直木賞のすべて
直木賞のすべて

第51回

=候補者=
真木桂之助
草川 俊
桑原恭子
村山明子
諸星澄子
宮地佐一郎
林 青梧
藤井千鶴子


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Last Update[H20]2008/4/18

宮地佐一郎
Miyaji Saichiro
生没年月日【注】 大正13年/1924年9月6日〜平成17年/2005年3月8日
経歴 高知県高知市生まれ。法政大学国文科卒。師に亀井勝一郎がいる。
子サイト
「余聞と余分」内
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2件/最新は平成20年/2008年7月11日記事(このページの下部にリンクあり)
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直木賞 51回候補  一覧へ

とうけいえず
闘鶏絵図』(昭和39年/1964年4月・七曜社刊)
書誌
>>『オール讀物』昭和39年/1964年10月号
>>平成5年/1993年12月・ぎょうせい刊『ふるさと文学館 第四五巻 高知』所収
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他の収録作品
「落武者」「砦」「楚辞」「獄内」「奈半利川の風」「野中太内の死」「容堂の涙」
 
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
木々高太郎 7 「何か古い感じがあるのは、どこに原因があるか、作者達はこの点をよく考える必要があろう。」
大佛次郎 13 「世界は狭いが、私はこの充実した力量に感心した。詩情も豊かであった。」
今日出海 0  
海音寺潮五郎 91 「何よりも、未熟で不器っちょな文章が気になった。」「古風な文体必ずしも排すべきではないが、十分に習熟してから使わないと、鈍刀をもって彫刻するような結果になる。」
小島政二郎 7 「こんな燃焼の程度では、砂を噛むに等しい。」「長曾我部元親ともあろう人物の、闘鶏図のつまらなさ。」
中山義秀 0  
源氏鶏太 9  
川口松太郎 6 「最後まで残ったのは「闘鶏絵図」(宮地佐一郎)と「誰のための大地」(林青梧)であったが、どちらも欠点が多すぎて賛同を得るに至らなかった。」
村上元三 4 「文章の乱雑さと会話のまずさを、なんとかしなくてはいけない。」
松本清張 0  
選評出典:『オール讀物』昭和39年/1964年10月号
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文量
短篇
闘鶏絵図―晩年の長曽我部元親―
章立て
なし
時代設定 場所設定
戦国  高知〜京
登場人物
長曽我部元親(土佐の戦国武将)
盛親(幼名・千熊丸、元親の末子)




直木賞 64回候補  一覧へ

みやじけさんだいにっき
宮地家三代日記』
(昭和45年/1970年6月・光風社書店刊)
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
源氏鶏太 9 「大変な労作である。」「しかし、私にはこれを読みながら小説を読む愉しみは全く感じられず、寧ろ苦痛であった。」
石坂洋次郎 23 「私は時間がなくて静軒の分しか読めなかったが、三代分全部読んだのは源氏鶏太君一人だけだった。これは審査員の怠慢として自戒しているが、最初の支持者(小生もその一人)が多かったにも関わらず選に洩れたのは、創作なのか伝記なのか、その辺がハッキリせず、この長い日記を読み通す迫力に欠けていたという理由であろう。」
水上勉 18 「この仕事の完成に頭はさがるものの、さて小説としてどうか。」「とにもかくにも三分の二までを丹念に読んだが、あとは、銓衡後にゆっくり読む楽しみにしたことであった。」
村上元三 9 「果してこれが文学作品かどうか、いまでも疑問に思っている。」「努力には、敬意を払いたい。」
今日出海 7 「この十年にわたる労作に努力賞を献ずべきかも知れない。しかし私は感動すべきものが少なかったことを遺憾に思った。」
大佛次郎 23 「思いつきだけのものや書きなぐりの多い当世にこうした努力した作品こそ直木賞に値するものではないか、と思った。しかし、真面目過ぎて、ついて読むのに根気を要し、疲労を感じた。」「この作品は、直木賞には漏れても他のものよりも後まで残って、幸福なる少数の読者を見つけて行くだろう。作者はそれに安んずべきだし、もっと外の仕事、「小説」を書く気になっては、どうだろうか?」
柴田錬三郎 5 「資料として価値があり、小説としては、あまりにも読みづらい。むしろ、直木賞候補作品からはずすべきであった。」
川口松太郎 10 「なかなかの努力作だが小説なのか研究なのか記録なのか、その点の判断がつきかねた。」「直木賞は飽くまで文学でなければならないのだ。」
司馬遼太郎 13 「小説としての計量規準外の目方がありすぎる。」「その労については心の慄えるような敬意をおぼえる。が、多分に小説的であるにしても小説そのものでなく、むしろこの労作が小説としての評価の場におかれたことを気の毒に感じた。」
松本清張 8 「ほとんど家伝の資料(と思われる)無しには成立しない労作で、この点が独特でもありマイナスでもある。」
選評出典:『オール讀物』昭和46年/1971年4月号
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文量
長篇
章立て
「宮地静軒日記」【「一」〜「二十二」】「宮地春樹日記」【「一」〜「十五」】「宮地仲枝日記」【「一」〜「二十一」「結び」】
時代設定 場所設定
江戸中期〜後期[宝永年間〜天保年間]  土佐藩〜京〜江戸など
登場人物
宮地静軒(藩納戸方の次男、流謫のち八代豊敷の教育役)
宮地春樹(静軒の次男、土佐「教授館」儒者、一時山林奉行)
宮地仲枝(春樹の次男[妾腹]、儒学者・国学者、閉門蟄居のち復帰)
谷秦山(南海朱子学の儒者、静軒の師)
谷丹内真潮(秦山の孫、春樹の友であり仲枝の師、浦奉行大目付役)




