直木賞のすべて
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第38回

=候補者=
城山三郎
金川太郎
滝口康彦
小林 実
池波正太郎
小田武雄
碧川浩一
瓜生卓造


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Last Update[H20]2008/3/19

滝口康彦
Takiguchi Yasuhiko
生没年月日 大正13年/1924年3月13日〜平成16年/2004年6月9日
経歴 本名=原口康彦。長崎県佐世保市生まれ。北多久尋常高小卒。運送会社事務員、炭鉱鉱員、NHK契約ライターなどを経る。
受賞歴 第54回サンデー毎日大衆文芸入選(昭和33年/1958年)「異聞浪人記」
第15回オール讀物新人賞(昭和34年/1959年)「綾尾内記覚書」
処女作 「高柳父子」(『オール讀物』昭和32年/1957年8月号)
サイト内リンク 小研究-記録(候補回数)
付録-オール讀物新人賞受賞作一覧(第15回)
子サイト
「余聞と余分」内
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2件/最新は平成20年/2008年3月23日記事(このページの下部にリンクあり)
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直木賞 38回候補  一覧へ

たかやなぎふし
高柳父子」(『オール讀物』昭和32年/1957年8月号)
書誌
>>昭和33年/1958年9月・東京文芸社刊『代表作時代小説 昭和三十三年度』所収
>>昭和48年/1973年1月・新人物往来社刊『鍋島藩聞き書き』所収
>>昭和53年/1978年7月・東京文芸社刊『代表作時代小説 第四巻』[普及版]所収
>>昭和54年/1979年10月・新人物往来社刊『異聞浪人記』所収
>>昭和57年/1982年9月・光風社出版刊『滝口康彦傑作選1 異聞浪人記 士道無残』所収
>>昭和59年/1984年12月・講談社/講談社文庫『遺恨の譜』所収
>>昭和62年/1987年11月・講談社/講談社文庫『謀殺』所収
>>平成3年/1991年1月・立風書房刊『滝口康彦士道小説傑作選集(上) 拝領妻始末』所収
>>平成4年/1992年5月・講談社刊『歴史小説名作館 剣の道はるか 江戸1』所収
>>平成8年/1996年9月・新潮社/新潮文庫『遺恨の譜』所収
>>平成11年/1999年12月・リブリオ出版/もだん時代小説第12巻『滝口康彦集 大きな活字で読みやすい本』所収
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
吉川英治 4 「一応は候補にのぼるべき巧さや内容はもっているものであった。」
井伏鱒二 0  
木々高太郎 0  
永井龍男 4 「あまり旧套過ぎると思われた」
小島政二郎 0  
大佛次郎 0  
村上元三 8 「いまの時代小説に欲しい新鮮さが不足している。」
川口松太郎 5 「主題も筆力も形通りで新人らしい清新さがなかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和33年/1958年4月号
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文量
短篇
章立て
「一」〜「八」
時代設定 場所設定
江戸前期[寛永年間〜延宝年間]  佐賀支藩小城
登場人物
高柳外記(小城藩士)
高柳織部(外記の父親、前藩主・鍋島元茂の腹心)
鍋島兵部(老臣)




直木賞 55回候補  一覧へ

「かげろう 記」(『城』32号[昭和41年/1966年5月])
書誌
>>昭和49年/1974年☆月・新人物往来社刊『薩摩軍法』所収
>>昭和54年/1979年10月・新人物往来社刊『異聞浪人記』所収
>>昭和56年/1981年12月・講談社/講談社文庫『薩摩軍法』所収
>>昭和57年/1982年12月・立風書房刊『滝口康彦傑作選4 貞女の櫛 女人哀傷』所収
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
川口松太郎 0  
海音寺潮五郎 0  
村上元三 4 「経歴も古い人なのだが、今からこう小器用にまとまってしまってはいけないと思う。」
大佛次郎 0  
柴田錬三郎 0  
水上勉 0  
松本清張 0  
源氏鶏太 0  
中山義秀 4 「それぞれの面白さを発揮しているが、感銘はなかった。」
今日出海 0  
選評出典:『オール讀物』昭和41年/1966年10月号
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文量
短篇
章立て
「一」〜「八」
時代設定 場所設定
江戸後期[天保年間]  薩摩藩
登場人物
有川伊織(お船手方、幕吏案内役)
千鶴(国分源右衛門の娘、伊織の結婚相手)
調所笑左衛門(薩摩藩家老)




