直木賞のすべて
直木賞のすべて

第55回

=受賞者=
立原正秋

=候補者=
谷川健一
井出孫六
結城昌治
五木寛之
北川荘平
菅野照代
滝口康彦
田中ひな子


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 昭和41年/1966年上半期
 (昭和41年/1966年7月18日決定発表/『オール讀物』昭和41年/1966年10月号選評掲載)
選考委員  川口松太郎 海音寺潮五郎 村上元三 大佛次郎 柴田錬三郎 水上勉 松本清張 源氏鶏太 中山義秀 今日出海
選評総行数  41 59 51 49 49 50 40 54 21 40
評言 評言 評言 評言 評言 評言 評言 評言 評言 評言
候補作 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数
立原正秋 「白い罌粟」 評言 16 27 8 4 9 19 12 21 6 26
谷川健一 『最後の攘夷党』 評言 0 26 5 48 9 0 6 4 7 0
井出孫六 「非英雄伝」 評言 0 0 4 0 2 9 3 4 5 0
結城昌治 『白昼堂々』 評言 10 4 15 0 5 25 13 5 3 0
五木寛之 「さらば モスクワ愚連隊」 評言 7 5 6 0 15 19 6 13 5 8
北川荘平 「白い塔」 評言 0 7 3 0 2 0 0 7 4 9
菅野照代 「ふくさ」 評言 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
滝口康彦 「かげろう記」 評言 0 0 4 0 0 0 0 0 4 0
田中ひな子 「善意通訳」 評言 0 4 0 0 0 0 0 0 0 0
                欠席
書面回答
欠席
書面回答
見方・注意点

このページの選評出典:『オール讀物』昭和41年/1966年10月号
1行当たりの文字数:14字


選考委員川口松太郎×各候補作  見方・注意点
直木賞の権威 総行数41 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
立原正秋 全委員 16 「今回は全員一致の推せんだった。」「作品としては「漆の花」の方がよかったと思うが、将来ある作家という意味が強かったようだ。」
谷川健一 全委員 0  
井出孫六 全委員 0  
結城昌治 全委員 10 「楽しい小説だし、信頼するに足る作家なのだが、今回の作品はいかにもコクがなく、洒落すぎていて真実味がうすかった。」「傑作があれば文句なく推せんしたい人だ。」
五木寛之 全委員 7 「うまい作品だったが、ズブの素人ではあり、素材の特殊性から考えて次回作を見たいという意見が圧倒的だった。」
北川荘平 全委員 0  
菅野照代 全委員 0  
滝口康彦 全委員 0  
田中ひな子 全委員 0  
  「直木賞受賞作家が成功しないという非難を聞く。(引用者中略)残念でもあるし直木賞の権威にもかかわる。」
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選考委員海音寺潮五郎×各候補作  見方・注意点
新性格の創造 総行数59 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
立原正秋 全委員 27 「これなら文句はない。暗い題材であるので、損をしているが、それを圧倒するよさがある。新しい性格の創造のあることだ。」
谷川健一 全委員 26 「労と功は大いに買うべきものがある。この意味で、この書は不朽のものとなるであろう。」「大楽源太郎という人物を見事に解釈し、最も鮮明に具象したのは、作家としての手腕である。」
井出孫六 全委員 0  
結城昌治 全委員 4 「いずれもおもしろく読んだ。」
五木寛之 全委員 5 「いずれもおもしろく読んだ。」
北川荘平 全委員 7 「技倆は十分な人だ。ダイナミックな筆はとりわけ珍重すべきものがある。」
菅野照代 全委員 0  
滝口康彦 全委員 0  
田中ひな子 全委員 4 「いずれもおもしろく読んだ。」
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選考委員村上元三×各候補作  見方・注意点
桁はずれの作品を 総行数51 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
立原正秋 全委員 8 「前作の「漆の花」よりも面白かった。だが、いつも人間を白い眼で見たような作品ばかりでは、小ぢんまりとまとまった作家になってしまうのではなかろうか。」
谷川健一 全委員 5 「大楽源太郎を久留米藩のほうから描いたのは面白いが、次作にどういう作品が出てくるのか、それを楽しみにしたい。」
井出孫六 全委員 4 「N博士という人間を裸に剥いて描くにしても、欠席裁判のようで一方的だし、根拠がうすい。」
結城昌治 全委員 15 「大衆文学らしい面白さが豊かで、少しぐらい八方破れの作品が直木賞になってもいい、とわたしは前々から考えている。」「作品が軽いという批評で破れた。しかし、わたしはそうは思わない。」
