直木賞のすべて
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第18回

吉川英治文学新人賞

=受賞者=
馳 星周
服部真澄

=候補者=
京極夏彦
重松 清
羽山信樹
東野圭吾


吉川英治文学新人賞-選評の概要
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 平成8年/1996年度
 (平成9年/1997年3月6日決定発表)
選考委員  阿刀田高 井上ひさし 尾崎秀樹 野坂昭如 半村良
選評総行数  31 45 28 32 30
評言 評言 評言 評言 評言
候補作 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数
馳星周 『不夜城』 評言 11 9 14 14 22
服部真澄 『鷲の驕り』 評言 10 10 14 25 22
京極夏彦 『絡新婦の理』 評言 4 10 0 0 0
重松清 『幼な子われらに生まれ』 評言 2 6 0 0 0
羽山信樹 『がえん忠臣蔵』 評言 4 6 0 0 0
東野圭吾 『名探偵の掟』 評言 3 8 0 0 0
         
見方・注意点

このページの選評出典:『群像』平成9年/1997年5月号
1行当たりの文字数:20字


選考委員阿刀田高×各候補作  見方・注意点
増幅する部分 総行数31 (1行=20字)
候補 評価 行数 評言
馳星周 全委員 11 「今が旬……。よい才能の集まる中から選ばれた佳篇であることはまちがいない。」「これが初めての小説ということなので、――次作を見たい――という気持ちに傾いていた。」「結果については異存はない。」
服部真澄 全委員 10 「今が旬……。よい才能の集まる中から選ばれた佳篇であることはまちがいない。」「もう少し人物の造型が明確であってほしい、と思わないでもなかった」「結果については異存はない。」
京極夏彦 全委員 4 「該博な知識を駆使して一つの世界を構成しているが、小説的なリアリティにおいて欠ける恨みがあるように感じた。」
重松清 全委員 2 「現代の家族を描いて澱みがなく、私は好感を持った。」
羽山信樹 全委員 4 「私の知らない世界を丹念に書き込んでいて、よい勉強になったが、その部分を取り除くと少々頼りない物語である。」
東野圭吾 全委員 3 「やはり幼い。この作者の力量はこれではない。不運の候補作ではなかったのか。」
  「今回から初めて選考委員に加わった。優れた才能の発見に貢献したいと切に願っている。」
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他の選考委員
井上ひさし
尾崎秀樹
野坂昭如
半村良
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選考委員井上ひさし×各候補作  見方・注意点
六作家の長所とその他のこと 総行数45 (1行=20字)
候補 評価 行数 評言
馳星周 全委員 9 「(引用者注:馳星周の)才能は、一に掛かって、物語と文体とに生き生きとした精神のリズムを創り出すところにある。このリズムがいくつもの短所を庇った。」
服部真澄 全委員 10 「題材の選び方に発明がある。その着眼のよさ、構想力の大きさに、それぞれ千金の値打ちがある。この二つの力によって短所はみんな見えなくなった。」
京極夏彦 全委員 10 「今回は、腕力の強さばかりではなく、たとえば、狂言回しを演じる肉弾刑事木場修太郎の造型に好ましい諧謔味が加わり、いっそう深みと魅力とをましている。だが、氏の語感には隙がある。」
重松清 全委員 6 「(引用者注:重松清の)存在は、いまの波乱万丈物語全盛の流れにあって、じつに貴重である。けれども今回は、主人公を見つめる目にどうも甘さが感じられる。」
羽山信樹 全委員 6 「江戸火消しの立場から浅野事件を見る趣向と速度感ある文体に感心した。しかし主人公の間新六の気持が後半で迷路に入り込み、せっかくの苦心に曇りが出た。」
東野圭吾 全委員 8 「軽やかな筆捌きとユーモラスな会話で読み手をもてなす。」「「推理小説によって推理小説について考える」という実験にも挑戦している。だが、あんまり軽くなりすぎて少し貫目が不足した。」
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他の選考委員
阿刀田高
尾崎秀樹
野坂昭如
半村良
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選考委員尾崎秀樹×各候補作  見方・注意点
選評 総行数28 (1行=20字)
候補 評価 行数 評言
馳星周 全委員 14 「小説としては「不夜城」が第一作と聞いたが、新人とは思えない緊張感がある。」
服部真澄 全委員 14 「第一作の「龍の契り」も興味深かったがこの「鷲の驕り」はさらに興をそそられた。」
京極夏彦 全委員 0  
