直木賞のすべて
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第88回

=候補者=
胡桃沢耕史
赤瀬川 隼
落合恵子
岩川 隆
森 瑤子
高橋 治
連城三紀彦


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Last Update[H19]2007/2/21

落合恵子
Ochiai Keiko
生没年月日【注】 昭和20年/1945年1月15日〜
経歴 栃木県宇都宮市生まれ。明治大学文学部英米文学科卒。文化放送入社、深夜放送『セイ!ヤング』で人気DJに。退社後、著述業に専念。昭和51年/1976年には児童書の専門店・クレヨンハウスを設立。
受賞歴 第2回日本文芸大賞女流文学賞(昭和57年/1982年)
日本ジャーナリスト会議奨励賞(昭和62年/1987年)ラジオ「女と戦争シリーズ」
日本婦人放送者懇談会賞(平成1年/1989年)
第41回産経児童出版文化賞(平成6年/1994年)『そらをとんだたまごやき』
エイボン女性年度賞功績賞(平成10年/1998年)
備考
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直木賞 88回候補  一覧へ

けっこんいじょう
結婚以上』(昭和57年/1982年11月・中央公論社刊)
書誌
>>昭和60年/1985年12月・中央公論社/中公文庫『結婚以上』
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし 0  
源氏鶏太 4 「如何にも才気に満ちた作品のように思えるが、読後の印象は薄かった。」
池波正太郎 0  
城山三郎 7 「都会的なしゃれた作品で、文章にも当世風のリズムがあって読みやすい。気のきいた構成と展開だが、いかにも人生がわかっているという感じがあるのは、どういうものであろうか。」
阿川弘之 0  
山口瞳 8 「男女関係の様相が変ってきているという枠組のなかで書いているように思われた。編集部の注文であったのかもしれないが、そんなものを跳ね飛ばさないと海千山千の選考委員を騙すことはできない。」
五木寛之 0  
村上元三 4 「五篇のうち、はじめの二作だけがおとなの小説になっていたが、あとの三篇はつまらない。」
水上勉 0  
選評出典:『オール讀物』昭和58年/1983年4月号
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文量
連作短篇集
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
ハンガーの花◇402号室
章立て
なし
登場人物
桂木曜子(ジャズ歌手)
木島耕二(コーヒーショップオーナー、曜子の恋人)
赤い驢馬◇502号室
章立て
なし
登場人物
小笠原信一郎(病院理事長)
聖子(信一郎の次男の妻、元看護婦)
こぼれ萩◇302号室
章立て
なし
登場人物
章子(出版社勤務の編集者)
数原俊也(章子の大学時代の恋人)
由美子(章子の娘、高校一年生)
地球を蹴って遊ぶ◇702号室
章立て
なし
登場人物
平戸裕治(大学浪人生、文房具店の息子)
青木圭子(裕治の幼馴染、呉服屋の娘)
小川大輔(喫茶店のオーナー、年齢不詳)
ひとりの風景◇602号室
章立て
なし
登場人物
高木律子(翻訳家)
信乃(律子の祖母、故人)
池田芙二夫(銀行員、律子の恋人)
坪谷隆一(インド帰りの陶芸家、律子の恋人)