五木寛之 全委員 6 「これはこのままで既成作家の作品としても通用するだろうが、音楽という素材から離れたときのこの人の作品を読みたい。」
北川荘平 全委員 3 「どこの会社にもよくありそうな材料で、新鮮さは感じない。」
菅野照代 全委員 0  
滝口康彦 全委員 4 「経歴も古い人なのだが、今からこう小器用にまとまってしまってはいけないと思う。」
田中ひな子 全委員 0  
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選考委員大佛次郎×各候補作  見方・注意点
最後の攘夷党 総行数49 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
立原正秋 全委員 4 「選ばれたのに不服はない。当然と見るが、私は「最後の攘夷党」を最後まで推した。」
谷川健一 全委員 48 「私は「最後の攘夷党」を最後まで推した。」「主人公は、大楽源太郎のようであるが、これは真珠母のごときものであって、大楽を囲む多勢の人々、その時世に依る変質、つまり時代そのものが背景としてではなく主人公なのであって、この作品では、それがよく描けている」
井出孫六 全委員 0  
結城昌治 全委員 0  
五木寛之 全委員 0  
北川荘平 全委員 0  
菅野照代 全委員 0  
滝口康彦 全委員 0  
田中ひな子 全委員 0  
  「過去に直木も私も、ある程度(加減をしながら)歴史物を新しくした。その上を行く新しい形の時代小説が出てよい時期と見ているのである。」
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選考委員柴田錬三郎×各候補作  見方・注意点
定評がある作家 総行数49 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
立原正秋 全委員 9 「こういう将来性のある作家が、当選するのに、私は文句はない。但し、「白い罌粟」の高利貸対手のやりかたには、疑問があり、そのために、私は、当選作たることに首をかしげた。」
谷川健一 全委員 9 「まことに労作というに足りるが、この作者が、次にどんな作品を書くかに、不安をおぼえた。私は、直木賞作家に、一作だけで沈黙する人は採りたくない。」
井出孫六 全委員 2 「(引用者注:「白い搭」評の、労作であるが魅力がない、というのと)同じことが(引用者中略)いえる。」
結城昌治 全委員 5 「面白さの点では一番であるが、いかにも軽すぎる。」
五木寛之 全委員 15 「これは、今期候補作品中、最もフレッシュな、いわゆるパンチのきいた現代小説である。私は、文壇がこれまで持たなかった新しいタイプの作家を出現させることになる、と確信をもった。」
北川荘平 全委員 2 「労作であるが、魅力がない。」
菅野照代 全委員 0  
滝口康彦 全委員 0  
田中ひな子 全委員 0  
  「今回より、選考委員になってみて、感じたことは、いかに、委員会が公平無私であるかということであった。」
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選考委員水上勉×各候補作  見方・注意点
積極プラス積極 総行数50 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
立原正秋 全委員 19 「私は終始立原さんへの授賞を主張した。」「立原氏は創る小説の旗手というべきか。私は、この作にも氏の腕を充分みるし、つくられた小説の妙を感じた。」
谷川健一 全委員 0  
井出孫六 全委員 9 「私と大佛さんの二票しかなくて最初に落ちた。」「ヒューマニズムがあって、私は打たれたのである。」
結城昌治 全委員 25 「もし二作ということになれば、結城氏を入れてもいいのではないかと思った。」「この作家が、すでに地盤をもち、個性的で地道な創作態度を保っているのにも好感をもってきた。」
五木寛之 全委員 19 「達者さはみとめるが、リズミカルな文章の裏側に、もうすこし、重いものを……期待したかった。」「才能は端倪すべからざるものがある。」
北川荘平 全委員 0  
菅野照代 全委員 0  
滝口康彦 全委員 0  
田中ひな子 全委員 0  
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選考委員松本清張×各候補作  見方・注意点
「運」を思う…… 総行数40 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
立原正秋 全委員 12 「この人は近来にないストリーテラーだと思うが、ここのところ、設定がやや固定した感があって、ちょっと心配だったけれど、受賞作はその杞憂を消した。」
谷川健一 全委員 6 「話が少しゴタついているので、もっと整理したほうが効果的だろう。」「こういう硬筆の文体も直木賞にあっていいと思う。」
井出孫六 全委員 3 「少し計算違いがあるように思われた。」
