直木賞のすべて
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第74回

=受賞者=
佐木隆三

=候補者=
有明夏夫
片岡義男
白石一郎
沼田陽一
田中光二
醍醐麻沙夫


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Last Update[H20]2008/1/3

田中光二
Tanaka Koji
生没年月日【注】 昭和16年/1941年2月14日〜
経歴 旧朝鮮・京城生まれ。早稲田大学文学部英文科卒。NHK入局。退職後、有線テレビのディレクターを務めながら書いた『幻覚の地平線』で作家デビュー。父は小説家の田中英光。
受賞歴 第6回角川小説賞(昭和54年/1979年)『血と黄金』
第1回吉川英治文学新人賞(昭和54年/1979年)『黄金の罠』
処女作 「幻覚の地平線」
サイト内リンク 付録-吉川英治文学新人賞受賞作・候補作一覧(第1回)
子サイト
「余聞と余分」内
関連記事
2件/最新は平成19年/2007年7月8日記事(このページの下部にリンクあり)
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直木賞 74回候補  一覧へ

おお とうぼう
大いなる 逃亡』
(昭和50年/1975年11月・角川書店刊)
書誌
>>昭和52年/1977年10月・祥伝社/ノン・ノベル、小学館発売『大いなる逃亡』
>>昭和53年/1978年8月・角川書店/角川文庫『大いなる逃亡』
>>昭和63年/1988年5月・徳間書店/徳間文庫『大いなる逃亡』
>>平成14年/2002年2月・廣済堂出版/廣済堂文庫『大いなる逃亡』
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
水上勉 17 「印象にのこった。」「私には、田中さんの文章の気取りのようなものが気にかかってしかたなかった。筆力もある人なので、もう一作を待つという側に廻った。」
源氏鶏太 7 「私には、部分的な冴えに感心しながらも、読み終った後に、あるむなしさが残ってどうにもならなかった。せっかくの才能なのに、と思った。」
司馬遼太郎 20 「読者としては、田中光二氏「大いなる逃亡」がおもしろかった。頭から大うその世界へ入ってゆける楽しみは大げさにいえば心が躍るようである。」「が、私だけが面白がっていることが賞になるのかということになると、疑問を感じてしまう。」「受賞しないということも、ある意味ではこの種の娯楽性の高い作品にとって一つの名誉であるとも思った。」
柴田錬三郎 14 「リアリティがない、という批判があったが、この作品は、はじめから、嘘っぱちなのである。嘘の面白さを、私は、受賞作よりも、高く買った。」「このSF作家は、将来、リアリティ(原文傍点)のある作品も書ける才能をそなえている、と私は期待する。亡父の才能より秀れているような気もしている。」
石坂洋次郎 10 「面白いが、着想も文章も奔放すぎて、実感がうすい。」
村上元三 7 「わたしがスパイ小説の読みすぎのせいか、作者があとがきに書いている創作姿勢ほどには、この作品に新しさも面白さも感じられなかった。」
川口松太郎 15 「面白かった。読み終ってやや莫迦莫迦しくもあったが、然し笑ってすごせない感情もあった。」「「大いなる逃亡」の科学兵器は現実化する可能性を持っているのか、単なる空想にすぎないのか。作品の外の興味もある。」
今日出海 7 「若々しい筆致で、新しい題材に取り組んでいることは興味深いが、才筆は時に小説の安定感を失うことがある。作者も時に自分の才に不安を抱かぬだろうか。」
松本清張 13 「「謀略」をテーマにしたSF小説だが、宇宙人が現われる話よりも、はるかに将来の可能性をおぼえさせる。」「会話が翻訳小説のように気どりすぎて浮き上っている。活劇の連続も悪くはないが、少しドタバタすぎる。」「しかし、文章がうまく、田中光二君は有望な新人と思った。」
選評出典:『オール讀物』昭和51年/1976年4月号
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文量
長篇
章立て
「第一部」〜「第三部」
時代設定 場所設定
[同時代]  奄美・蛇石島〜東京〜鹿児島〜宮崎など
登場人物
竜崎晋(カメラマン)
石原(ハヤマ観光開発事業部次長)
長(三光商事勤務の始末屋)
聖子(モデル、竜崎の妻)
八代秋子(スタイリスト)





おうごん わな
黄金の 罠』
(昭和54年/1979年9月・祥伝社/ノン・ノベル)
書誌
>>昭和58年/1983年6月・集英社/集英社文庫『黄金の罠』
>>平成12年/2000年1月・日本文芸社/日文文庫『黄金の罠』
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他文学賞 吉川英治文学新人賞 1受賞 一覧へ
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし 16 「才能についてはすでに折紙つきであり、ここで改めて喋々する必要もあるまいが、しかしあえていえば、『黄金の罠』は、氏としては必ずしも快心の作ではなかったのではないか。」「読者は「おかしい。なぜこうも簡単に見つかるのだろう?」と首をひねるが、登場人物は「おかしいな?」とは思わない。これでは折角のドンデン返しの効果もうすれよう。」
尾崎秀樹 12 「意外性に富み、作者のエンターティンナーとしての力量をしめすものだった。彼の作品をいろいろ読んできた目には、必ずしも最高作とはうつらず、状況設定にも無理があるようだが、これまでのトータルな評価から受賞に賛成した。」
佐野洋 21 「強く推した。」「私自身は、冒険小説は好きではないのだが、このジャンルのものが、日本の読書界に、もっと受け入れられてもいいのではないか、とは日ごろから思っていた。」「構成の緊密度、個々の場面の描写力などにおいて(引用者注:「九頭の龍」と比べて)『黄金の罠』に軍配が上がるか、と秘かに考えていたところ、他の委員諸氏の評価も同様であった。」「二つの政治勢力の一方の側にコミットしている――と受取られかねない箇所があり、その点が気になった。」
野坂昭如 10 「田中光二(引用者中略)の作品はよく読んでいる、つまり文章に馴染んでいて、つい評価が高くなる。これでいいのではないか、作家の実績、先き行きをも加味して選考するのだから。」「少し荒っぽい、(引用者中略)そういった欠点にみえる部分も、芸によっちゃ個性、魅力たり得るのだ。」
半村良 5 「「黄金の罠」以外にも、たくさん受賞に価する作品がある。二人受賞になったのはそうした過去の作品を比較した場合、ややオクターブがさがっていたからだと思う。だが、それでも充分にいい作品だ。」
選評出典:『群像』昭和55年/1980年5月号
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ブログ版 直木賞のすべて 余聞と余分
  [H19]2007/7/8 小説現代 平成19年/2007年4月号〈第28回吉川英治文学新人賞決定発表号〉  
  [H19]2007/5/7 星新一 一〇〇一話をつくった人  
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