直木賞のすべて
直木賞のすべて

選評の概要
55.
5657585960.
6162636465.
6667686970.
7172737475.
767778.

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Last Update[H26]2014/6/20

柴田錬三郎
Shibata Renzaburo
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生没年月日【注】 大正6年/1917年3月26日~昭和53年/1978年6月30日
在任期間 第55回~第78回(通算12年・24回)
在任年齢 49歳3ヶ月~60歳9ヶ月
経歴 本名=斎藤錬三郎。岡山県生まれ。慶應義塾大学文学部卒。
受賞歴・候補歴
  • |候補| 第25回直木賞(昭和26年/1951年上期)「デスマスク」
  • |候補| 第25回芥川賞(昭和26年/1951年上期)「デスマスク」
  • 第26回直木賞(昭和26年/1951年下期)「イエスの裔」
  • |候補| 第3回吉川英治文学賞(昭和44年/1969年)『三国志 英雄ここにあり』その他
  • 第4回吉川英治文学賞(昭和45年/1970年)『三国志 英雄ここにあり』その他
個人全集 『柴田錬三郎時代小説全集』全26巻(新潮社刊)
『柴田錬三郎自選時代小説全集』全30巻(集英社刊)
『柴田錬三郎選集』全18巻(集英社刊)
直木賞候補歴 第25回候補 「デスマスク」(『三田文學』昭和26年/1951年6月号)
第26回受賞 「イエスの裔」(『三田文學』昭和26年/1951年12月号)
子サイト
「余聞と余分」内
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11件(うち主要言及記事1件)/最新は平成25年/2013年9月8日記事(このページの下部にリンクあり)
備考 眠狂四郎で知られる時代小説家。この人の名を冠した賞は、集英社の主催です。
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下記の選評の概要には、評価として◎か○をつけたもの(見方・注意点を参照)、または受賞作に対するもののみ抜粋しました。さらにくわしい情報は、各回の「この回の全概要」をクリックしてご覧ください。

直木賞 55 昭和41年/1966年上半期   一覧へ
選評の概要 定評がある作家 総行数49 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男49歳
候補 評価 行数 評言
五木寛之
男33歳
15 「これは、今期候補作品中、最もフレッシュな、いわゆるパンチのきいた現代小説である。私は、文壇がこれまで持たなかった新しいタイプの作家を出現させることになる、と確信をもった。」
男40歳
9 「こういう将来性のある作家が、当選するのに、私は文句はない。但し、「白い罌粟」の高利貸対手のやりかたには、疑問があり、そのために、私は、当選作たることに首をかしげた。」
  「今回より、選考委員になってみて、感じたことは、いかに、委員会が公平無私であるかということであった。」
選評出典:『オール讀物』昭和41年/1966年10月号
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直木賞 56 昭和41年/1966年下半期   一覧へ
選評の概要 新しい風 総行数47 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男49歳
候補 評価 行数 評言
男34歳
30 「直木賞というものは、やはり、文壇に新しい風を送り込んで来る新人を登場させるのが目的である、と思う。その意味では、五木寛之は、最も、直木賞にふさわしい新人である。このような新人は、幾年に一人も現われるものではない。」
三好徹
男36歳
11 「ストーリイのはこびかたは、堂に入ったものであり、読みはじめたら止められない面白さがある。」「ただ、フレッシュという点で、五木寛之に、一歩をゆずらなければならなかった。」
早乙女貢
男41歳
11 「よく調べた材料をみごとにこなしているし、結末も鮮やかである。」「ただ、フレッシュという点で、五木寛之に、一歩をゆずらなければならなかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和42年/1967年4月号
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直木賞 57 昭和42年/1967年上半期   一覧へ
選評の概要 つけ焼刃ではない 総行数50 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男50歳
候補 評価 行数 評言
男34歳
20 「ハードボイルド調は、つけ焼刃でないことは、みとめる。」「ただ、いかにも、文章が荒っぽい。ストーリイの展開に、性急なあまり、文章の推敲がおろそかになった。」
  「一篇のみ、頭抜けている、という作品は、なかった。」「しかし、「ナシ」よりも、なんとか新人に世間的な評価を与える方が、意義がある、と思いかえして、」
