直木賞のすべて
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第46回

=受賞者=
伊藤桂一

=候補者=
来水明子
笹沢左保
林 青梧
杜山 悠
陳 舜臣
各務秀雄


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Last Update[H20]2008/6/1

林青梧
Hayashi Seigo
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生没年月日【注】 昭和4年/1929年11月19日〜平成19年/2007年3月30日
経歴 本名=亀谷梧郎(カメガイ・ゴロウ)。旧朝鮮平壌生まれ。東京出身。東京都立大学人文学部英文学科卒。日大豊山高校、日本大学芸術学部で教壇に立つ。教職のかたわら、『文芸日本』『文学者』などに小説を発表。のち南京大学客員教授。
受賞歴 第39回芥川賞候補(昭和33年/1958年)「第七車輛」
第40回芥川賞候補(昭和33年/1958年)「ふりむくな奇蹟は」
第41回芥川賞候補(昭和34年/1959年)「橋」
第1回社会党文芸賞
中国国家友誼奨
子サイト
「余聞と余分」内
関連記事
2件/最新は平成19年/2007年12月16日記事(このページの下部にリンクあり)
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だいななしゃりょう
第七車輛」(『文藝日本』昭和33年/1958年4月号)
書誌
>>『文學界』昭和33年/1958年6月号再録
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芥川賞 芥川賞 39回候補 一覧へ
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
石川達三 0  
川端康成 0  
中村光夫 4 「一番よくまとまっていました。しかしこの極限状況を扱った観念小説には、拡がりと実行が欠けていて、概念の図式としての印象しか与えません。」
丹羽文雄 2 「作者の力を感じさせる。この人の将来はたのしみである。」
瀧井孝作 9 「異常な場合の雰囲気はやや想像されるが、この題材は、小説としては何か淡いようだ。」「妙な心理描写などが却ってそらぞらしくて、失敗ではないかしら。」
佐藤春夫 7 「観念小説として見ればよかろうという僕の説に対して同感者は一人もなく、その代りに文章の硬さ(これはひとりこの作者ばかりではなく共通の弱点だが)や描写力の欠けているのが挙げられるだけであった。」
井伏鱒二 0  
舟橋聖一 0  
永井龍男 0  
井上靖 3 「野心的な力作ではあったが、設定の多少の無理があり、部分的に説明不足のところがあった。」
宇野浩二 9 「しいて誉めて言うと、鬼気にみちた気はいをまざまざと感じさせる」「全体が概念的であり観念的であるので、小説として大へん物たりない作品になった。」
選評出典:『芥川賞全集 第五巻』昭和57年/1982年6月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和33年/1958年9月号)
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きせき
「ふりむくな 奇蹟は」
(『文芸日本』昭和33年/1958年12月号)
書誌
>>『文藝春秋』昭和34年/1959年3月号
>>昭和34年/1959年4月・光風社刊『ふりむくな奇蹟は』所収
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芥川賞 芥川賞 40回候補 一覧へ
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
中村光夫 0  
瀧井孝作 7 「前回の候補作「第七車輌」よりも、この方が筆力があるし、題材もよい。」「敵味方の心持の入り乱れた場合の、六ケしい心理は、まだ描き足りないかもしれないが、ともかく、溌剌としたものがあってよかった。」
丹羽文雄 4 「前の「第七車輌」の方がよかった。今度の小説はこれだけの内容にしては、枚数が足りなかった。」
舟橋聖一 5 「「第七車輌」という前回の候補作のほうが面白かった位で、今回ので授賞という段取りにはならないが、この人の努力は買える。」
石川達三 0  
佐藤春夫 19 「酷評すれば「おとなの紙芝居」と云いたくなるほど粗雑な筋書風である。描写主義でなく叙述風に試みたものだとはわかるが、それでもまだ未熟のそしりは免れまい。この手法必ずしも悪くはない。しかしもう少し研究しなければなるまい。」「地道に文学の大道を行こうとするこの作者の態度は猟奇的な取材を末梢神経的に取扱って読者の劣情に媚びようとする風のないのを好しと思った。」
井伏鱒二 2 「私はアレルギー疾患のため(引用者中略)読み残した。」
川端康成 3 「(引用者注:金達寿の)「朴達の裁判」のために損をした。」
井上靖 0  
永井龍男 4 「前回のものの方が優れている。」
宇野浩二 1  
選評出典:『芥川賞全集 第五巻』昭和57年/1982年6月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和34年/1959年3月号)
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はし
橋」(『文學者』昭和34年/1959年5月号)
芥川賞 芥川賞 41回候補 一覧へ
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
石川達三 0  
丹羽文雄 0  
舟橋聖一 5 「心を惹かれた。「第七車輌」以来、この人の朝鮮物には、馴染を重ねた。然し、「橋」が前作より傑れているとは思わなかった。「橋」にあつかわれた逮捕事件は面白いが、各人物に熱が足りないようである。」
井伏鱒二 0  
中村光夫 0  
永井龍男 0  
川端康成 0  
佐藤春夫 0  
井上靖 1 「氏の前作に及ばず、」
瀧井孝作 1 「前回の候補作に遠く及ばず。」
宇野浩二 0  
選評出典:『芥川賞全集 第六巻』昭和57年/1982年7月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和34年/1959年9月号)
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直木賞 46回候補  一覧へ

