○月×日

十月から入る新しい講師がやってきた。

ごつい身体に、赤い顔、ぽわぽわした金髪と、メタルフレーム。どこかで見たことがあると思ったら、昔ヤクルトにいたホーナーにそっくり!(古い例で申し訳ありません。あぁ、歳がばれそ^^;)

「ミッナッサーン、ヨロシクオネガイシマース!ワタシノナマエハれにーデッス」

とアメリカ人4名プラス私の前で、日本語で自己紹介。その声が大きいのなんの。

「ウツクシィキョウシツデスネー、I love it.ココニ、セイト、キマスカ。ワタシ、せんせい、ネ。押忍ッ!」

 *注(「せんせい」という単語は、英語になっていま  す。ただそれは空手−ヶラァテェと発音される−の師範 という意味に限定されます。おそらくレニーはここらあたりのことでジョークを飛ばしているらしい)

「ワタシ、ココデオシエルノ、タノシミデース!I can’t wait.(待ちきれない)」

そういって来た時同様、嵐のように去っていった。

残された私達はしばらく無言。

“なんかえらいのが来たな”

nice guyみたいではあるけどね”

去ったあとも大音声が耳の中でこだまする・・・。

あ、そうだ、教室だ。なにしろ教室といっても、薄いパーテーション一枚で仕切られているのだ(なにしろ少人数レッスンが売りですから・・・)。あんなもんでレニーの声を隔てられるはずがない。

困った・・・。屋上でやってもらおうかな。


☆☆ 今日のOne Point Lesson:
“I love it.”
それいいね!

人の物をほめてみます。

そのネクタイ、いいね。なんて言いましょう?

You wear a nice tie.

これは批評する感じ。でも、このあと

I love it.

を続けたら、すごく生き生きした感じが伝わって、言われるとほんとに嬉しくなっちゃいます。

そう、loveという言葉は、生き生きした感じを伝える言葉なんです。ちっちゃい子が

I love ice cream!

といいながら、アイスを食べているのを見たことがあります。その姿のかわいかったこと!

日本人にとって、love=アイシテル、という公式は抜きがたく頭の中に入っています。

昔話第二弾、若き日の帽子屋さんの彼に帰国の日が迫ってきたわけです。私のこと、どう思ってるんだろう。聞きたいけど聞けない(若かったんです)。相手も言わない(アメリカ人がオープンってのは嘘です)。

人づてに、彼がアンタのことI like her very much.って言ってたよ、と聞きました。落ち込みました。そか。そんなもんか(今も昔も超マイナス思考)。

ところが、後年loveとlikeの関係はそんな図式的なものではないことを学びました。

loveは日常生活で、多用されます。ぶーたれている人がいたら、

Smile, I love your smile.笑って!笑ってるあなたの方がすてきよ。

ただ、loveの後に人が続いた時。

それはうんと重い言葉です。軽々しく他人に言うような言葉じゃないんです。あの時わかってたらな。

でも、そんな行き違いがあったからこそ、いまの私があるんですよね(って前向きに生きよう)。