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7.
5日目の太陽は、もうすっかり海の底に沈んでいた。
空にはポッカリと月が浮かび、海もその色を移して、ちらちらと輝いている。薄く広がる雲が時折月をかげらせた。
ただでさえ黒い船の帆が、月を背にして、一層黒く浮かび上がる。その黒い影の中から星空を眺めていた人物は、その思いの外明るい夜空に、少し目を細めた。
月に背を向け、甲板の手すりに体をもたせかける。ふわりと長い髪が揺れ、月の光をすって金色に輝いた。瞳は深く青く、愁いを帯びていた。
長いまつげが、ピクリと震えた。伏せられていたまぶたが上がり、目前に立った人影をとらえた。
「5日たったよ」
腕を組んで、足を斜めに投げ出した小柄な人影が、静かに声をかける。
「そうね」
彼女が答える。
「出航しないのかい?」
「しなきゃあね」
ドライなふりをする勝ち気な声も、この時ばかりは暗かった。が、ルイサの方は表情も感情も殺さず、どっぷりと沈んだ様子を露わにしている。マシャの比ではない。珍しいな、とマシャは思った。
「ルイサ、あいつらに帰ってきて欲しかったんだ」
「まぁね」
ルイサが肩を竦め、少し微笑んだ。その後ろでは月が、再び雲から顔を出して、輝きを放っているところだった。マシャはルイサの横に立ち、手すりに肘を突いてその光景を眺めた。
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