直木賞のすべて
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第101回

=受賞者=
笹倉 明
ねじめ正一

=候補者=
隆 慶一郎
古川 薫
多島斗志之
高橋義夫
阿久 悠


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Last Update[H20]2008/1/3

多島斗志之
Tajima Toshiyuki
生没年月日【注】 昭和23年/1948年10月24日〜
経歴 本名=鈴田恵、筆名=多島健。大阪府生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。広告代理店勤務、フリーの広告制作ディレクターを経て作家デビュー。
受賞歴 第39回小説現代新人賞(昭和58年/1983年)「あなたは不屈のハンコ・ハンター」多島健名義
処女作 「あなたは不屈のハンコ・ハンター」(『小説現代』昭和58年/1983年)多島健名義
サイト内リンク 付録-吉川英治文学新人賞受賞作・候補作一覧(第12回)
小研究-ミステリーと直木賞
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「余聞と余分」内
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1件/最新は平成20年/2008年1月13日記事(このページの下部にリンクあり)
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直木賞 101回候補  一覧へ

みつやくげんしょ
密約幻書』(平成1年/1989年5月・講談社刊)
書誌
>>平成4年/1992年7月・講談社/講談社文庫『密約幻書』
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
陳舜臣 15 「まれにみる筆力であるのはいうまでもない。ペレストロイカにまで結びつけるのは行きすぎとおもうが、私は氏に勇み足を気にせずに、これからも気宇壮大な物語をつくってほしいとおもう。」
黒岩重吾 0  
山口瞳 11 「面白さで言えば、これが一番面白かった。また、私は、この作者が一番書ける人だと思っている。しかし、こういう歴史的事件に基づく小説は途中までは面白くても最後に無理が生じてドタバタになってしまう。その処理がうまくいかないものかと、いつでも思う。」
田辺聖子 11 「壮大な虚構にノセられる娯しみ。ことに「P・グリーン回顧録」がいい。ただ後半、錯綜して(引用者中略)キメ手を欠く感じとなったのは惜しい。」
藤沢周平 22 「レーニンの約定書をめぐる規模雄大なフィクションで、文章も一級品、ことにP・グリーン回顧録の構成と文章には堪能した。」「しかしこの小説には弱点がある。英公安機関の謀略というせっかくの二重構造のフィクションが、この小説の後半部に密度の希薄な部分、カラ騒ぎの印象を生み出しているのである。私は抜群のテクニックと、虚構に賭けようとする作者の姿勢に一票を投じたものの、この弱点があっては受賞にとどかなかった。」
五木寛之 0  
村上元三 9 「小道具に使った黒い古い鞄を『密約幻書』はうまく使っているし、明石大佐やレーニンを扱って読者を引き込んで行きながら、これも推理小説の弱点をさらけ出している。自分で面白がって材料をつめこみすぎ、かえって破綻を招いている。」
平岩弓枝 7 「着想は面白いのに、その着想を生かし切れなかった。テレビドラマのカットバックのような手法も悪くはないが、読者が読みづらいと感じたら、やはり損だと思ってしまった。」
渡辺淳一 20 「大きな仕掛けの小説で、発想も新鮮で、国際的陰謀としてさほど不自然ではない。」「今回の候補作中、最も面白かった。」「古い文学的観点だけからいえば問題は多いが、このような情念を切り捨てたのも、また現代の小説の一つのあり方であろう。」
井上ひさし 8 「歴史の細部を着実に積み重ねておいて最後に途方もない虚構をつくってみせてくれた」
選評出典:『オール讀物』平成1年/1989年9月号
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文量
長篇
章立て
「第一章 異人山」「第二章 P・グリーン回顧録(抜粋)」「第三章 鞄」「第四章 領主館」「第五章 夜のタンゴ」「第六章 霧」「エピローグ」
時代設定 場所設定
1975年〜[1900年前後]  神戸〜ロンドン〜(満州等)
登場人物
ジョン・ポール・ゴッティ(ロンドン郊外在住の富豪)
辰巳一夫(ゴッティの代理人)
新井裕子(神戸在住の娘)
アンヌ・ベルジュ(ゴッティのガールフレンドの一人)
ソフィー・ミハイロワ(ロシア人、裕子の祖母)
明石元二郎(元・駐ロシア公使館付武官)
ジョージ・ホルト(MI5職員)
マクガイア(ホルトの直属課長)
ハリー・ビーチャム(MI5退職者)





