昔、NOVAのコマーシャルに「鈴木さん」というおじさんが出ていたのを覚えておいでだろうか。

「ユー・ドロップ・ア・ハンカチーフ」という見事なカタカナ英語と、ぎくしゃくした動きがユーモラスなおじさんだった。

平日夜、いわゆるビジネスアワーには、三十代後半から四十代の「鈴木さん」が何人かいらっしゃる。

平均在籍期間三ヶ月、打ち切りを宣言することなくフェイドアウト、というのが典型的なパターン。中には二回で挫折する、という人も。

会社丸抱えのバブル期ならともかく、みなさん自腹を切っておいでなのだから、受け入れ側もなんとか三ヶ月の壁を破ってもらおうと、いろいろ気を配っているのだけれど。

@名前の呼ばれ方でくじけてしまう

英語はファーストネームの世界。

普段「課長(係長/主任)」と呼ばれている人が、ここへ来ると、いきなり「イチローオゥ」。

ついうっかり「マイ・ネーム・イズ・スズキ」とでも言おうものなら、「スズーキィ」。いきなり呼び捨てかよ、ということになってしまう。

SONYは海外へ進出したときに、ある方法を開発した。

「課長」ではなく「Suzuki-san」と呼ぶ。アメリカ人も「工場長」でも「Mr. McBain」でもなくて「Tony-san」。部下が上司を呼ぶ時も、上司が部下を呼ぶ時も、san付けで統一することで、アメリカ式でも日本式でもない、第三の方式を作りだした。

当教室もそれに倣って、ビジネスアワーだけは、その呼び方を取り入れている。

A無用な卑屈さでくじけてしまう

たとえばアメリカ人と話している時、「相手の言葉に一生懸命合わせている」という卑屈な意識が生じやすい。

その結果、こちらが本当に話したいことも話せないまま、フラストレーションばかりが溜まってしまう。

特に会社で上にも下にも挟まれている「鈴木さん」、こうした関係にひどく敏感。

けれども、外国人が日本語で話しかけてきたら?こちらが相手に理解されやすい言葉で話す誠意さえ備えていれば、コミュニケーションは成立する。

そう、誠意はこちらが示すものであって、相手の外国人はその人の力の範囲内で話せばいいのだ。

逆もまた真なり。

このことを理解してもらうために、時間外などには、講師は拙い日本語で話しかける。

この二つの壁さえ乗り越えれば・・・。道は少し開けるはずなんだけど。がんばれ、「鈴木さん」!


☆☆ 今日のOne Point Lesson:
Don’t worry!”
大丈夫!

便利な表現です。

Don’t worry about it.
気にしないで。

あなたが大切にしているマグカップを落として割った人にも、にっこり笑って、度量の広いところを。

Are you sure you can come next week?
ほんとに来週来てくれますか。

と心配している人にも

Don’t worry, I won’t let you down.
大丈夫よ、がっかりさせたりしないから。

He doesn’t know what he’s doing.
彼はやってることがめちゃくちゃだよ。

とこぼす相手には

Don’t worry, I’m on your side anytime.
心配しないで。私はいつも味方よ。

試験が終わって

I’m beat, I’m afraid I’ll fail.
まいったなー、ダメかも。

と言っている人には

Don’t worry, we’re both in the same boat /let fate take its course
.
私も一緒
、と落ち込むか、それとも、成り行きにまかせましょ、と余裕を見せるか。

That depends on you.
それはあなた次第です。