![]() 今年も、みなさんの 「読みたい」望みを 数多く寄せていただきました。 |
![]() |
|
|
|
|
| 順位 | 得票数 | 作者名・作品名 | 作者・作品について |
| 1 | 115票 |
今 官一 『壁の花』 |
青森出身で、中央文壇にとっては“無印”だった作者が描く4つの短篇。エンターテイメントというより、かなり芸術性が高く、純文学と言っても通用しそうな作風です。 |
| 2 | 109票 |
邱 永漢 『香港』 |
すっかり経済評論家、“お金の神様”として有名になった作者の、初期の創作。反政府運動のかどで台湾を追放された主人公が、香港でしたたかに生きる人々に触れるお話。 |
| 3 | 84票 |
和田芳恵 『塵の中』 |
作者はれっきとした男性ですが、女性の視点での創作を多く書いた作家です。女性の心情・境遇・運命を熟練された表現で書く、“通”好みの短篇集と言っていいでしょう。 |
| 4 | 58票 |
新橋遊吉 「八百長」 |
地方の同人誌に掲載されながら直木賞を受賞した短篇。作者、この一作目にして注目を浴びました。競馬の騎手に持ちかけられた八百長の誘い、その理由と顛末。 |
| 5 | 38票 |
高橋 治 「秘伝」 |
いかにも直木賞受賞作らしい、正々堂々、じっくり読ませる中篇。長崎県の鯛釣りの名人のお話です。 |
| 6 | 36票 |
泡坂妻夫 『蔭桔梗』 |
トリック性に富んだ推理小説で登場し、何度も候補に挙げられた作者の、11篇を収めた短篇集。紋章上絵師や仕立屋などを主人公とした短篇が多く、純粋な推理小説ではありませんが、どれも作者のストーリーテイラーぶりが発揮されています。 |
| 7 | 31票 |
戸板康二 「團十郎切腹事件」 |
劇評家として名をなした作者が、推理小説誌『宝石』に発表し、日本推理小説史に深みを加えたと言っていい、中村雅楽シリーズの一つです。老役者・中村雅楽が、幕末に起きた歌舞伎役者の自害の真相を推理します。 |
| 7 | 31票 |
田中小実昌 「浪曲師朝日丸の話」 |
どこからが虚構でどこからが事実なのか判然としない、コミさん独特のほのぼの感漂う、しかも読後ちょっぴり切なさを残す短篇。時代は戦後まもなく、“ぼく”の出会った心に残る人物との交流を描いています。 |
| 9 | 21票 |
源氏鶏太 「英語屋さん」 |
サラリーマン小説で一世を風靡した作者の、出世作。数年前、集英社新書で刊行された浦出善文著『英語屋さん』を読んだ人なら、こっちの「英語屋さん」も読んでおきたいところ!? |
| 10 | 20票 |
西木正明 「凍れる瞳」「端島の女」 |
ノンフィクション『オホーツク諜報船』で華々しくデビューした作者の、幅の広さを感じさせる短篇2つ。戦前の名投手スタルヒンと元・戦犯との友情を描いたものと、長崎の廃鉱の町で育った女性の人生を描いたもの。 |
| 11 | 19票 |
有馬頼義 『終身未決囚』 |
昔の推理小説になじみのある人なら、きっとこの作者はご存知のはず。受賞はミステリーを書き始める前のことでしたが。当時には珍しく短篇集での受賞。 |
| 11 | 19票 |
南條範夫 「燈台鬼」 |
のちに時代小説の(ミステリーなども書いた)大家となった作者の、初期代表作。奈良時代、遣唐使として唐に渡った男が遭遇した、不気味で異様な事件。 |
| 13 | 18票 |
結城昌治 「軍旗はためく下に」 |
日本の推理小説界にスパイ小説やユーモア小説など新しい風を吹き込んだ作者の、“戦争”ものです。中国、フィリピンなどを舞台に、軍事裁判で裁かれた兵士たちを描いた連作集。 |
| 14 | 15票 |
五木寛之 「蒼ざめた馬を見よ」 |
ベストセラー作家、五木氏の出世作が、今、書店で簡単に手に入らないのはなぜなのでしょう。出版界の七不思議と言いたくなる思いです。ロシアを舞台にした、ちょっぴりミステリーちっくな物語。 |
| 15 | 14票 |
井出孫六 『アトラス伝説』 |
実在の人物・事件に材を採り硬派な作品を発表する作者が、同人誌に書いた3つの短篇をまとめた短篇集です。表題作は、明治の画家・川上冬崖を主人公に据え、軍部との関係など、その生涯を描いています。 |
| 15 | 14票 |
有明夏夫 『大浪花諸人往来』 |
直木賞史上はじめて、捕物帖で受賞した連作集。文明開化・明治の大阪を舞台に、元・奉行書務めの隠居が、数々の難事件を追い、解決していきます。 |
| 15 | 14票 |
神吉拓郎 『私生活』 |
エッセイストとしても評価の高かった作者の、穏やかでひたひたと胸を打つ短篇集です。17篇のどの収録作も、短いなかで、登場人物たちの人生の一断片を切り取った小品。 |
| 18 | 13票 |
長部日出雄 「津軽じょんから節」「津軽世去れ節」 |
映画評論家としても活躍する作者が、地元・青森の出版社から出した単行本の収録作2つです。いずれも津軽に伝わる伝統芸能とその芸人に光を当てた短篇。 |
| 18 | 13票 |
山口洋子 「演歌の虫」「老梅」 |
当時すでに作詞家として、スナックのママとして有名だった作者の、その経験が十分生かされた短篇2つです。収録された単行本『演歌の虫』は、他に2短篇が併録されていますが、そのどちらも候補作という、直木賞マニアにはありがたい一冊です。 |
| 20 | 11票 |
三好京三 『子育てごっこ』 |
中篇が2つ収められていますが、どちらも作者自身の経験を題材にした、いわゆる“モデル小説”。岩手県の小学校分校の教師と、放浪作家きだ・みのる親子との関わりを描いています。“モデル小説”はいつの時代もマスコミの話題となりやすいようです。 |
|
|