結城昌治 全委員 13 「すでに中堅作家として安定した道を歩いている結城昌治氏も推したが、「白昼堂々」は面白いけれど、受賞作とするには少し軽量であった。」
五木寛之 全委員 6 「才筆だが、これ一本では何とも分らない。あとの作品を待望する。欲をいえば、もう少し本格的なプロットがあってほしいと考えるが。」
北川荘平 全委員 0  
菅野照代 全委員 0  
滝口康彦 全委員 0  
田中ひな子 全委員 0  
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選考委員源氏鶏太×各候補作  見方・注意点
五木寛之氏を推す 総行数54 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
立原正秋 全委員 21 「この人の力量からいえば、今まで受賞していなかったことが不思議なくらいである。ただ、こんどの作品についてもいえることだが、この作品の面白さは、果して直木賞的であろうか、という疑問である。」
谷川健一 全委員 4 「題材的には珍しいもののようだ。ただ、はじめのうち、読み辛くて困った。」
井出孫六 全委員 4 「席上あまり問題にされなかったが、私は、作者の眼を感じ、これはこれでよいと思った。」
結城昌治 全委員 5 「面白さでは申し分がなかったのだが、読了後の印象は、軽かった。しかし、週刊誌連載の作品としては上上の出来であろう。」
五木寛之 全委員 13 「私は、その新鮮さと才能について、五木寛之氏の「さらば、モスクワ愚連隊」を推したかった。」「勿論、この一作だけなら推さなかったろう。が、その第二作も読んで感心しているので間違いのない作家だと信じたのである。」
北川荘平 全委員 7 「その克明な描き方といい、いろいろの人間像の描き方といい、前回の候補作「企業の過去帳」よりもいちだんとスケールが大きくなっている。」
菅野照代 全委員 0  
滝口康彦 全委員 0  
田中ひな子 全委員 0  
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柴田錬三郎
水上勉
松本清張
中山義秀
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選考委員中山義秀×各候補作  見方・注意点
寸感 総行数21 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
立原正秋 全委員 6 「第一候補に(引用者中略)あげた。」「「白い罌粟」の手法は巧みで、その結末は感動をよぶ。当選作となった所以であろう。」
谷川健一 全委員 7 「第二候補にあげた。」「力作だが、構想がごたごたしているので、丹念な努力のわりに効果があがっていない。惜しまれる題材である。」
井出孫六 全委員 5 「作者の気骨は感じられたが、人物の全貌とその内奥をさぐるには未だしの感があった。」
結城昌治 全委員 3 「それぞれの面白さを発揮しているが、感銘はなかった。」
五木寛之 全委員 5 「それぞれの面白さを発揮しているが、感銘はなかった。」
北川荘平 全委員 4 「それぞれの面白さを発揮しているが、感銘はなかった。」
菅野照代 全委員 0  
滝口康彦 全委員 4 「それぞれの面白さを発揮しているが、感銘はなかった。」
田中ひな子 全委員 0  
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水上勉
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源氏鶏太
今日出海
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選考委員今日出海×各候補作  見方・注意点
異論なし 総行数40 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
立原正秋 全委員 26 「決ってみれば格別異論もない。」「しかし「白い罌粟」が今年の他の予選通過作品を圧して第一等の作品とは思えない。また氏の作品の中でもっとも優れた作品とも云えぬだろう。」
谷川健一 全委員 0  
井出孫六 全委員 0  
結城昌治 全委員 0  
五木寛之 全委員 8 「面白く読んだ。」「題材は特異だし、筆は柔軟である。この人も可能性を多分に持った人らしいが、重宝な人になってもらいたくない。」
北川荘平 全委員 9 「面白く読んだ。」「器用な作家ではない。一途になりすぎて立体感に乏しいが、社会的な素材に正面から取り組む力を持った作家だ。」
菅野照代 全委員 0  
滝口康彦 全委員 0  
田中ひな子 全委員 0  
  「私は病床にあって選考委員会に出席出来なかった」
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他の選考委員
川口松太郎
海音寺潮五郎
村上元三
大佛次郎
柴田錬三郎
水上勉
松本清張
源氏鶏太
中山義秀
