直木賞のすべて
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第11回

吉川英治文学新人賞

=受賞者=
小杉健治

=候補者=
安西水丸
井沢元彦
伊集院 静
海老沢泰久
原田宗典
東野圭吾


吉川英治文学新人賞-選評の概要
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 平成1年/1989年度
 (平成2年/1990年3月6日決定発表)
選考委員  井上ひさし 尾崎秀樹 佐野洋 野坂昭如 半村良
選評総行数  44 23 24 25 25
評言 評言 評言 評言 評言
候補作 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数
小杉健治 『土俵を走る殺意』 評言 14 10 24 17 18
安西水丸 『70パーセントの青空』 評言 3 0 0 0 0
井沢元彦 『義経はここにいる』 評言 5 4 0 0 0
伊集院静 『三年坂』 評言 9 4 0 16 8
海老沢泰久 『孤立無援の名誉』 評言 8 4 0 0 4
原田宗典 『スメル男』 評言 5 0 0 0 0
東野圭吾 『鳥人計画』 評言 5 4 0 0 0
         
見方・注意点

このページの選評出典:『群像』平成2年/1990年5月号
1行当たりの文字数:20字


選考委員井上ひさし×各候補作  見方・注意点
選評 総行数44 (1行=20字)
候補 評価 行数 評言
小杉健治 全委員 14 「文章は荒削りで、構成にも穴が見受けられるが、人物の造形力は群を抜いている。たとえば主人公の母親やライバル、登場の機会をさほど多くは与えられていないが、その印象は強烈である。」「作者は推理小説を書こうとしながら、現実と格闘しているうちに、どんなジャンルにも属さない普通の叙事詩を完成してしまった。」
安西水丸 全委員 3 「「香色の月」「消炭色の空」「練色の淡い光」と、(引用者中略)画家ならではの比喩が豊富であった。」
井沢元彦 全委員 5 「動く密室と義経伝説の集大成とでたのしませてくれた」「知と力(つまり筆の)を兼備した力作である。」
伊集院静 全委員 9 「主人公と同じ屈託を抱く多くの読者をあたたかくはげます。文章の素姓のよさ、たしかな描写力。次作を期待させずにはおかない書き手の一人だ。」
海老沢泰久 全委員 8 「〈大人とは少年の心を失った存在。人間としてさらに成長するにはふたたび少年の心を取り戻さねば……〉という主題の短篇を多く集めているが、この主題を、抑えのきいた上等の文章で展開する表題作は、まぎれもなく傑作だった。」
原田宗典 全委員 5 「〈二十一世紀の新しい時代をつくるはずの天才少年が、くだらないこの二十世紀のために人柱になってしまう〉という主題は痛切だった。」
東野圭吾 全委員 5 「犯人が探偵を探す裏返しの趣向」「知と力(つまり筆の)を兼備した力作である。」
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他の選考委員
尾崎秀樹
佐野洋
野坂昭如
半村良
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選考委員尾崎秀樹×各候補作  見方・注意点
エンターテインメントのひろがり 総行数23 (1行=20字)
候補 評価 行数 評言
小杉健治 全委員 10 「印象にのこった。」「一応ミステリー仕立てではあるが、それをこえた作品でもあった。」
安西水丸 全委員 0  
井沢元彦 全委員 4 「力のこもった歴史推理だったが、『義経幻殺録』を読んだ眼には、もう一つ工夫がほしかった。」
伊集院静 全委員 4 「短篇集は、長篇と同じ土俵で論じられると損をする。」「それぞれの持味を生かした好短篇をふくむものだった。」
海老沢泰久 全委員 4 「短篇集は、長篇と同じ土俵で論じられると損をする。」「それぞれの持味を生かした好短篇をふくむものだった。」
原田宗典 全委員 0  
東野圭吾 全委員 4 「勾留中の犯人が密告者を推理するといったアイデアにひかれたが、視点にぶれがあって残念だった。」
  「七篇の候補作は、現代のエンターテインメントのひろがりを反映して、それぞれに興味深かった」
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他の選考委員
井上ひさし
佐野洋
野坂昭如
半村良
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選考委員佐野洋×各候補作  見方・注意点
選考余談 総行数24 (1行=20字)
候補 評価 行数 評言
小杉健治 全委員 24 「今回は、一通り候補作を読んだ段階で『土俵を走る殺意』を推すつもりになっていた。題材、ストーリーの展開、全体の構成、さらに作者の問題意識の的確さ、」「だが、もう一度読み返すと、いくつかの欠点が目につき始めた。」「選考委員会では、この点を指摘する人もいるだろう……。私は、だから、それに備えた弁護論を用意して、会に臨んだのだった。」「ところが、一回目の投票で、この作品は満票を獲得してしまい、用意した弁護論は不要になった。」
安西水丸 全委員 0  
井沢元彦 全委員 0  
伊集院静 全委員 0  
海老沢泰久 全委員 0  
原田宗典 全委員 0  
東野圭吾 全委員 0  
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他の選考委員
井上ひさし
尾崎秀樹
野坂昭如
半村良
