直木賞のすべて
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第139回

=受賞者=
井上荒野

=候補者=
荻原 浩
新野剛志
三崎亜記
山本兼一
和田 竜


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Last Update[H21]2009/4/22

和田竜
Wada Ryo
生没年月日【注】 昭和44年/1969年12月☆日〜
経歴 大阪府生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。番組制作会社を経て、繊維業界紙記者を務めるかたわら平成15年/2003年に「忍ぶの城」で城戸賞を受賞。平成19年/2007年に同作を小説化した『のぼうの城』を出版。
受賞歴 第29回城戸賞(平成15年/2003年)「忍ぶの城」
子サイト
「余聞と余分」内
関連記事
4件/最新は平成20年/2008年7月15日記事(このページの下部にリンクあり)
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直木賞 139回候補  一覧へ

しろ
『のぼうの 城』(平成19年/2007年12月・小学館刊)
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
平岩弓枝 22 「今回、珍らしく歴史小説が候補に上った点で注目された。」「魅力は荒削りの迫力と独特のテンポの良さであろうか。但し、文章のほうは評価出来ない。小説の要件の中に文章力の占める分量は大きい。」
林真理子 12 「「のぼうの城」の、破天荒な魅力も捨てがたいものがあった。このスピードとダイナミズムは、まさに新しい時代小説であろう。」「私はとても面白く読んだ。」
渡辺淳一 18 「ユニークな面白い武将をつくろうとする意企はよくわかるが、その気持ちが先行しすぎてリアリティーに欠ける。」「小説としては、この軽さでは説得力に欠けるし、それ以前に文章が甘すぎる。また各々の挿話のあとに、もっともらしく資料を付加するのは、むしろ逆効果でしらける。」
五木寛之 10 「時代小説も変ってきたな、としみじみ思う。テンポもあり、キャラクターも際立ち、抜群の好読物といえるが、結末がやや型どおりで意外性に欠けるといっては欲ばりすぎかもしれない。」
浅田次郎 10 「引きこもりの読者を日ざかりの庭に叩き出すような物語で、市井を賑わせた理由はそうした効果によるのであろう。それもまた小説のもたらすあらたかな福音にはちがいないけれど、そもそも社会的効果と文学的価値は無縁である。」
宮城谷昌光 6 「問題点は、地の文のうすさである。歴史小説の地の文は、交響的でなければならない。」
北方謙三 26 「ちょっと芝居がかってはいるが、関東武士の奮戦記である忍城戦を、人間臭い物語に仕立てあげていて、読後感がよかった。」「三作(引用者注:「切羽へ」「のぼうの城」「千両花嫁」)の決戦では、迷わず『切羽へ』と『のぼうの城』に票を投じた。」
阿刀田高 6 「おもしろく読んだが、小説としての創り方に荒っぽいところが目立ち、一途な挑戦を評価しながらも、次の作品を待とうという判断に傾いた。」
井上ひさし 21 「語り口には張り扇の音が聞こえてきそうなほど調子がよくてリズムがある。調子がよすぎて「読物」へ堕ちかけてもいるが、袋小路に入ってしまった体のある現代の小説を、もう一度、読者の方へ引き付けるには、この調子のよさは貴重であるとおもい、最初の一票をこの作に投じた。」
選評出典:『オール讀物』平成20年/2008年9月号
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文量
長篇
章立て
「序」「1」〜「4」「終」
時代設定 場所設定
戦国  備中〜武州〜小田原など
登場人物
成田長親(忍城成田家当主の従兄弟、愛称「のぼう様」)
正木丹波守利英(成田家の家老)
酒巻靭負(成田家の家老、自称「毘沙門天の生まれ変わり」)
柴崎和泉守(成田家の家老、巨漢)
石田三成(治部少輔)
成田泰季(長親の父)
成田氏長(成田家当主)
甲斐姫(氏長の娘)
かぞう(忍城下の百姓)





しの くに
忍びの 国』(平成20年/2008年5月・新潮社刊)
他文学賞 吉川英治文学新人賞 30回候補 一覧へ
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
浅田次郎 8 「いつの時代にもひとつだけ定められている大衆文学作家の指定席を、今まさに占めつつある人だと感じた。ただし史料や考証がかえって枷になって、作者本来の自由な想像力を制約しているように思えた。」
伊集院静 9 「主人公の無門が安芸から連れてきた女、お国との関係、交わす会話に魅力があった。」「文章も読み易く、これまでの時代小説の型にとらわれていないことも斬新だった。」「なのにどうして受賞にいたらなかったのか、私にもよくわからない。」
大沢在昌 9 「スピーディでそのおもしろさは無類だが、登場人物への感情移入をどこか拒むところがあり、それは作者の意図からくるものではない。なぜだろうと理由を考え、この作品がよくできた映画のノベライズのようなだからだと思いいたった。」
高橋克彦 0  
宮部みゆき 14 「人物の造形が(脚本的で)浅いという指摘はわかりますけれど、それがいけないとは思いません。和田さんは、従来どうしても敷居が高かった歴史小説へと読者を誘う、新しい道を発見して均しているところです。その先は未舗装なので、外からは荒っぽく見えるのかもしれない。でも私は、この道がずうっと出来あがってゆくのを、今後もわくわくして見ています。」
選評出典:『小説現代』平成21年/2009年5月号
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ブログ版 直木賞のすべて 余聞と余分
  [H20]2008/7/15 第139回直木賞(平成20年/2008年上半期)決定の夜に  
  [H20]2008/7/13 第139回直木賞(平成20年/2008年上半期)候補のことをあと一歩知るために、「足もと」を見てみる  
  [H20]2008/7/11 第139回候補・和田竜 4年7ヵ月前に第29回城戸賞受賞 「同題材の先行する小説も何作かあり議論となりましたが、(略)圧倒的な高評価を得ました」  
  [H20]2008/7/6 第139回直木賞(平成20年/2008年上半期)候補のことをもっと知るために、「初心」に帰ってみる  
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