直木賞 57回候補  一覧へ

きり そこ
霧の 底から」(『城』昭和42年/1967年3月号)
書誌
>>昭和42年/1967年10月・東京文芸社刊『代表作時代小説 昭和四十二年度』所収
>>昭和50年/1975年☆月・おりじん書房刊『遺恨の譜』所収
>>昭和55年/1980年7月・東京文芸社刊『代表作時代小説 第十三巻』[普及版]所収
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎 0  
川口松太郎 0  
源氏鶏太 0  
村上元三 5 「この作者のいつもの作品から抜きん出ていないし、もうそろそろ新しい傾向の作品が生れてもいいのではなかろうか。」
海音寺潮五郎 13 「この人は古い大衆小説のテクニックが身につきすぎている。」「一ぺん思いきり型を忘れて、人間の本性の中にもぐりこんでみたらどうだろう。」
今日出海 0  
中山義秀 0  
柴田錬三郎 0  
水上勉 0  
松本清張 0  
選評出典:『オール讀物』昭和42年/1967年10月号
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文量
短篇
章立て
「一」〜「十二」
時代設定 場所設定
江戸幕末  人吉藩
登場人物
深水主税(近習)
日野貫蔵(近習、主税の親友)
相良越前守頼基(藩主)
おしの(鍛冶工の娘)
新宮行蔵(藩侯の遠縁、尊王派・荻野流派の旗頭)
なみ(主税の許嫁、行蔵の義理の妹)
松本了一郎(佐幕派・洋式派の大立物)