もくじろく
『クリスマス 黙示録』
(平成2年/1990年12月・新潮社/新潮ミステリー倶楽部)
書誌
>>平成8年/1996年11月・新潮社/新潮文庫『クリスマス黙示録』
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他文学賞 吉川英治文学新人賞 12回候補 一覧へ
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし 0  
尾崎秀樹 2 「エンターテインメントの成果である多島斗志之『クリスマス黙示録』も興味があった。」
佐野洋 0  
野坂昭如 6 「まことに筆力があり、特に、風土の描写に優れている、ただし、設定に多少の難があるように思った、枯葉の舞い、谷あいの風の匂いと同じく、人物の体臭が伝われば良かった。」
半村良 0  
選評出典:『群像』平成3年/1991年5月号
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直木賞 106回候補  一覧へ

ふしぎじま
不思議島』
(平成3年/1991年7月・徳間書店/Tokuma冒険&推理特別書下し)
書誌
>>平成11年/1999年1月・徳間書店/徳間文庫『不思議島』
>>平成18年/2006年5月・東京創元社/創元推理文庫『不思議島』
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
陳舜臣 11 「推理小説としては秀作である。ただし、犯人を最後まで伏せるために、人物描写が及び腰になって、作品としてのふくらみが不足している。」「文章は平明で、好感がもてる。」
平岩弓枝 11 「よく出来たミステリーであった。登場人物の一人一人が旨く書けているし、ミステリーに必要な石の打ち方もきちんとしている。但し、大事なトリックの一つである海や舟に関する部分に無理があると専門家に指摘されると、そっちに無知な私はなにもいえなくなってしまう。」
五木寛之 0  
田辺聖子 16 「文章がよく、描写力はあり、海辺の匂いをよく机辺に運んできた。」「間然するところなき作品になるはずなのに、なぜかあとくちが、いまいち、よくない。」「どうも里見という男が、ヨクナイのだ。ヒロインに同調すると思わせて、どたんばでまた裏切るというところ、ほとんど人物造型の計算が狂ってしまったとしか思えない。残念。」
黒岩重吾 11 「謎解きに入った途端、作品の味が薄れてしまった。潮流を利用したトリックは一見新しそうだが、海は、何時どう変化するか、分らない。ゆり子の人間像もはっきりせず、里見を本気で殺そうとしたのなら行き過ぎであろう。」
渡辺淳一 0  
井上ひさし 14 「構えの大きさにはいつも舌を巻くが、『不思議島』のトリックもまた壮大である。ちょっと屈折のあるヒロインもよく書けていた。問題はその恋人の診療所医師で、胸中にたくさんの思惑を秘めているので物語が進展するにつれて、その思惑に引きずられるのか、少しずつ安手な人間になって行く。」
山口瞳 0  
藤沢周平 13 「初期にくらべると文章が柔軟になり、うまくなった。ただ作品を読み通してみて、母親の犯罪を隠すためとはいえ、誘拐事件を仕立てて小学生の娘を夜の無人島に置き去りにする設定は、大げさというか、娘に過酷ではないかという疑問が残った。」「すらすらと読めたが、水準を抜く作品ではなかった。」
選評出典:『オール讀物』平成4年/1992年3月号
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文量
長篇
章立て
「1」〜「45」
時代設定 場所設定
[同時代]  瀬戸内海・伊予大島など
登場人物
二之浦ゆり子(中学教師)
里見了司(診療所に赴任してきた若い医師)
礼次郎(ゆり子の父親、二之浦家の入り婿)
京子(ゆり子の母親、躁鬱症)
庄吾(ゆり子の叔父、二之浦家を勘当)
江口弘(ゆり子の元・同級生、遊び人)
小野沢一男(かつての診療所の医師)




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  [H20]2008/1/13 このミステリーがすごい!2008年版 2007年のミステリー&エンターテインメントベスト10  
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