
■三日目。天気予報はやはり「雨」。確かに今にも振り出しそうな空だった。風が吹いて涼しい。グリーンで待っているとき、一瞬パラパラと雨が降ってきたけど、そのときのみんなの反応の早いこと。まわりのみんなが一斉に防水に着替え始めたその反射神経に,フジロック11年の年季を感じた。
■グリーン最初。ソイル・アンド・ピンプ・セッションズ。パパイヤ鈴木が2人。
・グリーン、続いてフェルミン・ムグルザ(って読むのかどうかわからない)。最初は前の方も人が少なかったが、演奏が始まるとなんか良いってんで、キャプテンが飛び出し、自分も飛び出し、振り返ると人がいっぱいになっていた。バスクの人達だったというのは後から聞いた。自転車で有名なバスク!そうだったのか!そうと知っていればバスクのプロ自転車チーム、ユースカルテルのジャージを着て行ったのにと思った。バスクオレンジのジャージだ。そして、ボーカルの人、確かに力持ちっぽかった。首の周りで石をグルグル回せそうだった。
■フェルミンを最後まで見たので、キングトーンズはあきらめた。
■そのままグリーンに残ってミーカ。カタカナで書くと変だな。MIKA。白のトレパンに青のシャツ、体操のお兄さんって感じだった。もっと身体弱そうだと想像していたけど、大丈夫そうだった。始まる前にかかっていた曲がいかにもって感じで良かった。

■オレンジに移動。チャドのロシア屋台は大繁盛していた。上原ひとみが始まる前、また一時的に雨が降ってきた。一曲終わった後、隊長とキャプテンを残して私はヘブンに移動。もっかいジョナサンを見るために。
■ヘブンのステージには、ちっちゃなドラムセットとマイクスタンドだけが中央にポツンとセットされていた。そしてジョナサン自らが出てきて機材チェック。ギターで軽く一曲歌ったあと、「2ミニッツレイターにまた来るよ。ばいばい」と英語で言った。
■今日は昨日よりもちゃんと歌を歌っていた。ていねいに歌ってくれるのでニューホライゾンのオレにも歌詞もけっこう聞き取れた。「マサチューセッツ。というのはアメリカの地名なんだけど。ハイスクールの14歳の自分、12歳の女の子に恋をした。コークの匂い、髪の毛の匂い」というような歌。ジョナサン、アメリカ人だったのか。見えない。
■今日の技は、「トニー!トニー」と連呼する(トニーはドラムの人)。ギターソロの前に「ギター」と自分で言う。踊りでは、昨日より広いので回し蹴りも披露。ニコニコで踊っていたかと思うと不意にマイクのところに引き返して床に置いてある水を飲む。など。最後の曲の時なんか,「アトデ」って言うからもう終わりかと思ったら,そのままもいっかい歌いだして,そのあとも「アトデ」を4回も繰り返したあげくに帰っていった。
■そしてさすがだったのが最後の曲が終わったあとだ。アンコールの拍手が鳴り止まない。でもタイムテーブルが決まっているフェスでは普通はアンコールはありえない。セットチェンジのスタッフも出てきて作業を始めた。なのにそのときだ!ジョナサンは出てきた。袖の人の制止を振り切って出てきたようにも見えた。掟破りのアンコール。じーんときた。一曲歌った。よく聴くと歌も本当にいいよジョナサン。歌い終わりジョナサンはみんなの拍手に答えたあと一言「アトデ」と言って帰っていった。なにか間違って日本語を覚えちゃったよジョナサン。(と思ったら,ほんとにアトデがあったのな(パレス・オブ・ワンダー)。クラップヨハンズのあとだったらしい。うわー,見逃した)
■ジョナサンリッチマン。自分の中では圧倒的に今年一番の収穫だった。最初にCDを聴いていたらもしかしたら見てなかったかもしれない。こういう風に自分の知らない音楽を発見できるのがこのフェスの魅力。
■ジョナサンのあと振り返ると、隊長とキャプテンもジョナサンを見ていた。次はホワイトでバトルズ。偶然会ったEさんの友人Aさんが軽快な早足で「ホワイトがクラムボンで入場規制」と教えてくれたので,そういうことならしょうがない。我々は急がずにアバロンの上の方で待った。
■ホワイトステージはバトルズ待ちでいっぱいになった。でも割と前の方に行けたので、ドラムの人のスーパーなバチさばきもバッチリ見れた。今回,苗場音頭との評判も高い「Atlas」,「ビール飲んでビール飲んでいいですよー」って歌ってたのは自分だけではあるまい。そしてメンバーが下がった瞬間に皆すんなり引き上げを始めたのも、あのドラムの運動量からしてこれ以上延長はありえないドーピングしない限りありえない,と理解してのことだったろう。あの人、翌日筋肉痛にならないのだろうかと、ふくらはぎが筋肉痛のオレは思った。
■バトルズが終わってレッドへ移動。クラップヨハンズ・セイヤー。最後もう声がでなくなっちゃって「声がブロークンだからこれで終わりだよ」と言って「Tidal Wave」で締めたのにアンコールの嵐。かわいそうになった。でもアンコールではニールヤングというかCSN&Yの「Helpless」。アンコールが聴けてよかった。
■オレとしては,クラップヨハンズが本当に良かったので、余韻が漏れないよう耳に心の耳栓をはめて、そのまま今年のフジロック終了。帰りにキャンプサイト出口のところでジョナサンリッチマンのCDを買って(このときまさにパレスオブワンダーでジョナサン3回目をやっていたんだなあ),ついでに私はスペアリブ、隊長は串焼き、キャプテンは芋煮汁で最後の底入れをしてから、白樺駐車場に戻った。
■まだケミカルやクロージングを残して帰ったので,宿には11時頃ついてしまった。とりあえずくつろぎスペースに置いてあるギターを借りて,ジョナサンリッチマンのギターをクルクルっと回してポーズを決めるのを練習したあと,部屋に戻って三日目の夜食。
■三日間終わって、雨は結局二日目にパラパラ、三日目も足元が悪くなるほど降ることは無く、三日間を通じてこれほど天気に恵まれた年も無かったと思う。天気予報があれほど雨マークだったのに、どうなってるのかと思った。そして、明けた翌朝は終わるのを待っていたかのような激しい雨。オレが作ったてるてる坊主のことを言ったら日本気象協会からオファーが殺到する恐れがあるので,その件にはは触れないでおこうと思う。