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選考委員野坂昭如×各候補作  見方・注意点
選評 総行数25 (1行=20字)
候補 評価 行数 評言
小杉健治 全委員 17 「登場人物がすべて生き生きとして魅力的なのだ。上手に細部をうつして、土地の雰囲気を読む者に伝え、人情噺しの色どりもあって、即ち、本賞にもっともふさわしい。」「長篇なら『土俵を走る殺意』(引用者中略)と、今回はあっさりと決めた。」
安西水丸 全委員 0  
井沢元彦 全委員 0  
伊集院静 全委員 16 「短篇なら伊集院静『三年坂』と、今回はあっさりと決めた。」「おさめられた作品は、いずれも見事な仕上りで、すでにして作者は、自分の世界を完成させている、」「選考会の席上、短篇を対象の賞がどうしてないのかと、話題になった由縁、伊集院さんもって瞑すべし。」
海老沢泰久 全委員 0  
原田宗典 全委員 0  
東野圭吾 全委員 0  
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他の選考委員
井上ひさし
尾崎秀樹
佐野洋
半村良
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選考委員半村良×各候補作  見方・注意点
選評 総行数25 (1行=20字)
候補 評価 行数 評言
小杉健治 全委員 18 「『土俵を走る殺意』一本買いのつもりで臨んだ。」「作者は書き進めるうち、背景となる時代相や、登場人物たちの人生に巻きこまれ、当初の枠組みをはみだして、予期していたよりずっと大きな小説を書かされてしまったようだ。」「これは書き手としてとてもしあわせなことで、読みながら私は小杉健治氏に嫉妬を感じた。」
安西水丸 全委員 0  
井沢元彦 全委員 0  
伊集院静 全委員 8 「二つの短編集(引用者注:「三年坂」と「孤立無援の名誉」)のどちらかが、最終段階へ残ってくることも考えていた。」「好きな作品で、できればこれも受賞して欲しかったが、一発満票の長編があったので、同時受賞は沙汰やみになった。」
海老沢泰久 全委員 4 「二つの短編集(引用者注:「三年坂」と「孤立無援の名誉」)のどちらかが、最終段階へ残ってくることも考えていた。」
原田宗典 全委員 0  
東野圭吾 全委員 0  
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他の選考委員
井上ひさし
尾崎秀樹
佐野洋
野坂昭如
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小杉健治『土俵を走る殺意』×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし 全候補 14 「文章は荒削りで、構成にも穴が見受けられるが、人物の造形力は群を抜いている。たとえば主人公の母親やライバル、登場の機会をさほど多くは与えられていないが、その印象は強烈である。」「作者は推理小説を書こうとしながら、現実と格闘しているうちに、どんなジャンルにも属さない普通の叙事詩を完成してしまった。」
尾崎秀樹 全候補 10 「印象にのこった。」「一応ミステリー仕立てではあるが、それをこえた作品でもあった。」
佐野洋 全候補 24 「今回は、一通り候補作を読んだ段階で『土俵を走る殺意』を推すつもりになっていた。題材、ストーリーの展開、全体の構成、さらに作者の問題意識の的確さ、」「だが、もう一度読み返すと、いくつかの欠点が目につき始めた。」「選考委員会では、この点を指摘する人もいるだろう……。私は、だから、それに備えた弁護論を用意して、会に臨んだのだった。」「ところが、一回目の投票で、この作品は満票を獲得してしまい、用意した弁護論は不要になった。」
野坂昭如 全候補 17 「登場人物がすべて生き生きとして魅力的なのだ。上手に細部をうつして、土地の雰囲気を読む者に伝え、人情噺しの色どりもあって、即ち、本賞にもっともふさわしい。」「長篇なら『土俵を走る殺意』(引用者中略)と、今回はあっさりと決めた。」
半村良 全候補 18 「『土俵を走る殺意』一本買いのつもりで臨んだ。」「作者は書き進めるうち、背景となる時代相や、登場人物たちの人生に巻きこまれ、当初の枠組みをはみだして、予期していたよりずっと大きな小説を書かされてしまったようだ。」「これは書き手としてとてもしあわせなことで、読みながら私は小杉健治氏に嫉妬を感じた。」
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他の候補作
安西水丸 『70パーセントの青空』
井沢元彦 『義経はここにいる』
伊集院静 『三年坂』
海老沢泰久 『孤立無援の名誉』
原田宗典 『スメル男』
東野圭吾 『鳥人計画』
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安西水丸『70パーセントの青空』×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし 全候補 3 「「香色の月」「消炭色の空」「練色の淡い光」と、(引用者中略)画家ならではの比喩が豊富であった。」
尾崎秀樹 全候補 0  
佐野洋 全候補 0  
野坂昭如 全候補 0  
半村良 全候補 0  
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他の候補作
小杉健治 『土俵を走る殺意』
井沢元彦 『義経はここにいる』
伊集院静 『三年坂』
海老沢泰久 『孤立無援の名誉』
原田宗典 『スメル男』
東野圭吾 『鳥人計画』
