直木賞のすべて
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第136回

=候補者=
池井戸 潤
荻原 浩
北村 薫
佐藤多佳子
白石一文
三崎亜記


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Last Update[H20]2008/1/3

佐藤多佳子
Sato Takako
生没年月日【注】 昭和37年/1962年11月16日〜
経歴 東京都生まれ。青山学院大学文学部卒。1年間の会社勤めの後、「サマータイム」で平成1年/1989年度第10回月刊MOE童話大賞を受賞、作家生活に入る。
受賞歴 第10回月刊MOE童話大賞(平成1年/1989年度)「サマータイム」
第41回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞(平成6年/1994年)『ハンサム・ガール』
第45回産経児童出版文化賞(平成10年/1998年)『イグアナくんのおじゃまな毎日』
第38回日本児童文学者協会賞(平成10年/1998年)『イグアナくんのおじゃまな毎日』
第21回路傍の石文学賞(平成11年/1999年)『イグアナくんのおじゃまな毎日』
第28回吉川英治文学新人賞(平成19年/2007年)『一瞬の風になれ』
第4回2007年本屋大賞(平成19年/2007年)『一瞬の風になれ』
サイト内リンク 付録-山本周五郎賞受賞作・候補作一覧(第11回)
付録-山本周五郎賞受賞作・候補作一覧(第16回)
付録-吉川英治文学新人賞受賞作・候補作一覧(第19回)
付録-吉川英治文学新人賞受賞作・候補作一覧(第28回)
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1件/最新は平成19年/2007年7月8日記事(このページの下部にリンクあり)
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『しゃべれども しゃべれども』 (平成9年/1997年8月・新潮社刊)
書誌
>>平成12年/2000年6月・新潮社/新潮文庫『しゃべれども しゃべれども』
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他文学賞 山本周五郎賞 11回候補 一覧へ
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
阿刀田高 28 4点「作品自体も質のいい小説ですが、評価を受ければ、さらにこの方はいろいろ挑戦をして、大きく伸びてくれる可能性を感じます。」「童話のもつ善意とか爽やかさ、軽さみたいなものがこの小説にあるけれども、大人の小説には、もう少し別なものも欲しいんだなというようなことも感じました。」
井上ひさし 39 3.5点「すべて予定調和の見本のような感じを持ちました。」「全体に作者の都合のよいような危機が多いですね。作者の計算が見えすぎるのではないでしょうか。」「ただ一人、それを乱したのが、湯河原太一という毒舌家の野球解説者で、私にはたいへん新鮮だった」「言葉についての突き詰め方がゆるい。」
逢坂剛 44 4.5点「この小説は、非常に清々しい作品なんですね。」「文章が洒落ていてうまい。」「登場人物の書き分けの見事さも、全候補作の中で一番だろうと思います。ただし、この人に悪人が書けるかどうか、私はちょっと不安があったんで、本当は五点をつけてもよかったんですけれども……。」
長部日出雄 21 4点「世間的にはうまくいかない登場人物の、それぞれの個性と魅力がちゃんと書き分けられている。これは高く評価していいことだろうと思います。」「僕はこの作品は成功作だと思いました。古風な人間と、古風な恋愛というものを書いて、それが新鮮に感じられるというところがこの作品の一番いいところだと思います。」
山田太一 21 4点「いろいろな事が大して深刻でもなく解決していってしまう。一年間の物語として、ちょっと曲がないような気がしました。」「どうもみんなほどほどに終わってしまう。それなりに楽しく読んだんですけれども、こういうレースの中で戦うには、インパクトが弱いと思いました。」
選評出典:『小説新潮』平成10年/1998年7月号
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他文学賞 吉川英治文学新人賞 19回候補 一覧へ
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
阿刀田高 5 「好感を抱いた。文章がすばらしい。人物への目配りも利いている。なにげない小説なのだが、私はこういう小説も、おおいにあってよいと考えている。」
井上ひさし 0  
尾崎秀樹 0  
野坂昭如 0  
半村良 0  
選評出典:『群像』平成10年/1998年5月号
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きいろ さかな
黄色い 目の 魚』
(平成14年/2002年10月・新潮社刊)
書誌
>>平成17年/2005年11月・新潮社/新潮文庫『黄色い目の魚』
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収録作品
「りんごの顔」「黄色い目の魚」「からっぽのバスタブ」「サブ・キーパー」「彼のモチーフ」「ファザー・コンプレックス」「オセロ・ゲーム」「七里ヶ浜」
 
