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午前晴れ、午後からずっと雨

■宿で朝ごはんを食べてhyh君は帰っていった。大事な運動会だからしょうがない。今日は一人だ。ツールドフランスでは一人は圧倒的に不利だということが知られている。だから今日は手ぶらで会場入りした。少しでも有利になるかと思って軽量化してみたのだ。いい天気だった。

■今日はとにかくジェイコブディランなので、それまでゆっくりしようと思ってヘブンやアヴァロンの辺をブラブラ。手ぶらで。天気がいいのでまたアヴァロンの上のほうに行って横になっているとホワイトのMONOとかヘブンのダブルフェイマスの音が流れてきて気持ちよくてまたしても眠ってしまった。

■グリーンに行くと人がいなかった。ジェイコブディラン前だった。なるべくなら後ろの方で彼の歌をしみじみと味わいたいと思っていたのだが,なんかステージの10分前になってもステージ前のピットの入りが芳しくなく,若干不安になってきたので予定を変更してピットに入った。

出てきたメンバーは黒いスーツ。ジェイコブは黒のサングラスに帽子に黒シャツ。しぶい,かっこいい。

そのたたずまいを視力1.5の肉眼で見れたということだけでピットに入った甲斐があったといえる。そして歌。この人からは「気負い」とか「はしゃぎ」とか「はったり」というものが感じられない。自然だ。そしてその「歌」と「声」だけに感情を込めて聴く人を魅了する。

ジェイコブディランの最中,急にカミナリが鳴り響きスコールのような土砂降りになり、百戦錬磨の人たちが見事な体さばきでカッパを着る中で手ぶらの自分はティーシャツのままパンツまでずぶぬれになっていた。すぐ前にフェンスに捕まる山ア洋一郎似の人物もずぶぬれだった。しかし集中していたせいか,ジェイコブ・ディランのステージは一瞬で終わったような気がした。一番好きなソロアルバムの2曲目は演らなかったけど,満足だった。

しかしあの,曲の締め合図に見せる,ギターを左手でちょっと高く掲げ背中をピンと伸ばした姿が今思い出してもジーンと来るのは,父親のボブディランを思い出さずにいられなかったからだ。

■それにしても雨がやまない。さすがに寒くなってきたし、何よりも靴の中がぐちゃぐちゃに濡れているのが気持ち悪い。レッドマーキーのフォールズを覗こうと思ったけど人がいっぱいだ。もういいかな。と思った。レッドマーキーから漏れてくるフォールズの音を聞きながら、駐車場に帰った。

クルマに戻り、服を着替えて一休み、タイムテーブルを見ていると、ホワイトでスティーブマルクマスだったことを忘れていたことを思い出した。まだよくなかった。上下カッパと長靴に着替えて歩き出した。グリーンを通り過ぎるときにベンフォールズが名曲「philosophy」を演っていた。ベンフォールズも見たかったけどこの曲が聴けたので良しだ。

■スティーブマルクマスは盛り上げないのが持ち味。ソロ1作目に入っている「ジェニファーは60'sのカバーバンドの男とデートに出かける」という歌詞で始まる曲のような盛り上がる曲はやらない。今度は是非ペイブメントで見たい。

■そしてその後、いそいでヘブンに行くとマイケルフランティが始まっていた。多すぎず少なすぎずちょうどいいくらいの人の量だった。

たのしかったなあ。ジャンプした。

彼の強力なポジティブパワーがみんなを巻き込んで、指図されるのが嫌いなはずのろくでなし達も手を挙げろといえばみんな手を挙げるしジャンプしろと言えばみんなジャンプするし歌えと言えば大合唱だ。1分たりとも休ませてくれない。マイケルフランティはナイスなインストラクター。またかっこいいんだ。音楽にも動作にも優しさと強さがあふれている。

雨の空を見上げて「空がきれいだな」と言って笑い出す。「だってみんな好きだろ?雨が」と言って即興でウイ・ラブ・レインと歌いだす。サッカーボールでリフティングをしながら歌う。彼が素足なのはアフリカ飢餓に対する抗議なんだそうだ。リフティングはあまりうまくない。「上を向いて歩こう」の大合唱にトリハダ。

最後全部終わったあとにマイケルフランティが下りてきて、前にいたみんなと順番に握手。ステージ上ではセットチェンジの作業が始まっている中、ステージ前の柵を右から左にゆっくり時間をかけて歩きながら、一人ひとりと笑顔で握手する彼の誠実な態度に感動。そして自分もがっちりと握手。でかいけど柔らかい手だった。あしたから強く生きていこうと思わせる大きな手だった。

■もうこれでいいと思った。この後ブリーダーズ、リーペリー、ゆらゆら、ミュージックが残っていたけど、もう終わろうと思った。アヴァロンでナス味噌炒めご飯とタイラーメンを食べて帰った。みんなが並んでるだけあってここのタイラーメンはうまかった。

■ベティラヴェットにしてもマイケルフランティにしてもゴゴールボルデロにしても、一応シーディーは持ってるけど(ゴゴールは持ってないけど)聴きやしないんだ普段は。でもいざ苗場に来れば一番楽しめるから不思議だ。こういうのを見たいからフジロックに来るのだ。来年はぜひアフリカ勢をもっと呼んで欲しい。


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