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立原正秋「白い罌粟」×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
川口松太郎 全候補 16 「今回は全員一致の推せんだった。」「作品としては「漆の花」の方がよかったと思うが、将来ある作家という意味が強かったようだ。」
海音寺潮五郎 全候補 27 「これなら文句はない。暗い題材であるので、損をしているが、それを圧倒するよさがある。新しい性格の創造のあることだ。」
村上元三 全候補 8 「前作の「漆の花」よりも面白かった。だが、いつも人間を白い眼で見たような作品ばかりでは、小ぢんまりとまとまった作家になってしまうのではなかろうか。」
大佛次郎 全候補 4 「選ばれたのに不服はない。当然と見るが、私は「最後の攘夷党」を最後まで推した。」
柴田錬三郎 全候補 9 「こういう将来性のある作家が、当選するのに、私は文句はない。但し、「白い罌粟」の高利貸対手のやりかたには、疑問があり、そのために、私は、当選作たることに首をかしげた。」
水上勉 全候補 19 「私は終始立原さんへの授賞を主張した。」「立原氏は創る小説の旗手というべきか。私は、この作にも氏の腕を充分みるし、つくられた小説の妙を感じた。」
松本清張 全候補 12 「この人は近来にないストリーテラーだと思うが、ここのところ、設定がやや固定した感があって、ちょっと心配だったけれど、受賞作はその杞憂を消した。」
源氏鶏太 全候補 21 「この人の力量からいえば、今まで受賞していなかったことが不思議なくらいである。ただ、こんどの作品についてもいえることだが、この作品の面白さは、果して直木賞的であろうか、という疑問である。」
中山義秀 全候補 6 「第一候補に(引用者中略)あげた。」「「白い罌粟」の手法は巧みで、その結末は感動をよぶ。当選作となった所以であろう。」
今日出海 全候補 26 「決ってみれば格別異論もない。」「しかし「白い罌粟」が今年の他の予選通過作品を圧して第一等の作品とは思えない。また氏の作品の中でもっとも優れた作品とも云えぬだろう。」
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他の候補作
谷川健一 『最後の攘夷党』
井出孫六 「非英雄伝」
結城昌治 『白昼堂々』
五木寛之 「さらば モスクワ愚連隊」
北川荘平 「白い塔」
菅野照代 「ふくさ」
滝口康彦 「かげろう記」
田中ひな子 「善意通訳」
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谷川健一『最後の攘夷党』×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
川口松太郎 全候補 0  
海音寺潮五郎 全候補 26 「労と功は大いに買うべきものがある。この意味で、この書は不朽のものとなるであろう。」「大楽源太郎という人物を見事に解釈し、最も鮮明に具象したのは、作家としての手腕である。」
村上元三 全候補 5 「大楽源太郎を久留米藩のほうから描いたのは面白いが、次作にどういう作品が出てくるのか、それを楽しみにしたい。」
大佛次郎 全候補 48 「私は「最後の攘夷党」を最後まで推した。」「主人公は、大楽源太郎のようであるが、これは真珠母のごときものであって、大楽を囲む多勢の人々、その時世に依る変質、つまり時代そのものが背景としてではなく主人公なのであって、この作品では、それがよく描けている」
柴田錬三郎 全候補 9 「まことに労作というに足りるが、この作者が、次にどんな作品を書くかに、不安をおぼえた。私は、直木賞作家に、一作だけで沈黙する人は採りたくない。」
水上勉 全候補 0  
松本清張 全候補 6 「話が少しゴタついているので、もっと整理したほうが効果的だろう。」「こういう硬筆の文体も直木賞にあっていいと思う。」
源氏鶏太 全候補 4 「題材的には珍しいもののようだ。ただ、はじめのうち、読み辛くて困った。」
中山義秀 全候補 7 「第二候補にあげた。」「力作だが、構想がごたごたしているので、丹念な努力のわりに効果があがっていない。惜しまれる題材である。」
今日出海 全候補 0  
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他の候補作
立原正秋 「白い罌粟」
井出孫六 「非英雄伝」
結城昌治 『白昼堂々』
五木寛之 「さらば モスクワ愚連隊」
北川荘平 「白い塔」
菅野照代 「ふくさ」
滝口康彦 「かげろう記」
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井出孫六「非英雄伝」×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
川口松太郎 全候補 0  
海音寺潮五郎 全候補 0  
村上元三 全候補 4 「N博士という人間を裸に剥いて描くにしても、欠席裁判のようで一方的だし、根拠がうすい。」
大佛次郎 全候補 0  
柴田錬三郎 全候補 2 「(引用者注:「白い搭」評の、労作であるが魅力がない、というのと)同じことが(引用者中略)いえる。」