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他文学賞 山本周五郎賞 16回候補 一覧へ
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
長部日出雄 46 5点「テッセイを合わせ鏡にして木島の母親の性格や、あとで出てくるおじいちゃんの考え方、生き方も浮かび上がってきます。」「「存在しない死者の存在感」が作品に奥行きを与えています。」「展開される絵画論も、実に本格的で的確で気持ちがいい。」「前途に希望を持たせる作品だと感じました。」
北原亞以子 16 4点「四点のほとんどを、(引用者中略)テッセイという人物にあげたいと思います。この人物は非常によく書けていると思いました。」「時々ふっと、変に生な言葉が入ってくるんです。こなれていないというか――。」「時々、作者が無理して書いてるな、と感じさせる言葉がありませんか。」
久世光彦 19 3点「僕はこの数年よくある、児童文学や少女小説出身の三十、四十代女性作家が描く少年少女ものはもう、おなかいっぱいなんです。」「どうも同じように見えてしまう。」「ちょっと小説上で都合が悪くなったり、壁にぶつかったりすると児童文学の手法へ逃げ込んでしまうんですね。」「一枚の絵を文章で説明するのはすごく難しいですよね。結局、僕にはどういう絵なのかが伝わってこなかったんです。」
花村萬月 22 4.5点「今回の選考作品の中でいちばん最初に手にとって、とても面白く読み始め、あ、こんな人がいたのかと驚きました。」「ところが、先へ行くにしたがってどうもやりすぎで、(引用者中略)なによりも許せなかったのはイラストレーターのおじさんの描き方で、せっかく絵画の世界をうまく文章で表してきたいい作品が、この人物でぶち壊しでした。」
山田詠美 28 1.5点「子どもの視線からものを書くということと、子どもが作文を書くということは全く違うことで、そこが区別されていない気がする。」「これだったら、吉田秋生の「ラヴァーズ・キス」の方がぐっと来るというか、漫画の方が良いと思わせてしまうのがくやしい。」「前半と後半で、全然違うよね。」
最終投票      
選評出典:『小説新潮』平成15年/2003年7月号
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直木賞 136回候補  一覧へ