直木賞 66回候補  一覧へ

きくざけ
菊酒』(昭和46年/1971年11月・光風社書店刊)
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
源氏鶏太 2 「読み辛いということで損をしていた」
川口松太郎 11 「文学的素養よりも好学心過剰が災いしている。文学は学問ではない。」「(引用者注:学問を)芸術の鍋で煮るという肝心の技術を身につけなければ作品の生れぬ事を知って貰いたい。」
石坂洋次郎 10 「この作者は、この文体を崩して、面白おかしい小説めいたものを書こうなどと迷わず、この調子で勉強された方がいいと思う。直木賞だけが世間に認められるチャンスではないのだから。」
司馬遼太郎 0  
村上元三 7 「作中に引用した和歌や詩を除いてしまうと、小説の部分が脆くて、頼りない。」「「狂火」を買うが、これも直木賞の作品としては力が弱い。」
柴田錬三郎 4 「直木賞候補にされるのがむしろ損である。この作者は、別の分野で活躍して欲しい人である。」
大佛次郎 16 「一番文章がよく(古いと言う声があった。私はそう信じない。いきいきとして的確で美しい性質を認めるべきである)、仕事の間口も広く、懸命すぎる硬いところが除かれれば、優れたものを幾らでも書けそうである。」
水上勉 0  
今日出海 12 「佳篇の力作であることに違いはない。しかし生硬な生真面目さが読む方をも窮屈にさせる。この辺は第三者の容喙を許さぬ個性的な問題ではあるが。」
松本清張 13 「この作者が一貫して土佐ものに取材する態度には敬服する。しかし材料の下にフィクションが身を細くしている。」「この作者の作風に「手がたい」という批評は、想像力の未育というように私には聞える。」
選評出典:『オール讀物』昭和47年/1972年4月号
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文量
短篇集
菊酒
章立て
「一」〜「七」
時代設定 場所設定
江戸[文政年間〜天保年間]  土佐藩
登場人物
鹿持源太雅澄(万葉集研究家)
お菊(源太の妻)
細木瑞枝(源太の友人)
福岡三野子(家老職の娘、源太の愛人)
清照の恋
章立て
なし
時代設定 場所設定
12世紀  宋[中国]
登場人物
李清姫(北宋の女詞人)
趙明誠(清姫の夫、金石文字研究家)
徽宗(宋の皇帝)
赤坂喰違顛末一書
章立て
「発端」「大警部中川の報告書」「右大臣岩倉具視の述懐」「武市熊吉の陳述」
時代設定 場所設定
明治初期  東京
登場人物
武市熊吉(土佐派征韓論者、岩倉卿暗殺を画策)
岩倉具視(右大臣、征韓論の反対者)
中川祐順(大警部)
狂火
章立て
なし
時代設定 場所設定
明治末期  高知〜東京
登場人物
私(語り手、多治、薬種商の嫁)
幸徳傳次郎(号・秋水、私の息子、社会主義運動家)
千代(傳次郎の妻)




ブログ版 直木賞のすべて 余聞と余分
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