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  5.

 2/18午後3:00

「鈴子さん、ここで待ってて! パトロール呼んで来るから!」
 Mさんもさすがに真っ青。
 気持ち悪くないか座ってろ動けるか等々、機敏に判断し聞いてくれる。逆に私はさっきのコケ方がとにかく恥ずかしかったのと、こんな私事でMさんに迷惑かけたくない気持ちがあって、
「良いよ良いよ、大丈夫だよ、自分で行けるから♪」
 つとめて明るくお返事しちゃったりなんかして。
 しかし実際頭の怪我ってのは、内出血だとヤバさも倍増なんだけど、表面だけ切ったって感覚があったし、すぐに血も流れてくれたから「これは大丈夫な傷」って勝手に思ってました。
 でもあちこちに血がついて、雪の白さの中にも血がしたたって結構良い具合にスプラッターしてしまったのですが。

 痛いって言ってもすぐに痛みは引けて行ったし、ゴールもすぐそこだったので、自力でホテルに。「座ってて!」とMさんは私をロビーに座らせ、パトロールの場所を聞いてくれ、板や靴も片づけてくれたりと、すっかりお世話になってしまいました。Mさんホントに有難うv
 応急手当を受けてる時にmさんも駆けつけてくれて、
「これはすぐお医者さん行った方が良いですね」
 のお言葉を頂いたため、3人で麓の病院に行くことになりました。
 この時mさんは、私の負傷の報を聞いて、倒れそうなほどに心配して下さったらしい。ホントに申し訳ありませんでした;

          ◇

 手配してもらったタクシーに乗り込み、麓の病院までは約40分。
 いつもならもう少し早いんだけどねと話しながら、吹雪の中八方へ。
 ふと気になった私、運転手さんに、
「帰りのタクシーって、そちらの会社にお電話したら、すぐ来てくれるんですか?」
 と帰りの足のことを質問。
 そしたら運ちゃんが、
「良いよ良いよ。待っててあげるから」
 と言うではないか。
 しかし病院である。私はCTも撮ってもらうし、傷の処置がどれほどかかるのかの検討もつかない。そんなに長い間待たせては待ち時間の料金がかかってしまうのではなかろうか? 人の親切をヤな分析する女。
 そんな私の沈黙が何を意味するのかにすぐに気付いた運ちゃん、すかさず、

「お金取らないから」

 車内、爆笑。
 運転手さん、すみません〜(T▽T)

          ◇

 ホテルから病院に連絡は入れてくれてあったらしいのだけど、意外に待たされてしまいました。
 お昼食べてなかったから、お腹もすきます。
 鞄を見ると、中に天津甘栗が。
「食べる?」
 おもむろに甘栗を出す私。
 ついてきてくれた2人、がっくり。
「お願い、もう少し怪我人らしくして」
 と言われたのは、どちらのMさんにだったか……。

 保険証の印刷してある番号が分からないと言われて、旦那の会社に確認の電話を入れたりして(この時点で妻の不祥事発覚)、ようやく私の番に。
「じゃ、ここにうつ伏せになってー」
「はいー」
少し剃るからねー」
「はいー?」
 じょりじょりじょりじょり。有無を言わさず、って感じでしたな。
 しかし剃られることにもハゲになることにも慣れた自分がちょっと愛おしかったり(核爆)
 でもって、看護婦さんも看護婦さんなら、お医者さんもお医者さんだった。
「ちょっと待っててねー」
 と、ハゲをさらした状態で寝ていると、お医者さんがやってきた気配がした。
 私の傷をのぞき込んだかと思ったら、
「あー、こりゃ縫わなきゃいかんねー」
 と言ったが早いか、ぶす。
 ぶす?
 きゅー。ぱちん。くりくり。
 なんか自分の感覚と遠いところで、私の皮膚が引っ張られているようです。
 ってゆーか、おもむろに先生、すでに縫ってるし。麻酔とか「じゃあいくよー」とかのかけ声もなしかいっ!

 いともあっさり私の縫合は終わった。

「え、打ったの? じゃあ一応CT撮っとく?」
 先生、私のこと全然平気だと思っとるやろ。まぁ平気なんやけど。
 しかしモノは頭なので、おかしい箇所があっても、後々厄介です。せっかくCTのある病院に来たのですから、撮ってもらいました。ってゆーか、CTがあるからアナタんとこ来たんだよ、あたしゃ? 先生?
 ホテルからの連絡は何をどう言ってくれてあったのか、疑問に思う一瞬でした。
 その後友達2人も診察室に呼ばれて、
「全然大丈夫です。ただし急に眠っちゃったり変なこと言ったりしたら気をつけてあげて下さいね」
 2人、私の後ろで密かに笑ってなかった?

          ◇

 すっかりお待たせしてしまった運転手さんに謝りつつ、乗車。
「ずいぶんかかったね〜」
 ってな感じで話初めて、ふと聞かれた。
「何、誰かが風邪とかいうんじゃなかったの?」
 運転手さん、どうやら自分の横に座ってる女が今頭を3針縫ってきたとは、夢にも思っていない模様。はっはっは、実は私が怪我人で〜♪
 そこで全員一斉に思ったのは「きっとmさんが病気だと思われていたに違いない」
 だって私よりよっぽど青い顔してはかなげで……(笑)←笑うしかない。

 帰りは一層凄い雪で、凍結も始めてたから、運転手さんは帰り凄く大変だったと思います。ってこんな場所でお礼書いたってどうしようもないけど、本当に有難うございました。

          ◇

 帰ったらすぐに夕ご飯。
 気持ち悪くもないし、運動もしこたまして、お昼も食べていない私、この日のバイキング天国でしたvv
 やっぱり「ダイエットって何?」状態で食べて食べて食べて飲んで飲んで飲んで……。
 ええ、さすがにね。
 2枚は多いかな〜と思ったんですが、なんかもー、あまりにも美味しかったので、思わず食べてしまいましたわ、ステーキ2枚(しかもロース) なんでこんなに食べておきながら「大丈夫、今日の私は太っていない」なんて根拠のないこと思ってたんだろう? 今にして思えば

 さすがに大浴場は辞退して、部屋にあるユニットバスで簡単に入浴。髪についた血を丁寧に拭い取る。この作業はさすがに「私ったら怪我したんだわ」としみじみ思った。せっかく楽しい旅行のはずだったのに、イヤな思い出作っちゃったなぁ〜なんて思ったりして。明日晴れてくれれば2人だけでも遊びに行けるけど(私も行きたいと言ってみたが、さすがに却下)、明日も吹雪だと言うし。と、気持ちが少し落ち込み気味。やはり怪我や病気のないのが人生、一番です。
 少しでも何か楽しいことをしたい! と思った私、風呂から帰ってきた2人に、
「ね〜カラオケ行こうよ〜」
 と駄々をこねてみる。

 あっさり却下。

 ってゆーか、寝ろよ、みたいな。

 単に私が遊び足りなくて行きたかっただけというのは、内緒です(←内緒になってないし)

          ◇

 でもその後、ウダウダダラダラと色々喋っているうちにすっかり明け方(あれは4時だったか?)になっていたのは、ちょっと凄かった。やっぱりどこに行っても誰との組み合わせであっても、ネットのお友達とのお泊まりは夜通し喋るものと決まっているらしい。


 ようやく最終日。でも、まだ……。
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