選評出典:『オール讀物』昭和42年/1967年10月号
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直木賞 58 昭和42年/1967年下半期   一覧へ
選評の概要 鮮やかな手腕 総行数49 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男50歳
候補 評価 行数 評言
男37歳
15 「さまざまの話題をマスコミにまきちらし乍ら、とにもかくにも、文壇へふみ込んで来たその雑草的な強さは、敬服にあたいする。私は、「火垂るの墓」に感動した。」
男37歳
7 「現代を描いて、これほど鮮やかである手腕のなみなみならぬ冴えは、選者たちを感服させた。」「この作者の新しい方向を示すものとして、記念すべき作品である、といえる。」
選評出典:『オール讀物』昭和43年/1968年4月号
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直木賞 59 昭和43年/1968年上半期   一覧へ
選評の概要 一歩の距離 総行数49 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男51歳
候補 評価 行数 評言
筒井康隆
男33歳
4 「私は、「アフリカの爆弾」も買う。しかし、直木賞の品格からは、はずれていることも、みとめざるを得ない。」
原田八束
男47歳
25 「文章もすぐれて居り、構成も見事であった。」「ただ、この作者は、これまで、中国古代にしか題材をもとめぬ頑固さがあり、作家の力倆を、それだけで眺めることに、どうしても不安が起らざるを得ないのである。」「もし、現代に材料をもとめて、一篇の佳作をものしてみせたならば、委員会は、躊躇することなく、賞を贈るに相違ない。」
  「今回の候補作品が、いずれも駄目だった、というのではない。それぞれが、巧妙な出来ばえであったことは、みとめられるのである。」
選評出典:『オール讀物』昭和43年/1968年10月号
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直木賞 60 昭和43年/1968年下半期   一覧へ
選評の概要 実力は充分 総行数47 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男51歳
候補 評価 行数 評言
男44歳
23 「(陳、早乙女両氏の受賞は)すでに、選考委員会にのぞむ前に、私は、予想したところであった。」「すでに充分実力をそなえた作家であり、こん後の仕事を安心して見まもっていられるのである。」「(引用者注:受賞作二作は)生きる、ということに、異常な執念を持った中国人の生態が、一見対蹠的な立場から、描かれ、それが成功しているところに、今回両作が受賞した意義があるか、と思われる。」
男43歳
23 「(陳、早乙女両氏の受賞は)すでに、選考委員会にのぞむ前に、私は、予想したところであった。」「すでに充分実力をそなえた作家であり、こん後の仕事を安心して見まもっていられるのである。」「(引用者注:受賞作二作は)生きる、ということに、異常な執念を持った中国人の生態が、一見対蹠的な立場から、描かれ、それが成功しているところに、今回両作が受賞した意義があるか、と思われる。」
選評出典:『オール讀物』昭和44年/1969年4月号
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直木賞 61 昭和44年/1969年上半期   一覧へ
選評の概要 受賞作ナシ 総行数45 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男52歳
候補 評価 行数 評言
女45歳
20 「この作品は、決していいものではない。これは、作者自身もみとめるところであろう。」「「ソクラテスの妻」の作者としては、不満だらけの作品である。いわば、これまでの実績を買われたわけである。私は、最後まで、授賞に反対であった。」
  「私は、今回は、ナシ、ときめて選考委員会に出席した。」「候補作八篇いずれも、それぞれの力量をしめしているが、直木賞受賞にはあたいしないと思われた。」
選評出典:『オール讀物』昭和44年/1969年10月号
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直木賞 62 昭和44年/1969年下半期   一覧へ
選評の概要 当選しにくさ 総行数49 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男52歳
候補 評価 行数 評言
  「いずれも、苦心のあとがみえて、駄作愚作の印象は、一篇もなかった。」「こういう候補作品をならべられると、委員である私自身、――直木賞というのは、容易なことでは、当選しないな。と、思わざるを得なかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和45年/1970年4月号
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直木賞 63 昭和45年/1970年上半期   一覧へ
