ■LED ZEPPELIN

■キョロちゃんの思い出  ■ベビースターラーメン

■モノ別・良いもの 欲しいもの  ■銀色に光るものたち  ■金色に光るものたち 

■大好きな車たち  ■妙なものコレクション  ■ポップアップアート  ■お休み処

 

mail.gif (4751 バイト)

「はまさん」と申します。昭和33年生まれの子供♂です。メールはこちらからどうぞ。
迷惑メール対策といたしまして、アドレスにXXXを付けてあります。お手数ですが頭のXXXを取って発信くださいませ。