直木賞 91回候補  一覧へ

なつくさ おんな
夏草の 女たち』(昭和59年/1984年1月・講談社刊)
書誌
>>昭和62年/1987年5月・講談社/講談社文庫『夏草の女たち』
>>平成2年/1990年1月・下野新聞社刊『栃木県近代文学全集 第4巻 短編集』所収
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収録作品の書誌
夏草の女たち
>>初出『小説現代』昭和58年/1983年6月号「東中野ハウスの夏」/単行本収録にあたり改題
待ち暮れて
>>初出『小説現代』昭和57年/1982年9月号
>>平成7年/1995年4月・ぎょうせい刊『ふるさと文学館 第十巻 栃木』所収
くちづけ
>>初出『小説現代』昭和58年/1983年11月号
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
山口瞳 0  
池波正太郎 8 「前回の候補作にくらべると、文章の粗さも消えて落ちつき、素直に、好感のもてる短篇集となった。」「精進の結果であろう。」
水上勉 0  
源氏鶏太 4 「大変な才筆であると思った。しかし、この才筆は、この題材にはそぐわない。」
井上ひさし 5 「「女性の幸不幸は、待つ時間の長短に比例する」というテーマの発見は素敵ですが、文章がやや紋切型で惜しい。」
渡辺淳一 0  
五木寛之 0  
黒岩重吾 0  
村上元三 4 「「くちづけ」が面白かったが、なんとしても三篇とも弱々しいし、候補になるだけでとどまった。」
選評出典:『オール讀物』昭和59年/1984年10月号
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文量
短篇集
夏草の女たち
章立て
「1」〜「9」
時代設定 場所設定
昭和27年/1952年  東京
登場人物
友子(小学生)
雅代(友子の母親、病院勤務)
棚橋謙一(友子の二歳年下の隣人)
待ち暮れて
章立て
「1」〜「7」
時代設定 場所設定
[時代不明]  東京〜栃木
登場人物
鈴木弥生(養護施設出身の16歳、日本人と黒人のハーフ)
木元カネ(菓子屋の老女)
藤堂信一郎(カネの息子、宇都宮の寺の跡継ぎ)
くちづけ
章立て
なし
時代設定 場所設定
[時代不明]  東京〜鎌倉
登場人物
岸田友岐子(ラジオCMディレクター、33歳の離婚経験者)
奥井紀夫(園芸の大学講師)




直木賞 92回候補  一覧へ

せいや かけ
聖夜の 賭」
(『オール讀物』昭和59年/1984年12月号)
書誌
>>昭和60年/1985年10月・文藝春秋刊『愛しいひと』所収
>>昭和63年/1988年7月・文藝春秋/文春文庫『愛しいひと』所収
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
山口瞳 0  
池波正太郎 0  
渡辺淳一 5 「後味は悪くないが、頭でつくりすぎ、人物が類型化しすぎている。男女の小説ではとくに理が勝ちすぎては興を殺ぐ。」
井上ひさし 0  
源氏鶏太 0  
水上勉 0  
黒岩重吾 4 「登場人物が類型的で、古色蒼然とした小説になってしまった。」
村上元三 4 「いつものことで、この作者は小器用に材料を扱い、そのために軽くなっている。」
五木寛之 0  
選評出典:『オール讀物』昭和60年/1985年4月号
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文量
短篇
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  ある街
登場人物
直子(「群雀」代理ママ)
矢島修(キワの甥、教材販売業)
進藤キワ(修の叔母、宝くじ売り、直子の隣人)
茂田(印刷屋)
真一(直子の息子、小学三年生)




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エーれっしゃ
A列車で 行こう』(昭和60年/1985年9月・新潮社刊)
書誌
>>昭和63年/1988年8月・新潮社/新潮文庫『A列車で行こう』
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
山口瞳 21 「全体を貫く一本の糸のようなものがほしかった。そうでないと、気の利いたセリフが浮いてしまう。」「後半のほうがいい。惜しかった。落合さんは格段に腕をあげた。」
池波正太郎 13 「多少の欠点はあるにしても、(引用者中略)あざとさ(原文傍点)がなく、これまでの彼女の候補作の中では、もっともよかったと、私はおもう。ジャズ・スポットを中心にした構成もよく、ことに〔第一夜〕の章がよかった。」「落合さんと、森田誠吾〔魚河岸ものがたり〕を受賞作として推した」
村上元三 9 「この作品の面白さは認める。しかしせっかくいろんな人間を描き分けていながら、いかにも軽い。それがこの作者の持味なのだが、もっと深く人間を掘りさげたほうがいい。」
藤沢周平 20 「落合さんのこれまでの作品は、疑わずに風俗に乗って書くような性質の軽さで損をしていたように思う。」「後半に移るにしたがって物語に厚みが加わり、第四章の老境の野田の物狂い、第五章のララバイのママを描いたところで、落合さんの筆は人生の深いところにとどいたと思った。あえて森田さんとの二作受賞を主張した理由である。」
井上ひさし 12 「はじめて候補にのぼった時分とくらべて、失礼だが大変な腕の上げようだと舌を巻いた。もっとも技術が洗練されるにつれて登場人物たちが小綺麗に、まとまりよく仕上ってしまうという危険もないではない。しかし筆者はこの作品に九十点はさしあげたい。」
黒岩重吾 11 「第二章以降はジャズが前面に出て来て人間の物語が稀薄になった。こうなるとジャズに興味のない読者は煩わしいだけである。氏の場合、人間の描写に作った部分が多い。余計なようだがもっと人間を凝視されたい。」
五木寛之 0  
陳舜臣 16 「最も印象にのこった」「連作の冒頭に、どうしようもない状況が示され、はたして救いはないのかと問いかけてくる。つづいて、さまざまな角度からの切りこみで、救いの可能性が暗示される。」「私はそこに清冽な熱気をかんじた。風俗もみごとに描けているし、この作家が大成することはまちがいない。」
渡辺淳一 9 「前回より説得力を増したが、なお人物に気取りがみえ、いま一つ存在感が薄い。」
選評出典:『オール讀物』昭和61年/1986年4月号
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文量
連作長篇
章立て
「第一章 唄えないひとよ」「第二章 夢一夜」「第三章 パパは王様」「第四章 ジャズ・キッズ」「第五章 夜明けの子守唄」
時代設定 場所設定
[同時代]  東京など
登場人物
木島裕一(ジャズピアニスト)
久保田和也(ジャズベーシスト)
真吾(ジャズドラマー)
ケイ夏木(アル中のジャズシンガー)
麦子(ゲイバーのママ)
久仁子(翻訳物の編集者)
璋一(久仁子の夫、バイクで事故死)
野田和平(野田興産社長)