選評の概要 文句なし、だが… 総行数35 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男53歳
候補 評価 行数 評言
男43歳
12 「最も秀れている、と思った。しかし、作者は、すでに、評価さだまった地位にいて、今更直木賞を、という観がなくもない、と多少首をかしげたのも事実である。」
男36歳
9 「二枚のカルテが、先になるか、あとになるか、によって、その人生が大きく狂ってしまう、という思いつきが面白かった。しかし、この作家もまた、すでに、雑誌ジャーナリズムでは、大いに売れている人であった。」
  「直木賞は、やはり、大衆小説に与えられるべき賞であり、ストーリーの奇抜さなど、最も重要視すべきか、と考える。」
選評出典:『オール讀物』昭和45年/1970年10月号
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直木賞 64 昭和45年/1970年下半期   一覧へ
選評の概要 歴史と戦争体験 総行数56 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男53歳
候補 評価 行数 評言
阿部牧郎
男37歳
8 「この作品は、必ずしも上出来ではない。しかし、私は、この作者の実力を買って、推したが、過半数の票をとることはできなかった。」
男50歳
10 「長良川の歴史と、自分の戦争体験と、現在の状況を、巧妙にむすびつけた筆力は大したものである。敬服のほかはない。この作者の受賞は、むしろおそいぐらいである。」
選評出典:『オール讀物』昭和46年/1971年4月号
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直木賞 65 昭和46年/1971年上半期   一覧へ
選評の概要 選評 総行数52 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男54歳
候補 評価 行数 評言
  「今回は、特に傑出した作品が、一篇もなかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和46年/1971年10月号
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直木賞 66 昭和46年/1971年下半期   一覧へ
選評の概要 魅力の欠如 総行数49 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男54歳
候補 評価 行数 評言
木野工
男51歳
10 「あるいは当選するのではあるまいか、という気持で、選考会に臨んだのであるが、大半の委員が、自然主義時代から一歩も出ていない、という意見に屈せざるを得なかった。しかし、私は、作者の努力をみとめるのに、やぶさかではない。」
  「後日になって、当選作を出してもよかったのではないか、という気持が起ったが、選考会の席上では、どうしても、強く推す作はなかったのだから、やむを得ない。」
選評出典:『オール讀物』昭和47年/1972年4月号
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直木賞 67 昭和47年/1972年上半期   一覧へ
選評の概要 力作ぞろい 総行数49 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男55歳
候補 評価 行数 評言
加藤善也
男57歳
5 「かなり高く評価する。これには、一人の東京の下町女がよく描かれている。」
桂英澄
男54歳
9 「充分に、直木賞にあたいする力作である。」「幕末から明治にかけての変革期を生き抜いた一人の人物を、これだけ必死に描いた力作は、そうざらに見当るものではない。」
男47歳
11 「べつに、私には異論はなかった。」「全力投球の力作」「欠点はある。(引用者中略)肝心の悪女素伝のおそろしさが、全く描けていない」
男37歳
14 「べつに、私には異論はなかった。」「才華のほどを充分に発揮していた。」「欠点はある。(引用者中略)江戸爛熟期の風俗の調べがゆきとどかず、挿入の小唄が大正製であったりする不備があった。」
  「今回は、力作ぞろいであったことを、みとめる。」「私は、べつに、直木賞が、一期二人までの当選に限定する必要はなく、時としては、三人同時に出現してもいい、という気持がある。」
選評出典:『オール讀物』昭和47年/1972年10月号
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直木賞 68 昭和47年/1972年下半期   一覧へ
選評の概要 運不運 総行数52 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男55歳
候補 評価 行数 評言
  「今回は不作、とはいわぬまでも、辛うじて水準に達している感をまぬがれがたかった。」「印象としては、ますます、直木賞にあたいする秀作が現れ難くなった感がある。」
選評出典:『オール讀物』昭和48年/1973年4月号
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直木賞 69 昭和48年/1973年上半期   一覧へ