直木賞 68回候補  一覧へ

ちゅうしゅうじゅうごにち
仲秋十五日』(昭和47年/1972年9月・光風社書店刊)
収録作品の書誌
仲秋十五日
>>初出『別冊小説新潮』87号[昭和47年/1972年7月]
>>『オール讀物』昭和48年/1973年4月号
>>昭和48年/1973年5月・東京文芸社刊『代表作時代小説 昭和四十八年度』所収
>>昭和49年/1974年☆月・新人物往来社刊『薩摩軍法』所収
>>昭和51年/1976年6月・講談社/講談社文庫『篝火の燃ゆる街道』所収
>>昭和56年/1981年12月・講談社/講談社文庫『薩摩軍法』所収
>>昭和57年/1982年9月・光風社出版刊『滝口康彦傑作選1 異聞浪人記 士道無残』所収
>>昭和57年/1982年10月・東京文芸社刊『代表作時代小説 第十九巻』[普及版]所収
>>昭和59年/1984年12月・講談社/講談社文庫『遺恨の譜』所収
>>平成3年/1991年1月・立風書房刊『滝口康彦士道小説傑作選集(下) 坂崎乱心』所収
>>平成4年/1992年1月・講談社刊『歴史小説名作館5 戦国2 雲のかかる峰』所収
>>平成8年/1996年9月・新潮社/新潮文庫『遺恨の譜』所収
>>平成11年/1999年12月・リブリオ出版/もだん時代小説第12巻『滝口康彦集 大きな活字で読みやすい本』所収
>>平成19年/2007年3月・小学館/小学館文庫『時代小説アンソロジー3 武士道』所収
下野さまの母
>>昭和43年/1968年10月・東京文芸社刊『代表作時代小説 昭和四十三年度』所収
>>昭和55年/1980年8月・東京文芸社刊『代表作時代小説 第十四巻』[普及版]所収
>>昭和57年/1982年9月・講談社/講談社文庫『拝領妻始末』所収
>>昭和57年/1982年12月・光風社出版刊『滝口康彦傑作選4 貞女の櫛 女人哀傷』所収
>>平成3年/1991年1月・立風書房刊『滝口康彦士道小説傑作選集(下) 坂崎乱心』所収
>>平成8年/1996年9月・新潮社/新潮文庫『遺恨の譜』所収
その心を知らず
>>昭和58年/1983年11月・講談社/講談社文庫『葉隠無残』所収
>>平成7年/1995年9月・新潮社/新潮文庫『上意討ち心得』所収
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
大佛次郎 24 「文章がよく洗い出されて、整った結晶を見るように感ぜられるものでも――私は最後まで熱心にこの作者の一群の作品に授賞を主張したのだが――形が整い過ぎて、ある弱さがあるのを否定出来なかった。しかし、このひとは自分が固めて来た道を進むより他はないようである。」
源氏鶏太 35 「この作家は、二十年間同じ傾向の作品しか書いていないという説があった。それは非難に類する言葉かとも思えたが、私は、だからこそ立派だといいたかった。」「どの作品にも情感が満ちていて、よくひねりが利いていた。立派なプロで通る。」
石坂洋次郎 7 「支持者も多かったが、私には環境のせいで歪められた武士気質にどうしても溶けこめないものがあった。」
司馬遼太郎 16 「他の候補作にくらべて文章に気品があり、技倆も堅牢である。しかしこの作品が背負っている何物かが、目をおどろかすような新鮮さがないという致命的なことで難があった。」
川口松太郎 23 「これだけがやや纏った短篇で、武士の生活をよく描いている。」「ただ残念な事にこの短篇集に納めた他の作品が悉くつまらない。」「この人は今後よい作品を書く下地だけ持っているが、まだ小説を組み立てる構成を知らず、良い材料を掴みながら材料流れに終っている。」
水上勉 36 「氏の簡素な文体は叙事の妙を得ており、こころにくいところがあった。すでに自分の世界、せまくてもこれを持つことは大したことではないか、と思ったりして、迷った末に授賞組にまわったのである。」
村上元三 26 「「仲秋十五日」に一票を入れるべきかどうか、銓衡会場でわたしの気持は二転三転した。」「これまで同じようなテーマの作品をいくつも読んで、正直なところ、いささか倦きた。」「直木賞というのには、最後にためらいが起り、反対票を入れた。」
今日出海 6 「委員全体が最後まで討論した力作であるが、それだけの資格のある真面目な作品であることを附記して、今後の努力を期待する。」
柴田錬三郎 35 「一頭地を抜いた秀作ならば、文句はないところであった。(引用者中略)多少過酷な云いかたをすれば、この作家は、将来、われわれを納得させるだけの仕事をするかどうか、疑問であった。将来に可能性の薄い作家を、つよく推薦する気にはなれなかった。」
松本清張 15 「内容は氏のこれまでの域を出ていない。」「「忠義道徳」と人間性との間に潰れてゆく「個」が描けていない。描いたつもりで抽象的である。」「氏に「発見」を望みたい。」
選評出典:『オール讀物』昭和48年/1973年4月号
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文量
短篇集
仲秋十五日
章立て
「一」〜「八」
時代設定 場所設定
江戸初期  島津領日向
登場人物
淵脇平馬(郷士、切腹)
とせ(平馬の妻)
押川治右衛門(平馬の親友、平馬と共に切腹)
伊集院源次郎忠真(かつて島津家に謀反を起した島津家臣)
下野さまの母
章立て
「一」〜「八」
時代設定 場所設定
江戸後期[安永年間〜寛政年間]  対馬藩
登場人物
波多野修理(元・中老)
若狭さま(藩主の異腹弟・種寿の母親)
下野さま(幼名・富寿、種寿の異腹兄)
二振り左文字
章立て
「一」〜「七」
時代設定 場所設定
江戸中期[明暦年間]  肥前小城
登場人物
松枝伊織(お目見え以上の武士)
志津(伊織の妻)
くみ(松枝家の女中)
その心を知らず
章立て
「一」〜「八」
時代設定 場所設定
江戸後期  肥前佐賀
登場人物
夏目甚内(男やもめとなった武士)
小弥太(甚内の義兄、親友)
みな(小弥太の末妹)
都城隊の若者たち
章立て
「一」〜「九」
時代設定 場所設定
江戸幕末  京都
登場人物
坂元与八郎(都城一番隊の伍長)
竜岡左八郎(小隊長)
横山藤助(与八郎の介添、伍長助)
内藤将左衛門(都城一番隊の戦兵)




