直木賞のすべて
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第137回

=受賞者=
松井今朝子

=候補者=
北村 薫
桜庭一樹
畠中 恵
万城目 学
三田 完
森見登美彦


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Last Update[H20]2008/1/16

森見登美彦
Morimi Tomihiko
生没年月日【注】 昭和54年/1979年〜
経歴 奈良県生まれ。京都大学農学部卒、京都大学大学院農学研究科修士課程修了。大学院の研究室に在籍中の平成15年/2003年『太陽の塔』で第15回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。
受賞歴 第15回日本ファンタジーノベル大賞(平成15年/2003年)「太陽の塔」
第20回山本周五郎賞(平成18年/2006年)『夜は短し歩けよ乙女』
サイト内リンク 付録-山本周五郎賞受賞作・候補作一覧(第20回)
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「余聞と余分」内
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4件/最新は平成19年/2007年12月23日記事(このページの下部にリンクあり)
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直木賞 137回候補  一覧へ

よる みじか ある おとめ
夜は 短し 歩けよ 乙女』
(平成18年/2006年11月・角川書店刊)
書誌
>>初出『野性時代』平成17年/2005年9月号、平成18年/2006年3月号、10月号、11月号
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
五木寛之 22 「近作『新釈 走れメロス』の怪走ぶりに驚き、ついに文壇をひっくり返す大天狗作家の出現かと期待したものの、今回の候補作いささか肩すかしをくらった感をぬぐえなかったのは私ひとりだろうか。」「(引用者注:「吉原手引草」との)二作受賞もまた良しと考えて選考の席にのぞんだのだが、支持する声が少なかったのは、意外だった。」
浅田次郎 8 「別の選考会における選評に述べた通りである。」「すぐれた作品ではあるが、直木賞には力及ばずとする階級主義的評価を寛恕していただきたい。」
渡辺淳一 7 「いかにも今風の男女の姿を描いているが、ファンタジーかお笑いか。重い、真摯なものを避け、斜めに書く姿勢をよしとしている作風が鼻につく。」
平岩弓枝 0  
阿刀田高 14 「評価の分かれる作品だ。」「私は筋のよさを感じたが、だからどうした、と小説の本筋としての価値を問われると、やはり躊躇を覚えてしまう。――もう一作、待ちたい――と考えた。」
北方謙三 9 「最後まで、私の心に食いこんでくるものがなかった。この男女に、どう感情移入せよというのだ、という思いがつきまとまった。才気は感じるが、ペダンチックな部分にも、私は馴染めなかった。」
宮城谷昌光 2  
林真理子 27 「面白いことは面白いのであるが、途中からいっきにだれてくる。」「ギリシャ神話を彷彿とさせるような清新さに最初はハッとするものの、最後まで一本調子が抜けない。作者が“これでよし”と思う気持ちが強過ぎるからだ。ありきたりな言い方であるが、(引用者中略)あまりご自分の才に溺れないでほしい。」
井上ひさし 23 「独特な物語性を備えた快作であって、美点は多い。たとえば、青春小説の独り善がりの青臭さを、わざと悪趣味に誇張して見せる批評的な態度、巡り逢い青春小説の御都合主義を徹底的にからかうおもしろさ、(引用者中略)読者との距離をできるだけ縮めようと努力する文体、一つの事件を男と女の側から見ようとする複眼の手法……いいところを挙げると際限がない」
選評出典:『オール讀物』平成19年/2007年9月号
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他文学賞 山本周五郎賞 20受賞 一覧へ
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
浅田次郎 47 「年齢とキャリアから察するに、この建築家の才覚はなまなかのものではない。古典的な素材をふんだんに使用して、少しも衒いを感じさせぬ。自由闊達な表現をしながら放埓に流れず、思想性や求心力には欠けるものの、決定的な破綻は見当たらない。」「すぐれた建築にはストーリー性のダイナミズムが必要である。この一作品を鑑賞した限りでは、氏にそうした資質があるかどうか不明であった。」「この物件については保留」
北村薫 109 「『夜は短し歩けよ乙女』を推す。」「これはもう、一段階、完全に抜けていて、どれかひとつとなったら論をまたない、という思いであった。」「粗筋を聞いたら、腹の立つような話が、読んでみると、まことに魅力的なのだ。まさに、そこにこそ、小説の魅力、――いや、この場合は、そんなところは軽々と飛び越えて《魔力》といった方がいい――それが、あるからだ。」
小池真理子 59 「個人的にはこの作品を強く推したい、と思ったのだが、正直なところ、選考会が始まるまで他の委員の反応が読めなかった。」「ひとたび蓋を開けてみたら、各委員ともに、高く評価し、短時間のうちに文句なしの受賞作に決まった。」「単に物語や仕掛けの面白さというよりは、むしろ、私はこの作品に通奏低音のように流れている「健やかさ」に感心した。」「読んでいて、気持ちがひたすら明るく、温かくなる作品でもある。」
重松清 37 「森見さんは視点をヒロインの側にも割り振った。これ、ほんとうはとても危険で難しい試みだと思うのだ。」「森見さんはみごとに「一人称の天然」を描ききった。種明かしになりかねない内面へと無防備に足を踏み込むことなく、それでいて決して物足りなさは感じさせずにヒロインを造型し、描写した。その筆力(なのかヒロインや物語そのものへの愛なのか)にただただ敬服して、授賞への一票を投じたのだった。」
篠田節子 35 「冒頭数ページのお調子ものの比喩と言い回しに白けながら、しかし読み進むに従い、作者の豊かなイメージ世界と尋常ならざる言葉の巧みさに、引き込まれていった。」「幻想的ではあってもグロテスクさや回転性の眩暈を誘うような不快な混乱はない。こちらの予想を裏切りながら、物語はすこぶる心地よく、収束した。」「作者はセンスも語り口もぬきんでたものを持った方のようでもあり、この先、様々なテーマと題材に果敢に取り組まれ、私たちを楽しませてくれることを期待している。」
選評出典:『小説新潮』平成19年/2007年7月号
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大衆選考会での推薦
推薦者 推薦日 推薦文
大和のオヤジ 平成19年/2007年7月5日 デビュー作から読んでいます。少し変わった作風が魅力ですが、この作品は読み易く、ついつい展開に引き込まれ主人公を応援したくなります。
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文量
長篇
章立て
「第一章 夜は短し歩けよ乙女」「第二章 深海魚たち」「第三章 御都合主義者かく語りき」「第四章 魔風邪恋風邪」
時代設定 場所設定
[同時代]  京都
登場人物
私(語り手の一人、「先輩」、男子大学生)
私(語り手の一人、「彼女」、女子大学生、黒髪の乙女)
羽貫(歯科衛生士)
樋口(自称・天狗、羽貫の連れ)
李白(酒豪、高利貸し)
事務局長(「先輩」の友人、学園祭事務局長)
パンツ総番長(願掛けで一枚のパンツを穿き続ける学生)





うちょうてん かぞく
有頂天 家族』(平成19年/2007年9月・幻冬舎刊)
大衆選考会 138回推薦候補 一覧へ
大衆選考会での推薦
推薦者 推薦日 推薦文
omi 平成19年/2007年12月18日 (なし)
ばんび 平成20年/2008年1月5日 読んでる間も、読んだ後もひたすらに明るい気持ちになれる幸せな作品です。個人的には「夜は短し〜」よりも好きです。
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