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井沢元彦『義経はここにいる』×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし 全候補 5 「動く密室と義経伝説の集大成とでたのしませてくれた」「知と力(つまり筆の)を兼備した力作である。」
尾崎秀樹 全候補 4 「力のこもった歴史推理だったが、『義経幻殺録』を読んだ眼には、もう一つ工夫がほしかった。」
佐野洋 全候補 0  
野坂昭如 全候補 0  
半村良 全候補 0  
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他の候補作
小杉健治 『土俵を走る殺意』
安西水丸 『70パーセントの青空』
伊集院静 『三年坂』
海老沢泰久 『孤立無援の名誉』
原田宗典 『スメル男』
東野圭吾 『鳥人計画』
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伊集院静『三年坂』×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし 全候補 9 「主人公と同じ屈託を抱く多くの読者をあたたかくはげます。文章の素姓のよさ、たしかな描写力。次作を期待させずにはおかない書き手の一人だ。」
尾崎秀樹 全候補 4 「短篇集は、長篇と同じ土俵で論じられると損をする。」「それぞれの持味を生かした好短篇をふくむものだった。」
佐野洋 全候補 0  
野坂昭如 全候補 16 「短篇なら伊集院静『三年坂』と、今回はあっさりと決めた。」「おさめられた作品は、いずれも見事な仕上りで、すでにして作者は、自分の世界を完成させている、」「選考会の席上、短篇を対象の賞がどうしてないのかと、話題になった由縁、伊集院さんもって瞑すべし。」
半村良 全候補 8 「二つの短編集(引用者注:「三年坂」と「孤立無援の名誉」)のどちらかが、最終段階へ残ってくることも考えていた。」「好きな作品で、できればこれも受賞して欲しかったが、一発満票の長編があったので、同時受賞は沙汰やみになった。」
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他の候補作
小杉健治 『土俵を走る殺意』
安西水丸 『70パーセントの青空』
井沢元彦 『義経はここにいる』
海老沢泰久 『孤立無援の名誉』
原田宗典 『スメル男』
東野圭吾 『鳥人計画』
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海老沢泰久『孤立無援の名誉』×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし 全候補 8 「〈大人とは少年の心を失った存在。人間としてさらに成長するにはふたたび少年の心を取り戻さねば……〉という主題の短篇を多く集めているが、この主題を、抑えのきいた上等の文章で展開する表題作は、まぎれもなく傑作だった。」
尾崎秀樹 全候補 4 「短篇集は、長篇と同じ土俵で論じられると損をする。」「それぞれの持味を生かした好短篇をふくむものだった。」
佐野洋 全候補 0  
野坂昭如 全候補 0  
半村良 全候補 4 「二つの短編集(引用者注:「三年坂」と「孤立無援の名誉」)のどちらかが、最終段階へ残ってくることも考えていた。」
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他の候補作
小杉健治 『土俵を走る殺意』
安西水丸 『70パーセントの青空』
井沢元彦 『義経はここにいる』
伊集院静 『三年坂』
原田宗典 『スメル男』
東野圭吾 『鳥人計画』
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原田宗典『スメル男』×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし 全候補 5 「〈二十一世紀の新しい時代をつくるはずの天才少年が、くだらないこの二十世紀のために人柱になってしまう〉という主題は痛切だった。」
尾崎秀樹 全候補 0  
佐野洋 全候補 0  
野坂昭如 全候補 0  
半村良 全候補 0  
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他の候補作
小杉健治 『土俵を走る殺意』
安西水丸 『70パーセントの青空』
井沢元彦 『義経はここにいる』
伊集院静 『三年坂』
海老沢泰久 『孤立無援の名誉』
東野圭吾 『鳥人計画』
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東野圭吾『鳥人計画』×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし 全候補 5 「犯人が探偵を探す裏返しの趣向」「知と力(つまり筆の)を兼備した力作である。」
尾崎秀樹 全候補 4 「勾留中の犯人が密告者を推理するといったアイデアにひかれたが、視点にぶれがあって残念だった。」
佐野洋 全候補 0  
野坂昭如 全候補 0  
半村良 全候補 0  
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他の候補作
小杉健治 『土俵を走る殺意』
安西水丸 『70パーセントの青空』
井沢元彦 『義経はここにいる』
伊集院静 『三年坂』
海老沢泰久 『孤立無援の名誉』
原田宗典 『スメル男』
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