におう
仁王」(『文学者』昭和36年/1961年11月号)
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
木々高太郎 3 「むきになりすぎてはいまいか、」
源氏鶏太 3 「各務氏についていったこととおんなじである。(引用者注:感動があったものの文学的な感動とは違っていたこと)」
中山義秀 4 「救いが感じられない。そのため折角の力作を効果の弱いものにしてしまった憾みがある。」
大佛次郎 0  
川口松太郎 0  
海音寺潮五郎 0  
今日出海 0  
松本清張 7 「私は「仁王」をわりと買っていたほうだ。このテーマは新聞で読んだことがあるが、作者がそれからヒントを取ってここまで小説にした技術を買いたい。」
村上元三 6 「主人公とその妻、弟子たちとの関係が月並すぎるし、製作過程の描写も、ただ調べて書いているというだけで、一向に目の前へ浮び上って来ない。」
小島政二郎 1 「新鮮味がない。」
選評出典:『オール讀物』昭和37年/1962年4月号
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直木賞 51回候補  一覧へ

だれ だいち
誰のための 大地』
(昭和39年/1964年5月・南北社/南北社新鋭創作叢書)
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
木々高太郎 23 「よく調べることも調べてあり、大きな構想もあり、それと落着いた筆力もある。然し、若し欠点があるとしたら、それはもっと柔軟な筆と、フィクションにすぐれた力を欲しい。」
大佛次郎 14 「時間的な、こくめいな展開が、やや常套さを覚えさせるが力作で、特に朝鮮の人たちのミゼールをよく描いてある。」「ただ出て来る軍人が一様に悪玉の臭気を出すのが彫りが浅いと思われた。」
今日出海 29 「一等に推し、これ一本に賭けた。」「林青梧という人はどういう人か知らないが、次の機会にまたといっても、あのような力作はそう何作も出来るものではあるまい。」
海音寺潮五郎 19 「力作には違いないが、努力に相応する効果が上がっているとは思えなかった。」「人を酔わせるものがないのだ。力作ではあるが、秀作ではないのであろう。」
小島政二郎 10 「これを材料にしてもう一度小説に組み立て直したら、面白くって心を打つ小説になっただろうと思ったほど素材的だ。この作者に、直木賞的構想力がもっと旺盛だったら、実にスケールの大きな見事な小説になったのではないかと惜しまれた。」
中山義秀 0  
源氏鶏太 23 「力作である。よく調べてあり、そこに敬意を表するが、しかし、小説的な部分がどうもうまく描けていないので、そこに敢て推し切れなかった弱味があるような気がした。」
川口松太郎 6 「最後まで残ったのは「闘鶏絵図」(宮地佐一郎)と「誰のための大地」(林青梧)であったが、どちらも欠点が多すぎて賛同を得るに至らなかった。」
村上元三 10 「フィクションの部分が大して肉付けになっていないし、力作という以外に、あまり感銘は受けなかった。」
松本清張 8 「視点が、あちこちと飛んで安定感がなく、人物の性格も類型的な曖昧さに終っている。事実の部分が面白く創作の部分が詰らないというのは困るのである。」
選評出典:『オール讀物』昭和39年/1964年10月号
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文量
長篇
章立て
「第一章」〜「第四十九章」
時代設定 場所設定
昭和初期  中国東北部(満洲)
登場人物
坂上徹(日本総領事館書記生、間島付のち奉天付)
大島初音(右翼団体・満洲青年連盟員、ハルピン総領事の娘)
清原(間島副領事、のち長春領事)
林田(奉天総領事)
森(奉天領事)
姜大国(朝鮮人、間島への移民)
姜成鎮(姜大国の息子、17歳)
張相壁(旧朝鮮革命軍の一員、本名・張烈)
夏川(満洲浪人)
駒子(長春の娼婦)
篠田(大尉、上三峰独立守備隊中隊長、初音の許婚)
秦立文(龍井商埠局長、中国人)




直木賞 63回候補  一覧へ

なんぼくちょう ぎわく くすのきがっせんちゅうもん
南北朝の 疑惑―― 楠木合戦注文』
(昭和45年/1970年4月・創思社刊)
書誌
>>初出『宴』(第九章まで)
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
川口松太郎 0  
石坂洋次郎 0  
海音寺潮五郎 18 「あらゆる点において未完成である。第一、散所というものがその学者の説そのままに抽象的で、生き生きとした具体化が行なわれていないから、少しも人を打たない。」「この作品は材料を集め、一応の構成をしてみたというまでのものである。」
源氏鶏太 7 「意外に点が集まらなかったのは、楠正成に対する解釈がこれでは納得が出来ないということであったようだ。しかし、それとは別に私には結構面白かった。」
柴田錬三郎 0  
村上元三 5 「べつに新しい解釈もないし、内容が題名にそぐわない。正成討死以後の南北朝の葛藤を書くべきであろう。」
今日出海 0  
水上勉 13 「正成一族のことを知らなかったので興味ぶかく読んだ」「私は小説として読み、その力量を感じていた。だが、積極的に推せなかった。授賞二作に比べたせいである。」
松本清張 6 「ベテランに似合わず生硬で、文章の大時代なのには当惑した。「新解釈」も目新しいものでなく、それほどの「史観」も感じさせなかった。」
司馬遼太郎 15 「この人物をあつかおうとするかぎりは、たとえ小説であれ、何世紀かの日本の思想史そのものと対決して、それを打ちたおすほどの覚悟と準備が必要で、残念ながら、この作品はそれに至っていない。」
選評出典:『オール讀物』昭和45年/1970年10月号
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文量
長篇
章立て
「第一章」〜「第二十五章」
時代設定 場所設定
鎌倉末期  南河内〜京など
登場人物
楠木正成(水分の散所長者)
楠木四郎正氏(正成の弟、隠れ組の総指揮者)
和田七郎正季(正成・正氏の弟)
久子(正成の妻)
富子(正季の妻、和田助康の娘)
小波(河原衆・武熊法師の娘)
藤乃(正季の友・石川豊麻呂の妹)
みかど(後醍醐天皇、大覚寺統)
大塔宮(尊雲法親王、大覚寺統の宮)




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