選評の概要 精進を祈る 総行数48 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男56歳
候補 評価 行数 評言
男38歳
20 「材料の点からも、その材料を巧みに生かした語り口の点からも、満票となることは、目に見えていた。」「直木賞の候補になるのは、はじめてのようであったが、幸運なスタートと思われた。つまり、作家として、世間に問うに、恰好の材料を、長部日出雄氏は、つかんだのである。」
男45歳
16 「まだ、自信を持って世間に問う好材料をさがしあぐねている模様であった。」「直木賞受賞を契機として、飛躍できる人と、私は、みた。そこで、あえて、藤沢氏にも受賞を、と私は主張したのである。」
  「他の候補作も、それぞれ一長一短があり、決して、水準以下ではなかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和48年/1973年10月号
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直木賞 70 昭和48年/1973年下半期   一覧へ
選評の概要 「トマト・ゲーム」を 総行数49 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男56歳
候補 評価 行数 評言
皆川博子
女44歳
14 「最も新しく、筆力もある、と思ったが、第一回の票決で、推したのは、私だけであった。」「現代の若者の風俗を描いて、すこしも退屈させない。いっそ悪達者といってもいい。」
選評出典:『オール讀物』昭和49年/1974年4月号
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直木賞 71 昭和49年/1974年上半期   一覧へ
選評の概要 独特な鉱脈 総行数52 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男57歳
候補 評価 行数 評言
男41歳
13 「努力すれば努力するほど、生きることの惨めさを露呈する人間の哀しさが、まことに巧妙に、描かれている。作者は、ようやく器用貧乏を脱して、自分独特の鉱脈を掘りあてたようである。」
半村良
男40歳
13 「当選作にしてもいい、見事なSF小説だ、と考えて、選考会にのぞんだが、意外に、票が集まらなかった。」「候補作品中、面白さに於て、随一であった。この作家は、こん後、異常に巧くなる人のような気がする。」
選評出典:『オール讀物』昭和49年/1974年10月号
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直木賞 72 昭和49年/1974年下半期   一覧へ
選評の概要 物語をつくる資質 総行数56 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男57歳
候補 評価 行数 評言
男41歳
12 「作者の他の作品を加味して推そうと考えて、選考会に臨んだ。」「私は、すでに、前回の「不可触領域」を高く買っていたし、この作者の活躍ぶりに、直木賞という重みを加えたかった。」
男43歳
40 「私は「アトラス伝説」を、小説としては読んでいなかった。小説として読めば、これほど退屈な物語はなかった。」「私が、読んだ限りでは、この作者は、資料あさりの努力家ではあるが、物語をつくる才能はきわめて乏しいのである。」
選評出典:『オール讀物』昭和50年/1975年4月号
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直木賞 73 昭和50年/1975年上半期   一覧へ
選評の概要 才能の片鱗 総行数46 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男58歳
候補 評価 行数 評言
  「純文学の題材のくだらなさは、目を掩わしむるものがあるが、一般大衆を対象としているはずの「直木賞候補作品」もまた、ほとんど退屈きわまるストーリイを、陳腐に展開している。」
選評出典:『オール讀物』昭和50年/1975年10月号
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直木賞 74 昭和50年/1975年下半期   一覧へ
選評の概要 小説のリアリティ 総行数52 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男58歳
候補 評価 行数 評言
田中光二
男34歳
14 「リアリティがない、という批判があったが、この作品は、はじめから、嘘っぱちなのである。嘘の面白さを、私は、受賞作よりも、高く買った。」「このSF作家は、将来、リアリティ(原文傍点)のある作品も書ける才能をそなえている、と私は期待する。亡父の才能より秀れているような気もしている。」
男38歳
38 「私は、(引用者中略)買わない。」「ノンフィクション・ノベル、という奇妙なジャンルがあるらしいが、私には、そんなジャンルをみとめることのばかばかしさが、先立つ。」「丹念に、犯行のありさまと逃亡経過を、辿ったところで、それは、小説のリアリティとはならない。」
