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F.G.(Fast-twitch Glycolitic) ラットの実験などでは、持久的トレーニングを繰り返すことでF.G.→F.O.という組織の変化が起こることもあることがわかっているらしいが、筋組成は基本的には先天的に決まっていて、一生変わらないものらしい。 つまり、短距離の強い人は長距離は弱く、長距離が強い人は短距離では遅いということ。もっとも、これは十分にトレーニングを積んだことを前提にして初めて差の出る比較なんだろうけど では、自転車ロードレースにおける、スプリンターと呼ばれる人達はどうなってるのだろう。 彼らは、150kmとか200kmとかの距離を延々走ったあげく、最後のゴールスプリントで70km/h近いスピードを出してしまう超人である。 ヒントになりそうなのは、スケートのエリック・ハイデン選手の例。ハイデン選手は、確かレークプラシッド(?)オリンピックで、スピードスケートの短距離から長距離までの全種目を制覇してしまった伝説の選手。 彼がその偉業を達成した背景には、筋組成における中間筋F.O.G.の割合が通常より多かったことがあげられるという。そしてもう一つの要因として、"長距離でも短距離でもピッチの速さがあまり変わらない" というスピードスケートの競技特性があるという。 持久力トレーニングとスピードトレーニングを同じ日に行うべきでない。F.O.G.筋はトレーニングによってF.G.的発達もS.O.的発達も可能であるが、筋が再合成される前に別種のトレーニングをすると、筋はとちらの発達をして良いのかわからず、相殺されてしまうから。 ある人が筋力トレーニングを始めたとしよう。適正なトレーニングを行ったとすると、その人は最初の2週間ほどぐんぐんと成果があがり、重いウェイトを上げられるようになる。この期間が「神経的要因」の発達である。つまり、神経伝達系発達でより大きなインパルス(電気的信号)を筋に送れるようになるという発達である。 その後は、神経的要因の発達は飽和し、代わって筋肥大によるゆっくりとした発達過程に入るのである。ちなみに、筋肥大もあるレベルに達すると飽和状態になる。その原因は、肥大しすぎた筋は中心部まで栄養が届かなくなるから。一流のウェイトリフターで筋の中心部が壊死していたという事例もあるという。 逆に、筋力が衰える過程はこの反対に、まず筋自体の衰えから始まる。この例が(古い例で恐縮だが)以前に千代の富士が休場後の場所で上腕筋を切ってしまった事例である。つまり、休みによって筋は衰えていたにもかかわらず、脳からのインパルスは強いものが出せてしまった為に、筋が耐えきれなかったものと考えられる。これは、一流選手だからこそ起こった怪我とも言え、火事場の馬鹿力の原理とも共通する。 筋肉と神経細胞を比較すると、神経細胞の方が早く疲労する。このことから、技術的なトレーニングをする場合は、筋力トレーニングの前に行うべきであることがわかる。また、技術練習自体を長く行っても、神経細胞が疲れてしまって以降はそれまでにインプット済みのフォーム:つまり成長以前の悪いフォームを繰り返すことになってしまい、「練習するほどヘタになる」という結果に陥るおそれがある。 |