いっしゅん かぜ
一瞬の 風になれ』(1)〜(3)
(1=平成18年/2006年8月、2=平成18年/2006年9月、3=平成18年/2006年10月・講談社刊)
書誌
>>平成19年/2007年4月・講談社刊『一瞬の風になれ』3冊セット
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし 17 「美点の多い作品である。また、走ることを書き切るために疾走感のある軽やかな文体を採用したところにも感心したが、物語の展開があまりにも定石通りだった。」「やや鈍重な、お約束の結末になってしまったのは残念である。」
林真理子 6 「(引用者注:「失われた町」に比べ)まだサークル(引用者注:自分のセンスに合った読者だけ得ればいいという志)のしっぽをくっつけているような気がして仕方がない。」
渡辺淳一 9 「優しく爽やかで軽すぎる。」「作家が異性を書くときは、その異性の感性から生理まで書ける自信がなくして、簡単に挑むべきではない。」
平岩弓枝 13 「のびのびと書いていて明るく読みやすい。スポーツを背景におくと人間が描きやすいという利点を上手く使っている」「友情の裏にある闘争心をもっとむき出しに書いてもらいたかった。」
阿刀田高 10 「爽快なスポーツ小説にはなっているが、――もう少しドロドロしているんじゃないのかなあ――人間のリアリティーを感じにくかった。」
北方謙三 22 「丁寧に、よく書かれていると思う。しかし、汗の臭いがたちのぼってこない。」「挫折や苦悩や嫉妬や屈辱という、マイナスの情念が、実は小説ではプラスになり得るものかもしれない、という発想が排除されているという気がする。爽やかさに、手放しで拍手を送れない、と私は感じ続けていた。」
宮城谷昌光 5  
五木寛之 0  
選評出典:『オール讀物』平成19年/2007年3月号
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他文学賞 吉川英治文学新人賞 28受賞 一覧へ
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
浅田次郎 9 「紛うかたなき力作である。」「まったく異なった世代の異なった生活を、異なった言語で書き切った膂力は敬意に値する。ねがわくはもう一歩踏み出して、登場人物の胸に本来あるべき苦悩や嫉妬や迷いや撞着を描き出してほしかった。むろん受賞に異議はない。」
伊集院静 17 「いやはやたいした新人である。ともかく面白いし、登場人物たちがかがやいている。魅力があるのだ。」「読む側に祈りを喚起させるなら、作者の祈りがこの小説を書かせたのだろう。祈りであるなら純粋もほろ苦いような甘さも頷ける。」
大沢在昌 20 「作品から汗や練習の苦痛、そして思春期にある主人公の苦悩とった人間臭さが徹底して排除されているのも、すべては作者の作戦であろう。これに違和感をもつかどうかで、評価は大きくかわる。私自身は、よくできた連続ドラマを見せられているようだと感じ、やはりそこにひっかかった。」「材料がどう、味つけがどう、という前に、料理人である佐藤さんの手腕が断然、光っている。授賞に賛成した理由だ。」
高橋克彦 33 「これしかない、という強い確信を持って選考会に臨んだ。」「読んでいるときは自分が選考する立場であるのを忘れて熱中した。」「汗の輝きと、無意味な挑戦に終わるかも知れない青春の不安を著者は描きたかったに違いない。簡単に日本一や世界一の座に駆け上がるスポーツ物語にやや辟易としていた私にとって、この作品は驚きでもあった。」
宮部みゆき 10 「そもそも活字で表現することそのものが困難な零コンマ一秒単位の「成長」を、見事に文章化、小説化することに成功した快作でした。同時に優れた青春小説でもある本作に、私も多くの読者の皆さんと同じように魅せられまして、選考委員としては少々上滑りな感想を抱いてしまっているのではないかと案じながら選考会に臨んだのですが、それは杞憂でした。」
選評出典:『小説現代』平成19年/2007年4月号
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大衆選考会 136回推薦候補 一覧へ
大衆選考会での推薦
推薦者 推薦日 推薦文
しんちゃん 平成18年/2006年12月24日 もうサイコー(笑)。
これしか無い!!
こばてぃ 平成19年/2007年1月14日 (なし)
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文量
長篇
章立て
第一部――イチニツイテ――「序章」「第一章 トラック&フィールド」「第二章 サマー・トラブル」「第三章 恋がしたい」第二部――ヨウイ――「第一章 オフ・シーズン」「第二章 先輩、後輩」「第三章 届かない星」「第四章 幻の10秒台」「第五章 アスリートの命」第三部――ドン――「第一章 エネルギー・ゼロまで」「第二章 問題児」「第三章 それぞれの挑戦」「第四章 アンダーハンド・パス」「第五章 光る走路」「終章」
時代設定 場所設定
[同時代]  神奈川〜静岡〜千葉など
登場人物
俺(語り手、神谷新二、高校生)
一ノ瀬連(俺の親友、中学時代から陸上短距離選手)
三輪(春日台高校陸上部顧問)
谷口若菜(陸上部員、俺の同期)
仙波一也(鷲谷高校の陸上短距離エース)
高梨正己(鷲谷高校の陸上短距離準エース)
桃内(陸上部員、俺の一年後輩)
鍵山義人(陸上部員、俺の二年後輩)
神谷健一(俺の兄、サッカー選手)




ブログ版 直木賞のすべて 余聞と余分
  [H19]2007/7/8 小説現代 平成19年/2007年4月号〈第28回吉川英治文学新人賞決定発表号〉  
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