水上勉 全候補 9 「私と大佛さんの二票しかなくて最初に落ちた。」「ヒューマニズムがあって、私は打たれたのである。」
松本清張 全候補 3 「少し計算違いがあるように思われた。」
源氏鶏太 全候補 4 「席上あまり問題にされなかったが、私は、作者の眼を感じ、これはこれでよいと思った。」
中山義秀 全候補 5 「作者の気骨は感じられたが、人物の全貌とその内奥をさぐるには未だしの感があった。」
今日出海 全候補 0  
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他の候補作
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谷川健一 『最後の攘夷党』
結城昌治 『白昼堂々』
五木寛之 「さらば モスクワ愚連隊」
北川荘平 「白い塔」
菅野照代 「ふくさ」
滝口康彦 「かげろう記」
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結城昌治『白昼堂々』×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
川口松太郎 全候補 10 「楽しい小説だし、信頼するに足る作家なのだが、今回の作品はいかにもコクがなく、洒落すぎていて真実味がうすかった。」「傑作があれば文句なく推せんしたい人だ。」
海音寺潮五郎 全候補 4 「いずれもおもしろく読んだ。」
村上元三 全候補 15 「大衆文学らしい面白さが豊かで、少しぐらい八方破れの作品が直木賞になってもいい、とわたしは前々から考えている。」「作品が軽いという批評で破れた。しかし、わたしはそうは思わない。」
大佛次郎 全候補 0  
柴田錬三郎 全候補 5 「面白さの点では一番であるが、いかにも軽すぎる。」
水上勉 全候補 25 「もし二作ということになれば、結城氏を入れてもいいのではないかと思った。」「この作家が、すでに地盤をもち、個性的で地道な創作態度を保っているのにも好感をもってきた。」
松本清張 全候補 13 「すでに中堅作家として安定した道を歩いている結城昌治氏も推したが、「白昼堂々」は面白いけれど、受賞作とするには少し軽量であった。」
源氏鶏太 全候補 5 「面白さでは申し分がなかったのだが、読了後の印象は、軽かった。しかし、週刊誌連載の作品としては上上の出来であろう。」
中山義秀 全候補 3 「それぞれの面白さを発揮しているが、感銘はなかった。」
今日出海 全候補 0  
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他の候補作
立原正秋 「白い罌粟」
谷川健一 『最後の攘夷党』
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五木寛之 「さらば モスクワ愚連隊」
北川荘平 「白い塔」
菅野照代 「ふくさ」
滝口康彦 「かげろう記」
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五木寛之「さらば モスクワ愚連隊」×各選考委員  見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
川口松太郎 全候補 7 「うまい作品だったが、ズブの素人ではあり、素材の特殊性から考えて次回作を見たいという意見が圧倒的だった。」
海音寺潮五郎 全候補 5 「いずれもおもしろく読んだ。」
村上元三 全候補 6 「これはこのままで既成作家の作品としても通用するだろうが、音楽という素材から離れたときのこの人の作品を読みたい。」
大佛次郎 全候補 0  
柴田錬三郎 全候補 15 「これは、今期候補作品中、最もフレッシュな、いわゆるパンチのきいた現代小説である。私は、文壇がこれまで持たなかった新しいタイプの作家を出現させることになる、と確信をもった。」
水上勉 全候補 19 「達者さはみとめるが、リズミカルな文章の裏側に、もうすこし、重いものを……期待したかった。」「才能は端倪すべからざるものがある。」
松本清張 全候補 6 「才筆だが、これ一本では何とも分らない。あとの作品を待望する。欲をいえば、もう少し本格的なプロットがあってほしいと考えるが。」
源氏鶏太 全候補 13 「私は、その新鮮さと才能について、五木寛之氏の「さらば、モスクワ愚連隊」を推したかった。」「勿論、この一作だけなら推さなかったろう。が、その第二作も読んで感心しているので間違いのない作家だと信じたのである。」
中山義秀 全候補 5 「それぞれの面白さを発揮しているが、感銘はなかった。」
今日出海 全候補 8 「面白く読んだ。」「題材は特異だし、筆は柔軟である。この人も可能性を多分に持った人らしいが、重宝な人になってもらいたくない。」
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他の候補作
立原正秋 「白い罌粟」
谷川健一 『最後の攘夷党』
井出孫六 「非英雄伝」
結城昌治 『白昼堂々』
北川荘平 「白い塔」