直木賞のすべて
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第135回

=受賞者=
三浦しをん
森 絵都

=候補者=
伊坂幸太郎
宇月原晴明
古処誠二
貫井徳郎


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Last Update[H22]2010/1/5

貫井徳郎
Nukui Tokuro
生没年月日【注】 昭和43年/1968年2月25日〜
経歴 東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。会社員を務めながら作家を志し、鮎川哲也賞候補作『慟哭』で平成5年/1993年に作家デビュー。
子サイト
「余聞と余分」内
関連記事
4件/最新は平成21年/2009年7月15日記事(このページの下部にリンクあり)
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さつじんしょうこうぐん
殺人症候群』(平成14年/2002年2月・双葉社刊)
書誌
>>平成17年/2005年6月・双葉社/双葉文庫『殺人症候群』
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大衆選考会 127回推薦候補 一覧へ
大衆選考会での推薦
推薦者 推薦日 推薦文
naniwa 平成14年/2002年6月20日 何故貫井徳郎の「殺人症候群」が挙がっていないのか?
永遠の仔が候補になるなら、それより傑作のこの作品が候補にならないのは、納得がいかない。
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直木賞 135回候補  一覧へ

ぐこうろく
愚行録』(平成18年/2006年3月・東京創元社刊)
書誌
>>初出『ミステリーズ!』vol.09〜vol.13[平成17年/2005年2月〜10月]
>>平成21年/2009年4月・東京創元社/創元推理文庫『愚行録』
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし 22 「この多声性の趣向はうまい。」「このすばらしい仕掛けを表層の単調さが台無しにしている。」「それに真犯人の動機と犯罪の重さとがどう考えても釣り合わず、結局のところ趣向倒れで終わってしまったのは残念である。」
平岩弓枝 8 「作家が自分の書こうとしている人々の行動を愚行ときめているような題名はよろしくない。書かねばならないのは世間の常識が愚行と決めているものの中にある人間の真実や情感ではないかと思う。」
宮城谷昌光 43 「なんら新味のない構成であるが、内容に、あるいは文体に斬新さがあれば、よしとしたいとおもっていたものの、そこにも作者の意識は不在で、けっきょく新しい人間像を造形することに成功したわけではなく、社会現象を汎論するにとどまった、と感じられた。」
阿刀田高 8 「ミステリーとして読むには謎解きを楽しむことができず、現代社会をえぐる狙いならば方法をたがえたのではあるまいか。」
北方謙三 12 「饒舌にすぎる感もあるが、描写の積み重ねが、読者を押す力になっている。これは惜しいと思ったのは、プロローグである。なぜその新聞記事を持ってきたのかと、考え続けながら読まなければならず、途中から小説の結構が見えてしまうという、弱さになっていた。」
林真理子 9 「名門校の実態がいやらしく、これでもかこれでもかと書かれているのだが、著者ひとりが面白がっているような印象を受けた。」
五木寛之 16 「どことなく奇妙な小説である。」「人間というどうしようもない存在を犯罪の側から逆照射するという手法は、うまくいけば大傑作を生みだす可能性もあるのだが、そのためには愚行が一種の聖性を感じさせる必要がある。愚行が愚行の域に止まったことで、一発逆転のホームランになりそこねたのが惜しい。」
渡辺淳一 7 「語りかけの書き方自体に必然性がない。内容も安易で説得力がなく、この作品がなぜ候補になったのか、不思議である。」
選評出典:『オール讀物』平成18年/2006年9月号
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文量
長篇
章立て
「1」〜「6」
時代設定 場所設定
[同時代]  東京など
登場人物
田向友季恵(殺人事件の被害者、旧姓・夏原、慶応大学出身)
田向浩樹(殺人事件の被害者、友季恵の夫、大手不動産会社勤務)
宮村淳子(友季恵の大学時代の同級生)
尾形孝之(宮村の大学時代の恋人)
稲村恵美(田向の大学時代のサークルの後輩)