直木賞 70回候補  一覧へ

ひゅうがのべおか ざる
日向延岡のぼり 猿」
(『小説宝石』昭和48年/1973年7月号)
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
水上勉 0  
源氏鶏太 3 「材料の目のつけどころに狂いがあったようだ。」
石坂洋次郎 7 「少し暗い。人々の生活に合理性がまったくないのが、昔のことだが気にかかる。」
司馬遼太郎 9 「いつも主題がおなじだけについ以前の作品と比較する気持が動くが、以前よりはやや見劣りがした。」
村上元三 7 「どうして悲劇にしなくてはいけないのだろうか。武士の内職についての解釈が、この作者らしくもない不手際だし、今度の作品は不運であった、というよりほかはない。」
今日出海 0  
柴田錬三郎 6 「同作家のものとしては、いちばん出来ばえがわるかった。この作家は、壁をつき抜ける必要がある。」
川口松太郎 0  
松本清張 6 「氏のこれまでのなかでもっとも不出来である。ただの思いつきで話をつくったというにすぎなく、氏の特徴であった構成の堅実性が失われている。」
選評出典:『オール讀物』昭和49年/1974年4月号
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直木賞 81回候補  一覧へ

しゅかほろ
主家滅ぶべし』(昭和54年/1979年1月・文藝春秋刊)
書誌
>>初出『フクニチ新聞』昭和53年/1978年3月10日〜8月31日
>>昭和60年/1985年2月・文藝春秋/文春文庫『主家滅ぶべし』
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
五木寛之 0  
水上勉 0  
今日出海 0  
新田次郎 0  
城山三郎 5 「最後にどんでん返しがあり、おもしろく読んだが、大膳が果してそれだけの大芝居を打てる男として描かれてきているかどうか。」
村上元三 6 「ようやくこの作家が自分で殻を破った、と思った。黒田長之や黒田大膳、倉八十太夫をよく書き分けているが、新しい解釈というのはない。」
源氏鶏太 5 「面白かった。面白過ぎるくらいであるが、新聞小説であったせいか、どっか風格に欠けていた。もっと整理した方がよかったようである。」
選評出典:『オール讀物』昭和54年/1979年10月号
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文量
長篇
章立て
「第一章 春三夜」「第二章 異変」「第三章 父と子」「第四章 長政の死」「第五章 鳳凰丸」「第六章 諫言状」「第七章 片隅の春」「第八章 お綱門」「第九章 風雨の前」「第十章 対決」「第十一章 裁きのあと」
時代設定 場所設定
江戸前期[元和年間〜寛永年間]  筑前福岡〜江戸など
登場人物
栗山大膳(黒田家の家柄家老)
黒田右衛門佐忠之(黒田長政の嫡男、のち藩主)
倉八長之助(鉄砲頭の二男、のち十太夫と改名)
仙波右近(忠之の近習)
那美(無足組・古江源八の妹)
黒田筑前守長政(筑前福岡藩主、関ヶ原での勲功者)
小河内蔵允(黒田家の家老)




ブログ版 直木賞のすべて 余聞と余分
  [H20]2008/3/23 花にあらしのたとえもあるぞ 辻平一の八十年  
  [H19]2007/7/22 文士風狂録 青山光二が語る昭和の作家たち  
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