重松清 全委員 0  
羽山信樹 全委員 0  
東野圭吾 全委員 0  
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他の選考委員
阿刀田高
井上ひさし
野坂昭如
半村良
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選考委員野坂昭如×各候補作  見方・注意点
選評 総行数32 (1行=20字)
候補 評価 行数 評言
馳星周 全委員 14 「国境を超えている。」「地域とそこに生きる者全体を書く、運びも間然とするところがなく、一行一行きわ立つ。初めての小説で、これだけ書けるとは、これまたうなるのみ。」
服部真澄 全委員 25 「(引用者注:国際謀略小説の分野で)我物顔だった、紅毛の書き手を瞠目せしめる傑作。」「外国人も楽しめる。ここまでデータを集め、混乱させず、長篇をまとめた才能に感嘆する。」
京極夏彦 全委員 0  
重松清 全委員 0  
羽山信樹 全委員 0  
東野圭吾 全委員 0  
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他の選考委員
阿刀田高
井上ひさし
尾崎秀樹
半村良
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選考委員半村良×各候補作  見方・注意点
選評 総行数30 (1行=20字)
候補 評価 行数 評言
馳星周 全委員 22 「(引用者注:「鷲の驕り」と)同じ背景と土壌を持っている。端的にいって、これも冒険小説のよさ、おもしろさを世にうったえ続けた人々の土壌から芽吹いた、大輪の花である。」「作者の馳星周氏より、内藤陳氏に「おめでとう」を言いたい。」
服部真澄 全委員 22 「戦後海外ミステリーの紹介を継続した出版社と、大勢の翻訳者たちが作った土壌から芽吹いた花であることは、一読してよくわかった。」「模倣の域を脱して、われわれは海外ミステリーの世界を、完全に自分たちのものにしてしまったのだ。」
京極夏彦 全委員 0  
重松清 全委員 0  
羽山信樹 全委員 0  
東野圭吾 全委員 0  
  「候補作は六作品にしぼられていたが、この二作(引用者注:受賞作)は選考の席で、はじめから他を圧する支持があり、このように傑出した作品に出会う他の候補作の不運を感じてしまった。」
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他の選考委員
阿刀田高
井上ひさし
尾崎秀樹
野坂昭如
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馳星周『不夜城』×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
阿刀田高 全候補 11 「今が旬……。よい才能の集まる中から選ばれた佳篇であることはまちがいない。」「これが初めての小説ということなので、――次作を見たい――という気持ちに傾いていた。」「結果については異存はない。」
井上ひさし 全候補 9 「(引用者注:馳星周の)才能は、一に掛かって、物語と文体とに生き生きとした精神のリズムを創り出すところにある。このリズムがいくつもの短所を庇った。」
尾崎秀樹 全候補 14 「小説としては「不夜城」が第一作と聞いたが、新人とは思えない緊張感がある。」
野坂昭如 全候補 14 「国境を超えている。」「地域とそこに生きる者全体を書く、運びも間然とするところがなく、一行一行きわ立つ。初めての小説で、これだけ書けるとは、これまたうなるのみ。」
半村良 全候補 22 「(引用者注:「鷲の驕り」と)同じ背景と土壌を持っている。端的にいって、これも冒険小説のよさ、おもしろさを世にうったえ続けた人々の土壌から芽吹いた、大輪の花である。」「作者の馳星周氏より、内藤陳氏に「おめでとう」を言いたい。」
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他の候補作
服部真澄 『鷲の驕り』
京極夏彦 『絡新婦の理』
重松清 『幼な子われらに生まれ』
羽山信樹 『がえん忠臣蔵』
東野圭吾 『名探偵の掟』
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服部真澄『鷲の驕り』×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
阿刀田高 全候補 10 「今が旬……。よい才能の集まる中から選ばれた佳篇であることはまちがいない。」「もう少し人物の造型が明確であってほしい、と思わないでもなかった」「結果については異存はない。」
井上ひさし 全候補 10 「題材の選び方に発明がある。その着眼のよさ、構想力の大きさに、それぞれ千金の値打ちがある。この二つの力によって短所はみんな見えなくなった。」