直木賞 141回候補  一覧へ

らんはんしゃ
乱反射』(平成21年/2009年2月・朝日新聞出版刊)
書誌
>>初出『週刊朝日』平成19年/2007年8月17日号〜平成20年/2008年10月3日号
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
浅田次郎 27 「平凡な市民の日常が事故や犯罪に隣り合わせている、あるいは悪意なき必然の累積が偶然の悲劇を生む、という結構は冒頭から知れ切っており、こうした大手から攻め入る姿勢の小説には、えてして傑作が多い」「しかし、豈図らんやそれら平凡な庶民の日常が、どれもホームドラマのごとき定型となっていた。社会とは、非凡なる凡人たちの集合である。その非凡さを摘出しなければ、読者の納得する「平凡」を書いたことにはならない。」
井上ひさし 22 「普通に生活する人間の「罪と罰」を鋭く摘出する作者の力量にはたしかなものがある。けれども、作品のどの部分も均質、同じ密度で書いてあって、小説的なふくらみに欠け、通読すると少しばかり、のっぺらぼうの感があった。」
北方謙三 12 「登場人物が、みんな普通の小市民というのが、思い切りのよさも感じさせる。ただ、めりはりのなさが、全体的な流れの滞りを生み、迫力と切れ味に欠けたかと思う。」
平岩弓枝 0  
阿刀田高 20 「小説家はつねに市井の出来事を(自分の都合がよいように)ピック・アップしてストーリーを組み立てていく。この作品のようにピック・アップしていけば、「こういう結末になるよな」と、それが見え見えになってしまう。現実は不法にゴミ袋を捨てたことにより「ラッキー」ということも起こるのだ。この小説の結末に感動できない所以である。」
渡辺淳一 0  
宮部みゆき 27 「貫井さんがこの作品で試みたのは、(引用者中略)日々を平凡に生きているつもりの私たちが無自覚なまま生き埋めにしている〈人倫〉を掘り出すことでしょう。その試みは見事に成功しました。が、掘り出されて露わになったそれを、作者はどうしたかったのか。読者にどうしてほしかったのか。そこが見えませんでした。」
林真理子 7 「アイデアはいいが、最後にジグソーパズルのピースがうまくいかなかった。精神的な障害が理由のひとつになるのは、がっかりしてしまう。」
五木寛之 7 「細部のアクチュアリティーが物語の全体を支えきれていないと感じた。野心的な構想には、むしろ実直な描写のつみかさねが不可欠だろう。」
宮城谷昌光 0  
選評出典:『オール讀物』平成21年/2009年9月号
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文量
長篇
章立て
「-44」〜「37」
時代設定 場所設定
[同時代]  ある県のある市〜沖縄
登場人物
加山聡(新聞記者)
加山光恵(聡の妻)
加山健太(聡の息子、二歳児)
田丸ハナ(50代主婦)
佐藤和代(ハナの友達)
三隅幸造(定年退職後の男性、トイプードルの飼い主)
久米川治昭(アルバイト医師)
安西寛(病弱な大学生)
小林麟太郎(市役所の道路管理課員)
河島(道路拡幅計画の反対住民)
榎田克子(デパート勤務)
足達道洋(造園職人、潔癖症)
佐々倉(刑事)




ブログ版 直木賞のすべて 余聞と余分
  [H21]2009/7/15 第141回直木賞(平成21年/2009年上半期)決定の夜に  
  [H21]2009/7/12 第141回直木賞(平成21年/2009年上半期)候補のことをもっと知るために、歩んだ足跡を数えてみる。  
  [H21]2009/7/5 第141回直木賞(平成21年/2009年上半期)候補のことをもっと知るために、本人たちの声に耳を傾ける。  
  [H20]2008/8/17 意味なきものになり果てた直木賞に、小さな光明を投げかける。 第137回候補 万城目学『鹿男あをによし』  
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