直木賞 96回候補  一覧へ
『アローン・アゲイン』 (昭和61年/1986年11月・講談社刊)
書誌
>>平成2年/1990年4月・講談社/講談社文庫『アローン・アゲイン』
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
池波正太郎 7 「五回目の候補作だったが、いかにせん、今回の小説はちから(原文傍点)が弱かったと私はおもう。落合さんの場合は「これぞ」という作品を候補にしていただきたい。」
山口瞳 10 「受賞しても少しも不思議ではない。」「西洋料理の名人の拵えたポテト・サラダである。今回は、不幸にして、サラダがビーフ・ステーキの副えものになってしまった。」
渡辺淳一 0  
村上元三 5 「わたしは落合恵子氏のいい読者ではないので、申訳がないとは思うものの、いまのところ落合氏の作品は直木賞のものではない。」
井上ひさし 4 「最初の作は感動的だけれど、男が登場すると筆が甘くなる。」
藤沢周平 7 「冒頭のディスク・ジョッキーを描いた作品は出色の出来だったが、ほかの三篇が、この作家の安定した力を感じさせはするものの、話が風俗に流れすぎた。」
陳舜臣 22 「落合恵子氏のように新しい小説の担い手になるべき作家は、つねに自分の作品が警戒心をもって読まれることを覚悟しなければならない。」「前回の候補作にくらべて肩の力がとれているが、贅肉をそいだという見方と、軽くなったという見方が相半ばしたようだ。現代風俗と人間の深奥の愛憎とを合わせ鏡にして、小宇宙をうつし出す方法はけっしてまちがっていない。」
黒岩重吾 0  
五木寛之 40 「〈A列車で行こう〉のときとくらべて、作品が少し痩せてきたような気もしないでもない。それにしても五回までも水準以上の作品をコンスタントに発表しつづけた才能は、なみなみならぬものがあると思う。」「(引用者注:「カディスの赤い星」と)落合氏の作家的力量を合わせて二作受賞というところだろうか、とも考えていた。」
選評出典:『オール讀物』昭和62年/1987年4月号
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文量
連作短篇集
時代設定 場所設定
昭和50年代〜同時代  東京など
登場人物
彼女(ラジオ局社員で深夜放送DJ、退職後に子どもの本の専門店経営)
千加子(ラジオ局のコマーシャル・ディレクター)
母(「彼女」の母親)
耕太(内装デザイナー)
大北絵里子(子どもの本の専門店の主任)
ビッグガール・ドント・クライ
章立て
なし
ミッドナイト・スペシャル
章立て
なし
ムード・インディゴ
章立て
なし
アンチェイン・マイハート
章立て
なし




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