尾崎秀樹 全候補 14 「第一作の「龍の契り」も興味深かったがこの「鷲の驕り」はさらに興をそそられた。」
野坂昭如 全候補 25 「(引用者注:国際謀略小説の分野で)我物顔だった、紅毛の書き手を瞠目せしめる傑作。」「外国人も楽しめる。ここまでデータを集め、混乱させず、長篇をまとめた才能に感嘆する。」
半村良 全候補 22 「戦後海外ミステリーの紹介を継続した出版社と、大勢の翻訳者たちが作った土壌から芽吹いた花であることは、一読してよくわかった。」「模倣の域を脱して、われわれは海外ミステリーの世界を、完全に自分たちのものにしてしまったのだ。」
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他の候補作
馳星周 『不夜城』
京極夏彦 『絡新婦の理』
重松清 『幼な子われらに生まれ』
羽山信樹 『がえん忠臣蔵』
東野圭吾 『名探偵の掟』
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京極夏彦『絡新婦の理』×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
阿刀田高 全候補 4 「該博な知識を駆使して一つの世界を構成しているが、小説的なリアリティにおいて欠ける恨みがあるように感じた。」
井上ひさし 全候補 10 「今回は、腕力の強さばかりではなく、たとえば、狂言回しを演じる肉弾刑事木場修太郎の造型に好ましい諧謔味が加わり、いっそう深みと魅力とをましている。だが、氏の語感には隙がある。」
尾崎秀樹 全候補 0  
野坂昭如 全候補 0  
半村良 全候補 0  
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他の候補作
馳星周 『不夜城』
服部真澄 『鷲の驕り』
重松清 『幼な子われらに生まれ』
羽山信樹 『がえん忠臣蔵』
東野圭吾 『名探偵の掟』
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重松清『幼な子われらに生まれ』×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
阿刀田高 全候補 2 「現代の家族を描いて澱みがなく、私は好感を持った。」
井上ひさし 全候補 6 「(引用者注:重松清の)存在は、いまの波乱万丈物語全盛の流れにあって、じつに貴重である。けれども今回は、主人公を見つめる目にどうも甘さが感じられる。」
尾崎秀樹 全候補 0  
野坂昭如 全候補 0  
半村良 全候補 0  
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他の候補作
馳星周 『不夜城』
服部真澄 『鷲の驕り』
京極夏彦 『絡新婦の理』
羽山信樹 『がえん忠臣蔵』
東野圭吾 『名探偵の掟』
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羽山信樹『がえん忠臣蔵』×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
阿刀田高 全候補 4 「私の知らない世界を丹念に書き込んでいて、よい勉強になったが、その部分を取り除くと少々頼りない物語である。」
井上ひさし 全候補 6 「江戸火消しの立場から浅野事件を見る趣向と速度感ある文体に感心した。しかし主人公の間新六の気持が後半で迷路に入り込み、せっかくの苦心に曇りが出た。」
尾崎秀樹 全候補 0  
野坂昭如 全候補 0  
半村良 全候補 0  
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他の候補作
馳星周 『不夜城』
服部真澄 『鷲の驕り』
京極夏彦 『絡新婦の理』
重松清 『幼な子われらに生まれ』
東野圭吾 『名探偵の掟』
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東野圭吾『名探偵の掟』×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
阿刀田高 全候補 3 「やはり幼い。この作者の力量はこれではない。不運の候補作ではなかったのか。」
井上ひさし 全候補 8 「軽やかな筆捌きとユーモラスな会話で読み手をもてなす。」「「推理小説によって推理小説について考える」という実験にも挑戦している。だが、あんまり軽くなりすぎて少し貫目が不足した。」
尾崎秀樹 全候補 0  
野坂昭如 全候補 0  
半村良 全候補 0  
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他の候補作
馳星周 『不夜城』
服部真澄 『鷲の驕り』
京極夏彦 『絡新婦の理』
重松清 『幼な子われらに生まれ』
羽山信樹 『がえん忠臣蔵』
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