直木賞のすべて
直木賞のすべて

第45回

=受賞者=
水上 勉

=候補者=
松本 孝
井口朝生
永岡慶之助
樹下太郎
永井路子
大屋典一
杜山 悠


候補作家の群像
トップページ
受賞作・候補作一覧
受賞作家の群像
選考委員の群像
選評の概要
小研究
大衆選考会
リンク集
マップ

候補作家の一覧へ
前の回へ後の回へ


Last Update[H20]2008/5/14

杜山悠
Moriyama Yu
生没年月日【注】 大正5年/1916年12月13日〜平成10年/1998年3月10日
経歴 本名=茶谷幸男。兵庫県神戸市生まれ。高小卒。神戸新聞社勤務ののち、作家へ。
受賞歴 講談社倶楽部賞「ギスカン」
備考
Google
検索結果
  - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -


直木賞 45回候補  一覧へ

じんや むら
「お 陣屋のある 村」
(『大衆文藝』昭和36年/1961年2月号)
書誌
>>昭和51年/1976年9月・カイガイ出版部刊『お陣屋のある村』所収
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
源氏鶏太 5 「昔の百姓生活のみじめさがよく出ているが、小説としての盛り上りに不足しているようだった。」
木々高太郎 0  
川口松太郎 0  
吉川英治 13 「もし次席をということでもあるなれば、私は躊躇なく(引用者中略)推す。克明で深味のある佳い作品ではあるが、「村」が「人」が描きつくせたとはいわれない。」「一資料によらずほかの資料もよくこな(原文傍点)しえてこれくらいに書ける人であったらゆくゆく至嘱に値しよう。」
海音寺潮五郎 0  
小島政二郎 0  
村上元三 7 「既成作家だったら、おそらく敬遠したに違いない地味な材料を、よくここまで書き込んであるが、今から作品に向う態度まで地味になってしまってはいけない。」
今日出海 0  
大佛次郎 15 「感心した。暗い話だが、よく截り込んで書いてあるし、ひょっとしてこれが日本で自然主義の時代に発表せられたものなら、どんなに人を驚かしたろうかとまで考えて見た。それと、この作品には、稀薄にしか大衆文学にないしっかりした立場がある。」「技術以外のものを持っている。」
中山義秀 0  
松本清張 21 「感心した。小藩の末端出先機関の小役人が生き生きと描かれている。」「農民の描写が類型的な暗さに終ったのは惜しい。」「派手な過剰描写の多い時代小説の中では、こういう作品がかえって稀少価値を持つようになった。」「(引用者注:「雁の寺」の他に)もう一作を新人から採る意味で、私は杜山氏を推した。」
選評出典:『オール讀物』昭和36年/1961年10月号
      - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
文量
短篇
章立て
「(一)」〜「(十)」
時代設定 場所設定
江戸中期  西国にある上総国姉崎の飛地
登場人物
友助(若い百姓)
助七(友助の父)
森田源之介(藩からの出向勘定役)
高木左門(陣屋の元締役)
しげ(友助の姉)
四郎吉(振売り、しげの許嫁)




直木賞 46回候補  一覧へ

あわいしゅく にんそく
粟井宿の 人足」
(『大衆文藝』昭和36年/1961年11月号)
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
木々高太郎 6 「むきになりすぎてはいまいか、」「材料精細だが、これは二三度オールに書かせれば、よくなると思う。」
源氏鶏太 14 「調べたことを残らず書いてあるという難はあるが、しかし、下層階級のたくさんの登場人物の感情の動きを鮮明に描いている。」
中山義秀 4 「救いが感じられない。そのため折角の力作を効果の弱いものにしてしまった憾みがある。」
大佛次郎 6 「前回の作品の方がよかった。同じ暗くとも非情なところが、線がきっぱりしていた。今度のは、どこか汚れがある。」
川口松太郎 8 「直木賞作品としては暗すぎるので毎回すれすれの線まで行きながら当選しないのは惜しい。」「もう一つ視野を広げて努力される事を希望したい。」
海音寺潮五郎 19 「この前の作品がよいという意見が多かったが、ぼくには今度の方がよいと思われた。」
今日出海 12 「読みごたえはあるが、読み終えた後の陰惨さは拭い切れない。それに調べが綿密すぎて却て鼻にもつく。」
松本清張 11 「この作者が克明に資料を調べている態度には好感がもてるし、藩の小役人と、百姓、人足といった最下級の庶民の群れとの対立を追及している一貫した作業に好意をもっている。」
村上元三 12 「この作者の大衆文学に対する考え方を、ここらで一度、改めたほうがいいと思う。しかし、こんどの候補作品の中で、わたしはこの作品を第一位に推した。」
小島政二郎 10 「惜しいことにテーマが分裂している。その点、作品の説得力を稀薄にしている。」「この作者の文章は、いい意味の低い調子でなかなかいい。」
選評出典:『オール讀物』昭和37年/1962年4月号
      - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
文量
中篇
章立て
「権と女人足」「粟井七丁宿」「人足問題」「雨」「笹屋の武士ら」「雲助」「立場」「留吉頭」「暮れ六つ」「混乱」「無縁墓」
時代設定 場所設定
江戸中期[享保年間]  中国地方・粟井宿
登場人物
東五郎(伝馬継立問屋「関屋」主人)
柚木亮馬(八代藩の道中宰領)
権(若い人足)
お由(作州出身の女人足、権の姉貴分)
常八(関屋の人足頭)
お柳(常八の一人娘)
留吉(お柳の息子)
お登志(東五郎の妹)
三河(古参株の人足、自称・元三河武士)




直木賞 47回候補  一覧へ

ぶらい けいず
無頼の 系図』(昭和37年/1962年3月・東京文藝社刊)
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
木々高太郎 4 「奇構をそれからそれへと出したいという意図でスリルを減殺して了った。」
海音寺潮五郎 0  
源氏鶏太 3 「面白かったのだが、何か荒唐無稽の感じがした。」
村上元三 0  
中山義秀 3 「それぞれ読みごたえがあった。」
小島政二郎 6 「これは面白かった。ただ、(引用者中略)くどいのが傷だ。このくどさが、作品から品を奪っている。」
大佛次郎 0  
川口松太郎 0  
今日出海 0  
松本清張 2 「前二回の作品より低下」
選評出典:『オール讀物』昭和37年/1962年10月号
      - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
文量
長篇
章立て
「古猪」「行信多生」「青い季節」「雪と命と」「春の音」「灼ける太陽」「男と女」「山の国びと」
時代設定 場所設定
平安  丹波〜都
登場人物
むりょうじ(熊狩りの得意な青年)
たど(猪の家の青年)
げん(むりょうじの友人)
こばえ(げんの妹)
スカタナ(山麓に住む紅毛の娘)
さへじ(山の一族の長)
じろまる(さへじの息子、行方不明)
志麿昌輔(検非違使の役人)




ページの先頭へ

トップページ受賞作・候補作一覧受賞作家の群像選考委員の群像選評の概要
小研究大衆選考会リンク集マップ || 候補作家の一覧へ前の回へ次の回へ