選評出典:『オール讀物』昭和51年/1976年4月号
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直木賞 75 昭和51年/1976年上半期   一覧へ
選評の概要 レベルは低くない 総行数50 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男59歳
候補 評価 行数 評言
岩川隆
男43歳
6 「前回の当選作「復讐するは我にあり」よりも、はるかに秀れていた。不運といわざるを得ない。」
  「今回、該当作がなかったのは、かならずしも、候補作品のレベルがひくかったからだ、とは思わない。」「すくなくとも、今回の芥川賞の「限りなく透明に近いブルー」という、題名そのものさえ日本語になっていない、公衆便所の落書を清書(原文傍点)したような作品よりも、前述の候補作品(引用者注:「神を信ぜず」「サバンナ」「咆哮は消えた」「山桜」)の方が、質の上でも、上にある、と考えられる。」
選評出典:『オール讀物』昭和51年/1976年9月号
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直木賞 76 昭和51年/1976年下半期   一覧へ
選評の概要 絵空事の面白さ 総行数66 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男59歳
候補 評価 行数 評言
三浦浩
男46歳
11 「このスリラー小説には、現代の息吹きがある。ロンドン・パリ・京都を舞台にして、その視点を、今日の地球上の情勢の無気味な陰の世界へ置いている。」「リアリティがない、という批判もあったが、はじめから作りものに、リアリティがあるはずがない。」
男45歳
20 「出来ばえを、否定はしない。しかし、この作品は、“きだ・みのる”という奇人が実在したからこそ、つくられたのであり、一応まとまっている、というだけで、私には、一片の感動さえなかった。」
  「私は、直木賞は、「花も実もある絵そらごと」の面白さを、いかに巧妙に、現代の視点で書いたか――そういう小説に、与えるべきだ、と考える。」
選評出典:『オール讀物』昭和52年/1977年4月号
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直木賞 77 昭和52年/1977年上半期   一覧へ
選評の概要 もっと面白さを 総行数55 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男60歳
候補 評価 行数 評言
  「「直木賞」を与えるべき小説は、あくまでも、面白いエンターテイメントでなければならない、という気持を、このたびの候補作を読んで、ますます、深くした。」「結果は、ナシであった。当然であった、という思いがのこっている。」
選評出典:『オール讀物』昭和52年/1977年10月号
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直木賞 78 昭和52年/1977年下半期   一覧へ
選評の概要 三浦氏に執着する 総行数51 (1行=14字)
選考委員 柴田錬三郎 男60歳
候補 評価 行数 評言
三浦浩
男47歳
13 「受賞に、さいごまで執着した。これは、前作「さらば静かなる時」とあわせて考えて、この作者が、将来一方のリーダーとなる力量の持主と確信したからである。前作に比べて、犯罪の設定にいささか無理があるが、文章のスマートさ、テンポの快調は申し分なかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和53年/1978年4月号
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ブログ版 直木賞のすべて 余聞と余分
  柴田錬三郎〔選考委員〕VS 三浦浩〔候補者〕…ストーリーらしいストーリーのない純文学なんて、ああ、つまらないなと断言。  
  源氏鶏太〔選考委員〕VS 武田八洲満〔候補者〕…「選考委員会」という社会のなかにあっても、懸命にマジメにお勤め。  
  田辺聖子〔選考委員〕VS 黒川博行〔候補者〕…受賞できなかった作品も、大切に評するお人柄。  
  植田康夫(『週刊読書人』編集者) 直木賞・芥川賞とひと口に言っても、本の売れ方、全然違うんですよね。  
  千葉治平(第54回 昭和40年/1965年下半期受賞) この人のせいで二人の選考委員のクビが飛んだ!とさえ言われてきた、強烈な受賞者の誕生。  
  オール讀物新人賞 直木賞に直結した予備選考機関としてのお役目、お疲れさまでした。  
  柴田錬三郎賞 注。柴田錬三郎とはとくに関係がありません。  
  直木賞とは……候補作をろくに読まずに、のうのうと選考委員やってるようなやつらは、消えうせろ。――筒井康隆『大いなる助走』  
  1970年代、NOWでHOTなフィーリングが、直木賞の扉をたたく。 第73回候補 楢山芙二夫「ニューヨークのサムライ」  
  文壇  
  50冊の本 昭和53年/1978年5月号(創刊号)  
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